選択アーキテクチャ①「場所」

集中力

 本日のテーマは「選択アーキテクチャ・場所」のお話です。

 本記事から4回に渡り、具体的な仕組みづくりを紹介するシリーズ編となります。括りとしては「場所」・「スマホ」・「音」・「時間」の順にお送りします。まず前々回のおさらいです。

 外部の誘惑対策に有効的なテクニック「選択アーキテクチャ」。行動する人の自由意志を守りながら、合理的な行動に導くための仕組みのことでした。土台となる仕組みさえ作ってしまえば、外部の誘惑に晒されることなく、自制心を必要とせずに最短距離で歩くことが出来るわけですね。

 では、選択アーキテクチャ1つ目の仕組み「場所」を紐解いていきましょう。ここでは2つの仕組みを整えていきます。

整理整頓

 場所で整えること1つ目は「整理整頓」です。

 あなたは「作業する部屋」や「休憩する部屋」の整理整頓をされているでしょうか?

①ハイジャックのトリガー

 整理整頓をしないと、モノがハイジャックのトリガーになります。

 モノ溢れは、様々なモノを視界に取り入れます。トリガーとなったモノは、あなたの意識をハイジャックへと誘う。そして作業に取りかかれず、無駄事を頭の中でクルクルと回転させて、時間と労力だけを使ってしまうのです。

②雑念はマルチタスク

 ここで仮に、ハイジャックされずに作業へ意識が向けられたとします。しかし、あなたの意識は「作業」と「雑念」の2つを同時に考えている状態。そうなればトータルの作業量に、雲泥の差を生み出してしまうことは目に見えているでしょう。

 この状態は「マルチタスク」です。マルチタスクは脳への負荷が強く、目の前の作業成果に影響を及ぼすだけではありません。あなたの「マインドフルネス」や「アテンション」の基礎能力を奪っていき、全ての日常生活の課題に対して怠惰な生き方へと導いてしまうのです。

③休憩の邪魔

 また、休憩への邪魔にも関与します。

 正しく休むことも「技術」が必要です。世の中の全ての瞬間的快楽に飛びついていれば、休憩と思い込んでいる脳活を行っている。きっと明日の集中力は崩壊するでしょう。休憩する部屋でも、それ以外のモノを散らかさないというスタンスを持ちましょう。特に食欲や性欲など、理性を破壊するので注意が必要です。

区分

 場所で整えること2つ目は「区分」です。

 区分では、「作業場」・「休憩場」・「娯楽場」など部屋を分けましょう。

①場所と活動の結びつき

 脳は、場所と活動を結びつけて考える性質があります。

 ある場所へ行くと、良く行っている活動を無意識に行おうとするのです。その部屋に入れば、ある活動を意識なしに自動的に行える。そうなれば1日の脳の労力は節約できます。多くの人が悩んでいる、モチベーション管理能力の打開策となるのではないでしょうか。

②ハイジャックや質低下

 これらの区分を分けなければ、「ハイジャック」や「質低下」に繋がります。

 毎回、モチベーション管理能力を発動する必要性が出てきます。その小さな積み重ねにより、脳のキャパシティが1日持たずに、理性がハイジャックされてしまう。また作業や休憩への営みに、意識が向け続けられたとします。このケースも1度意識を持つことに対して労力もかかるので、「作業の質・休憩の質」ともに低下します。あなたが生み出せる成果は乏しいものとなり、休めずに慢性疲労が蓄積していく。

 区分という「選択アーキテクチャ」を整えているか否かにより、長期的に大きな差が出来てしまいます。

③ポールパーテーション・マスキングテープ

 とは言っても、そんなに多くの部屋がないという方もいるでしょう。そんな方へのオススメ品が「ポールパーテーション」や「マスキングテープ」です。

 同じ部屋内であったとしても、これらのアイテムで区分をつくりましょう。そしてエリアにより「作業場」・「休憩場」・「娯楽場」と分けることが出来れば、あなたの脳は自動的にモチベーションの力を取り戻します。

最後に

 本日は「選択アーキテクチャ・場所」のお話でした。いかがでしたか?

 こんな些細な工夫で、忍耐と我慢を必要とせず、あなたは効率的な生き方を獲得することができるでしょう。この投資時間をケチらないこと、そこが重要なポイントです。

 整理整頓に関しては「それが上手くできないんだよ」という意見もあると思うので、片付けの技術についての記事も後々紹介します。楽しみにして頂けると嬉しく思います。

 本日はご精読ありがとうございました。

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