不要な保険3選

資産形成

 本日のテーマは「不要な保険3選」というお話です。

 もしもの不幸に備えて、保険に加入するのは「常識」と多くの方が考えています。なぜなら、現代の若者は親世代にそう教わってきたから。しかし、その考えは時代遅れかもしれません。親世代が若かった時代に合理的な方法でも、時代が変われば最善策は変わります。「過去の価値観に滞在したい」いう目的を達成したいのなら良いですが、「合理的な選択をしたい」という目的は達成できません。

 本記事では、時代と保険のミスマッチによる不要な保険として「死亡保険・医療保険・積立型保険」の3視点からご紹介していきます。

死亡保険

 まずは死亡保険についてです。

①共働き文化

 死亡保険が不要な理由として「共働き文化」が挙げられます。

 昨今、専業主婦文化から共働き文化へと、夫婦のあり方がシフトチェンジを起こしています。なぜなら日本経済は不況であり、男性1人の収入で家族全員を養うほど余裕がある時代ではないからです。高度経済成長期という例外的時代の最善策が「専業主婦文化」であり、現在の環境での最善策は「共働き文化」なのです。そして、共働き文化での死亡保険という選択は非合理的なものです。

②死亡保険の本質

 ここでは死亡保険の本質の役割を考えていきましょう。

 死亡保険とは、大黒柱の旦那に不幸な出来事が起こったときに、妻子が路頭に迷わないようにするための保険です。専業主婦文化では、妻は働くためのスキルを求められていないので獲得する意識もスキルも持つことはありません。そうなれば大黒柱の不幸は、妻子の絶望へと直結です。しかし共働き文化では、妻も働くためのスキルが求められます。「大黒柱の不幸=絶望」という事象は成り立ちません。そうなれば本質の役割は消失しますよね。

③首を締める生き方

 そして昨今、死亡保険に加入することは「首を締める生き方」でしょう。

 高度経済成長期で余裕があったからこそ、高額な死亡保険に加入できたのです。低賃金で今を苦しむ若者が男女ともに働いている状況なのに、今の首を締めることは本当に最善なのでしょうか。

医療保険

 次に医療保険についてです。

①高額療養費制度

 医療保険が不要な理由として「高額療養費制度」が挙げれれます。

 高額療養費制度とは、保険診療で一定額以上の医療費がかかった場合、国の健康保険組合からお金が戻ってくる仕組みのこと。つまり申請さえすれば、所得額により定められた「限度額以上のお金」が戻ってきます。月収80万円以下なら「10万円以下の負担」ですし、月収50万円以下なら「5万円以下の負担」で済みます。

②日本人のセーフティネット

 そしてこの制度は、日本人全員が享受できる「セーフティネット」です。

 国の健康保険に組み込まれた制度であり、とても恵まれた守りが私達を支えてくれています。そしてこの守りがあれば、わざわざ民間の医療保険に加入する必要はないのです。

③マスメディアによる常識

 そんな状況で、保険会社は利益を出すためにマスメディアを使って常識を植え付けます。

 TVで幾度となく常識が流されれば、それが真実だと思ってしまう。そして洗脳された大多数が述べた意見なら、絶対的な真実だと思ってしまう。常識やマジョリティの意見を鵜呑みにせず、自分の頭で考えましょう。

積立型保険

 最後に積立型保険についてです。

①低金利の時代

 積立型保険が不要な理由として「低金利の時代」という環境があります。

 昨今、キャンペーン時の定期預金の金利は「平均0,3%」と言われています。それと比較して、高度経済成長期の金利は「平均8%」でした。この低金利がベースとなる時代に、わざわざ付加保険料という手数料を払ってまで貯蓄することはデメリットしかないのです。

 具体的にどれだけマイナスなのかを2つの視点からお話します。

②72のルール

 1つ目の視点は「72のルール」です。

 72のルールとは、資産運用で将来の成果を弾き出すときに使用される方式のこと。方式は「72÷金利=元本が倍になる年数」です。この方式に金利さえ当てはめれば、預けた元金が何年で倍になるのか分かるのです。この計算式は、かのアインシュタインも絶賛したルール。

 まず金利8%から当てはめます。「72÷8%=9年」で、100万円預けたのなら9年後には200万円になる。次に金利0,3%です。「72÷0,3%=240年」で、私達の寿命を凌駕した数字の未来にやっと200万円になるということですね。

③複利

 2つ目の視点は「複利」です。

 複利とは、利子にまた利子がついて運用できることをそう呼びます。金利は高ければ高いほど、複利のメリットを享受することが可能になり、低ければ何の恩恵も得られず終了です。

 まず金利8%の事例を見てみましょう。100万円預けて、1年後に8万円が利息として得られます。その8万円に対しても、次の年に8%の利息がつけられるのです。では金利0,3%の事例です。100万円預けて、1年後に3000円の利息が得られます。その3000円に0,3%の利息が翌年ついていきます。

 この雲泥の差を目にすれば、定期預金や積立型保険は、時代と保険のミスマッチ商品であることが分かるのではないでしょうか。

最後に

 本日は「不要な保険3選」というお話、いかがでしたか?

 生命保険と少し話が逸れてしまいますが、1番重要なことは自分の頭で考える力を持つことです。過去の時代から引き継ぐ価値観や、与えられた常識を鵜呑みにしてはいけません。自分の頭で考えて本当にそれは正しいものなのか、自分の損失や他人に搾取されるという未来が起こらないのかを検証することは忘れないようにしましょう。保険も、その1具体例にしか過ぎないのです。

 本日はご精読ありがとうございました。

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