「嫌悪キャッチボール」対策法

対人関係

 本日のテーマは「嫌悪キャッチボール対策法」です。

 自分か相手のどちらかに嫌悪の感情が浮かび上がると、非言語で必ず伝わって嫌悪感情を伝染させます。そしてお互いが、嫌悪感情を投げあい続けるキャッチボールへと状況悪化を招いてしまうのです。

 本記事では嫌悪キャッチボールを始めない方法や、踏み込んでしまったときの引き返し方についてお話させて頂きます。

執着しない

 嫌悪キャッチボール対策法1つ目は「執着しない」こと。

 相手に対して自分の理想を押し付け、コミュニケーションした経験は誰しもがあると思います。「これくらいは行ってくれるよね」・「出来て当たり前だよね」と、自分の価値観で相手の言動を強制しようとするのです。

 しかし自分の言動が誰にも強制できないように、相手の言動を強制する権利は誰にもありません。他人のテリトリーに土足で踏み込むことは、絶対に避けましょう。思い通りに動かないことは当たり前であり、もし望む行動をしてくれたら有り難いこと。

 つまり「執着せずに感謝する」マインドを持つことが大事です。もしこのルールを破ってしまえば、相手の能力が高い場合は嫉妬へ、能力が低い場合は軽蔑へと進んでしまいます。そして嫌悪の最初のボールを、自らが投げることに繋がるのです。

競争しない

 嫌悪キャッチボール対策法2つ目は「競争しない」こと。

 縦の主観を持って競争の人生を生きていると「優れた人は価値があり、劣った人は価値がない」という認識をしがちです。そのため執着した場合と同じく、嫉妬や軽蔑の感情を生み出しやすくなり、嫌悪へと変化していくのです。

 ここで横の主観を持って、競争しないことを意識してみましょう。能力が高いことと、価値があることは全く別物。能力格差があるという事実はありますが、価値としてはみんなが平等である。自分と他人を比較せずに、ただ今の自分より優れた自分になるという道を歩むだけで良い。すると相手の能力が高かろうが低かろうが、対等の意識が前提にあるので嫌悪の気持ちが湧いてこなくなるでしょう。

偏見をもたない

 嫌悪キャッチボール対策法3つ目は「偏見をもたない」こと。

 過去の経験や自分の直感から、初対面の他人に対して「拒絶の気持ち」が浮かび上がってくることは、誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。これはハロー効果や初頭効果などの影響を受けている状態です。

 人間は1部の特徴でその人の全てを判断したり、第1印象だけで人を決めつけてしまうという偏った傾向を持ち合わせています。この本能に飲まれると、仲良くなれる対人関係の可能性を狭め、嫌いな対人関係の可能性を広げることにも繋がってしまう。1部優れていることと全てが優れていることは違うし、初対面の印象は所詮先入観です。

 マイナスのラベリングをせずに、「新しく知り合った目の前の人」は「以前の人」とは違うかもしれない。「自分の直感」と「実際の事実」は違うかもしれない。この意識を持つことが、コミュニケーション前からの嫌悪感情を激減させてくれるでしょう。

関心を寄せる

 嫌悪キャッチボール対策法4つ目は「関心を寄せる」こと。

 もし仮に、嫌悪キャッチボールに入ってしまった人がいたとします。1度潜り込んだ、嫌悪キャッチボールから抜け出すことはとても難しい作業です。しかし、脱出が不可能なわけではありません。その脱出方法こそが、関心を寄せることなのです。

 どうしても関わらないといけない嫌いな人に、今までの嫌悪の感情を全て忘れて、初めてあった人間だと心にマジナイをかけて望む。最初は急に関心を投げかけられて、相手は不審がるかもしれません。しかし滅気ずに続けていけば、いつのまにか返報性の法則により関心のボールを相手も投げてくれます。そして嫌悪キャッチボールが終了を迎え、良い対人関係が復活するというわけですね。

最後に

 本日は「嫌悪キャッチボール対策法」のお話、いかがでしたか?

 最後に大切なことをもう1つ。それでも好きになれない相手や、関わることにより自分に被害を被る相手がいるのもファクトです。そのような人とは「関係を断つ」というのも選択肢の1つとして覚えておきましょう。

 「ヒト・コト・モノは循環するもの」であり、その時期のあなたの価値観に最善の対象が集まってくる。私たちは、その対象に執着せずに感謝する。それだけで良いのです。この記事が関心・好意の対人関係を築く手助けになれば嬉しいなと思います。

 本日はご精読ありがとうございました。

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