仕事活動認知マップ

客観力

 本日のテーマは「仕事活動認知マップ」のお話です。

 仕事活動認知マップとは、仕事と自分との関係性を「活動水準」と「認知」の2軸により、4つのタイプに分類したポジショニングマップのことです。仕事への活動水準が高いのか低いのか、仕事への認知が快か不快か、これらを組み合わせると4通りのバリエーションが生まれるのです。 

 この理論を知ったからといって「仕事ができるようになる」・「意欲的になる」というものではありません。ただ、今の自分自身を客観視することは出来るでしょう。自己変革したいという意識を持っているのなら、スタート地点は自己洞察です。自分は今どこに位置しているのか、まず自問自答で考える時間を作ってみましょう。

 では、4つのタイプをご紹介していきます。

ワーク・エンゲイジメント

 仕事活動認知マップ・1タイプ目は「ワーク・エンゲイジメント」です。

 ワーク・エンゲイジメントとは、仕事への活動水準が高い状態で、仕事への認知が快である状態のことです。仕事に対して熱意や誇りや喜びを感じていることから、活力もみなぎって活動量も多くなっていきます。そして仕事からパワーを貰い、毎日が喜び中心で生き生きしている人でしょう。

 マジョリティにとって仕事は人生の大枠を占めるものなので、このタイプの人はとても幸福な人ではないでしょうか。実際に、ワーク・エンゲイジメントの人ほど「ハイパフォーマー」であり「メンタルヘルス」も上向きと言われています。

ワーカホリズム

 仕事活動認知マップ・2タイプ目は「ワーカホリズム」です。

 ワーカホリズムとは、仕事への活動水準が高い状態で、仕事への認知が不快である状態のことです。ではなぜ認知が不快なのに、活動水準が高いのでしょうか?その原因として、承認欲求の奴隷になっているのではないかと私は考えます。目の前の仕事は好きではないけど「地位」や「名誉」が欲しいから頑張る。他にも「働いていないと周りから叩かれてしまう」・「いい仕事についていないと悪く言われる」などの理由もあります。

 「強迫観念・不安感・自己否定の信念」を持ち、それを打ち消す為に仕事を取り組んでいるタイプです。このような人が精神疾患を患うのだと思いますし、どこまでいっても満たされない気持ちが続くのは明らかでしょう。

 もちろん、自己成長のために目先の登る山を決めることは重要なことです。しかし登る理由は、ネガティブな源泉ではなくポジティブな源泉を持てるよう、マインド変化の努力をしましょう。変化の先には、とても楽に生きること出来る毎日が待っているはずです。

リラックス

 仕事活動認知マップ・3タイプ目は「リラックス」です。

 リラックスとは、仕事への活動水準が低い状態で、仕事への認知が快である状態のことです。またの名を「職務満足感」とも呼び、仕事に多くのエネルギーと時間を注いでいるわけではないが、仕事自体は好きで楽しくこなせているという状態。

 このタイプは、ワーク・エンゲイジメントとの共通点として「働きがい」を持っています。幸福感を持って仕事する上で1番大切な要素を獲得しているので、フリーランスや経営者には向かないかもしれませんが毎日イキイキとしているでしょう。好きな分野で従業員として働く場が提供されていれば、豊かな人生も手に入りますよね。

バーンアウト

 仕事活動認知マップ・4タイプ目は「バーンアウト」です。

 バーンアウトとは、仕事への活動水準が低い状態で、仕事への認知が不快である状態のことです。仕事自体は嫌いだけど、ワーカホリズムの人と同じで強迫観念から仕事をしたり、生きていくために働いている人でしょう。ワーカホリズムの人と異なるところは、自分を過度に傷つけるところまでは仕事に取り組まないところです。

 では承認欲求が低いのかというと、そうとも言い切れず転換しているだけの可能性も高いでしょう。例えば、趣味で自分の価値を満たそうとしたり、愚痴を言って上に立ったような錯覚をもち価値を満たそうとしたりなど。2つのタイプを比較すると、ワーカホリズムの人は自己の努力で仕事への承認を求め、バーンアウトの人は趣味や他者依存で承認を求めているということですね。

最後に

 本日は「仕事活動認知マップ」のお話、いかがでしたか?

 現代社会で「幸せに生きる」という目的を達成するためには「ワーク・エンゲイジメント」か「リラックス」の位置にいる必要性が生じます。生きていくための仕事と認識していると、週40時間以上となる人生の大半が我慢の時間となります。他の時間が幸せであったとしても、平均的な幸福感としては「ワーク・エンゲイジメント」や「リラックス」の人には叶わないでしょう。

 個人的にオススメな主観にはなってしまいますが、地位や名誉や世間体のために仕事を選ぶのではなく、働きがいを感じれるかどうかで仕事を選んでもらいたいなとも感じています。

 本日はご精読ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました