本日のテーマは「視野転換・自分中心→他者関心」のお話です。
まず前記事のおさらいを、軽く述べさせてください。人間は誰しもが社会性欲求を持っています。この欲求は、自分がある集団に属して居場所を手にしたいという気持ちです。この欲求の満たし方には2通りの道があり、それぞれの道を歩む途中で土壌のマインドが変化します。そのマインドとは「怒り」と「慈愛」の土壌です。
そして2通りの道を分けるものこそ「視野」です。視野の転換を果たすことによって、あなたは慈愛の気持ちがベースとなり、毎日を楽しく過ごすことが出来るようになるということですね。では本題を深堀りしていきましょう。
人が生きる上での視野
まず2つの視野について見ていきます。
人が生きる上での視野には、「自分中心の視野」と「他者関心の視野」があります。
①自分中心の視野
まず、人が生きる上での視野1つ目は「自分中心の視野」についてです。
この視野を持っている人は、自分が世界の中心であり、他人はモブキャラという認識を持っています。「自分の幸せを後押しするための他人」という考えが前提なので、都合が悪い対応をされると怒りが心の中に駆け巡ります。
②他者関心の視野
次に、人が生きる上での視野2つ目は「他者関心の視野」です。
この視野を持っている人は、大きな共同体があり、自分も自然の摂理の一員という認識を持ちます。もちろん、自分が主人公であることは変わりありませんが、団体あっての自分と認識しているのです。
具体例を少し挙げます。人類という共同体の一員だから、人類の幸せのためにボランティアをする。生物という共同体の一員だから、動物や植物が住みやすい世界を目指す。地球という共同体の一員だから、環境問題には意識を持って行動する。同じ思想の群れという共同体の一員だから、過去から受け継がれた意思やノウハウを未来の仲間に語り継ぐ。つまり俯瞰した視野を常時起動しているということです。
世界地図と地球儀の比喩
人が生きる上での視野は「世界地図と地球儀」に比喩できます。
この例えは、岸見一郎さんと古賀史健さんの著書「嫌われる勇気」の中で使用していた比喩です。ものすごく分かりやすいと感じたので、ご紹介させていただきます。
①世界地図で自国を見る
まず自分中心の視野を持っている人は「世界地図で自国を見る」ことに例えられます。
ここで少し想起して欲しいのですが、世界地図って国によって違いがありますよね?
スタンダードのものであれば「ヨーロッパが真ん中」にきます。西にアメリカ大陸、東にアジアです。しかし我々、日本人が見る世界地図は「アジアが真ん中」にあるのです。西にヨーロッパ、東にアメリカ大陸ですね。つまりヨーロッパの人々からすれば、アジアもアメリカも地図の端の存在です。また日本人から見れば、ヨーロッパやアメリカが地図の端の存在となるのです。
そして自分中心の視野を持っている人は、自国を地図上の中心に置くように、自分を中心に物事を考えて生きているのです。
②地球儀で自国を見る
次に他者関心の視野を持っている人は「地球儀で自国を見る」ことに例えられます。
地球儀では、クルクルと回転させることが可能です。つまり全ての国を中心に見ることも可能ですし、全ての国が中心ではないのです。
他者関心の視野を持っている人は、地球儀で自国を確認して1要素なのだと認識するように、共同体があり自分も1部なのだと認識する。だからこそ他の要素に関心の目が向いて、みんなで幸せになろうと思う。そして社会性欲求が満たされて、承認欲求なしに主観的貢献感だけで孤独解消を叶えることが出来るのです。
最後に
本日は「視野転換・自分中心→他者関心」のお話、いかがでしたか?
とは言っても、具体的にどう視野を変えていけば良いのかというアクションが分かりませんよね。何事でもそうですが、抽象的な大枠を理解していても、具体的なアクションに変換することはとても難しい課題です。次回の記事では、視野転換の具体策をご紹介していくつもりです。
本日はご精読ありがとうございました。
コメント