本日のテーマは「諦め力の身につけ方」のお話です。
前回の記事で、ワーカホリズムが休めない原因について深堀りしました。しかし休むことが出来ない人は、アウトプットの質は下がりますし、自分の心身も長期的に滅ぼしてしまいます。この状況を打破するために、必要な能力「諦め力」が存在します。
諦め力とは、疲労が蓄積した際に「まぁいいや」と一旦投げ出す力のこと。脳や身体が疲労した状態でどれだけ頑張っても、絶対に物事は良い方向へ進みません。ここでの最善策は「休む」ことであり、諦める意識の必要性が生じるのです。諦めるから正しく休めて元気になり、回復した自分が同じ課題に向き合えば、手際良くこなせるということはよくある話でしょう。
では本題となる「諦め力の身につけ方」を3つご紹介していきます。
失敗自問法
諦め力の身につけ方1つ目は「失敗自問法」です。
失敗自問法とは、「目の前の失敗」により「自分が結果を出せない」という結論を証明できるか自問自答していく作業のこと。つまり失敗が根拠になるかどうかを分析していくのです。
一歩だけ主観から離れて俯瞰した視点を持つことができれば、目の前の失敗だけで「自分に結果が出せない」という結論を証明できるわけがありません。正しい認識を手にすれば、自己否定の信念を棚上げして「今は疲れているから諦めよう」と考えられるようになるのです。
そして諦め力が高い人は、何度壁にぶつかっても心が折れません。諦めて休んで回復したら挑む。これを繰り返せば、いつか結果を出すことができるでしょう。
失敗想起法
諦め力の身につけ方2つ目は「失敗想起法」です。
失敗想起法とは、「過去の失敗経験」を想起して2分間だけ他人事のように観察する作業のこと。これを1日6回行うことを習慣にしてみてください。
なぜ嫌なことをわざわざ想起するのかと言うと、新たな失敗遭遇時に湧き上がるネガティブ思考への「分離トレーニング」となるからです。何度も過去の失敗に意識を向け、失敗遭遇時のネガティブ思考とまた出会う。そして観察で「ネガティブ思考と自分を分離する」ための練習をする。
日頃から練習をしているのですから「新・ネガティブ思考」と出会っても、自分自身を分離させられる確率は高まるでしょう。ネガティブ思考に取り憑かれれば、物事を早く解決したい欲求により休めません。しかし分離できれば「失敗するということは疲れている、なら休もう」と諦めることも可能です。
ここでのポイントは「絶対に評価しない」こと。失敗への評価は、ネガティブ思考に飲み込まれる行為と同義です。どんどん負の感情が膨張していき、逆に自己否定の信念を強化する練習になってしまう。こうなれば本末転倒ですよね。このように諸刃の剣のような要素も持ち合わせていますが、うまく活用すれば強大な諦め力を手に出来るでしょう。
失敗転換法
諦め力の身につけ方3つ目は「失敗転換法」です。
失敗転換法とは、「目の前の失敗」に対して「新しい方法・習慣」を取り入れること。具体的には作業への取り組み方を少し変化させてみたり、1日の習慣を改良してみたりするのです。
新しい方法や習慣の見つけ方としては、自分の頭で考えるのもアリですし、書籍で著者の方から学ぶのもアリでしょう。もし上手くいかなかったとしても「失敗は成功の母」であるという認識を持ち、トライ・アンド・エラーを繰り返します。新しい方法や習慣を試みることを当たり前にすると、失敗の度に自己成長の可能性が生まれます。
そのことから前向きな姿勢も取り戻せるので、今の失敗に対して一旦諦めようという決断も容易になるのです。つまり「趣味」よりも「失敗転換法」の方がストレス解消法としては優秀で、引きずらずに頭の中を刷新することが出来る。ネガティブな気持ちに立ち向かうには、ポジティブな新しいことが1番の薬と言うことですね。
最後に
本日は「諦め力の身につけ方」のお話、いかがでしたか?
失敗という事象に対して、これらのテクニックを正しくアウトプット出来れば「諦め力」はどんどん向上していきます。最終的には、ワーカホリズムから抜け出して「生産性・幸福感」ともに高い人間になれるでしょう。
ただ2つ注意点があります。それは「失敗を全く気にしない」・「成長する必要性がない」と言うことではありません。全く失敗を気にしない人は、同じことを繰り返すことが目に見えていますし、自己成長を放棄してよいわけでもありません。
放棄の先には、瞬間的快楽を満たしながら他者依存という生き方の選択肢しか残っていません。「自分は前進しているのだ」という実感こそが、人生に彩りを加えます。一緒に諦め力を手にして、休みながら自己実現・他者貢献への道を突き進みましょう。
本日はご精読ありがとうございました。
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