本日のテーマは「選択アーキテクチャ・音編」です。
まず、選択アーキテクチャの理論をおさらいです。この理論は、行動する人の自由意志を守りながら、合理的な行動に導くための仕組み化のことをそう呼びます。
そして本記事で整える仕組みは「音」です。音がもたらす力は、プラス・マイナスともに多大な影響を及ぼします。良い方向へ仕組み化できれば、あなたの集中力や休む能力は飛躍するでしょう。逆に悪い方向への仕組みが無意識に生まれれば、生産性・主観的幸福感ともに獲得することはできません。
では、3つ目の仕組み「音」で整えることを3つ紹介していきます。
ノイズキャンセリングイヤホン
音で整えること1つ目は「ノイズキャンセリングイヤホン」の活用です。
①無関連音効果
皆さんは「無関連音効果」という事象をご存知ですか?
無関連音効果とは、目の前の作業と関連のない音が耳に入ると、意識がそちらに引き寄せられてしまうことを意味します。
様々な音が空中を飛び交う中で作業していれば、ゾーンに入っている時間以外は多少なりとも音への意識が生じてしまう。そうなれば作業へのスピード・質ともに、マイナスの影響を受けることは自然現象です。そしてノイキャンイヤホンは、無関連音効果対策としての最強の武器となり得るのです。
②塵も積もれば山となる
ノイキャンイヤホンの仕組み化は「塵も積もれば山となる」のことわざで言い表せられるのではないでしょうか。
「エアコンの空調音」・「外からの雑音」の遮断は、短期的に見れば小さな差かもしれません。しかし長期的な視点で見れば、大きな差として表れます。コツコツと目の前の作業時間を大切に取り扱えば、あなたの未来を激変へと導いてくれるはず。ノイキャンイヤホンやそれを世に送り出してくれた人たちには、感謝の言葉しか出てきません。
勉強前の音楽
音で整えること2つ目は「勉強前の音楽」です。
好きな音楽を聞くことは、適度にドーパミンとアドレナリンを分泌します。結果的に「適度なポジティブ感情」・「興奮・リラックスの調和」という状態出現を手伝ってくれるのです。この2つの要素は集中力に欠かせないもの。
①適度なポジティブ感情
まず「適度なポジティブ感情」から紐解いていきましょう。
ドーパミンはポジティブ感情を創出し、幸せを脳内に溢れさせます。
そして最大の集中力は、ポジティブ寄りの感情のときに作られるもの。過去の記憶を想起してみてください。ネガティブな感情がベースとなっているときに、あなたは作業へ没頭できたでしょうか?もちろんポジティブに偏りすぎれば、幸せすぎて何も出来なくなります。適度な幸せ度合いを作り出す意識を持ち、仕組み化していきましょう。
②興奮・リラックスの調和
次に「興奮・リラックスの調和」です。
アドレナリンは興奮作用を脳内へもたらします。怒りを感じているとき、脳内ではアドレナリン過多の状態です。だからこそ、物凄い興奮状態に陥るのです。
集中力の観点からお話すれば「興奮しすぎ」も「リラックスしすぎ」も、意識を1つに向けることにはマイナスです。2つのバランスが最適となり見事に調和されたとき、大きなパワーを生み出すのです。先程と同じく、過去の記憶を想起してみましょう。入浴後のリラックス中に作業へ没頭できるでしょうか?
勉強前の音楽という仕組みで、2つの要素を整えていきましょう。
③作業中の音楽NG
ただ注意点があります。それは作業中に音楽を聞かないこと。
作業中の音楽は、無意識に脳がメロディ・リズムを理解しようと努めてしまう。これはマルチタスクであり、脳に多大な負荷がかかって作業効率を大きく下げます。マルチタスクについての記事も今後に更新する予定ですが、ここでは避けるべき行動であるという記載で留めておきます。
とは言っても経験上、「音楽で集中力が自分は上がるけど」という意見もあるでしょう。
それは錯覚に陥っているだけ。適度なドーパミンとアドレナリンによる錯覚により、快感・ストレスフリーで作業しているだけ。マルチタスクの認知負荷で、作業のスピード・質が低下の事実が消えるわけではありません。
自然音
音で整えること3つ目は「自然音」です。
①適度なリラックス
自然音を聞くことにより、副交感神経を刺激して適度なリラックス効果を生み出します。
前述の通り「興奮・リラックスの調和」がとれたとき、人間は最大の集中力は発揮します。自然の癒やしは、調和へのリラックスにとって最善策なのです。先程と同じく、過去の記憶を想起しましょう。楽しい漫画で興奮している時、憎い相手に攻撃されて興奮している時、作業へ没頭できるでしょうか?
興奮が優位なときは「自然音」、リラックスが優位なときは「好きな音楽」というのが、あなたが取るアクションプランです。
②作業中の自然音OK
また、作業中の自然音はプラスに働きます。
通常の場合は無関連音効果により、作業以外の音は邪魔となります。しかし自然音だけは、古代の環境で周りに流れていた音。古代の環境に適した遺伝子を持つ我々は、作業への効率が逆に上がるのです。
「カフェなどの会話音」・「工事や街頭演説などの強大な騒音」に対して、ノイキャングッズだけでは対処できないときにも有効です。ノイキャングッズで音を遮断しているところへ、プラスαで自然音を流せば、これらの雑音にも立ち向かえる最強の矛となりえます。
最後に
「選択的アーキテクチャ・音」のお話、いかがでしたか?
自分ではコントロール出来ない騒音に対して、根気だけに頼らず、仕組み化で挑んでいきましょう。きっと音の持つ偉大な力を体感できると思います。
本日はご精読ありがとうございました。
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