「仕事量」と「脳機能」

メンタルヘルス

 本日のテーマは「仕事量と脳機能」ついてのお話です。

 日本人は休むことに対して、マイナスのイメージを持つ人が多く、頑張りすぎてしまう傾向を持ちます。しかし最高のパフォーマンスを発揮するためには、仕事量が多すぎることは逆にマイナス要因となってしまうのです。では私たちの「仕事量」と「脳機能」という要素を、俯瞰した視点から眺めると具体的にどのような事象が起こるのでしょうか。

 仕事量と脳機能の3つの事象を紹介していきます。

精神の健康

 仕事量と脳機能の事象1つ目は「精神の健康」です。

 精神の健康という結果を得るためには、1日の脳のキャパシティで心地良く活動できる作業量で留める必要性があります。その時間は「週22時間~30時間」と言われており、週7で働くのであれば「1日4時間」、週5で働くのであれば「1日6時間」が限度という計算です。

 また「土日」という人為的に作り出した定義は、自然界には存在しません。生きるための活動を仕事と定義するのであれば、本来丸一日休むという生物はいないからです。そこから導き出される脳機能最大化の仕事量は「週7で4時間」の仕事という結論に達します。

ネガティブ思考ベース

 仕事量と脳機能の事象2つ目は「ネガティブ思考ベース」です。

 ネガティブ思考ベースとは、脳の思考回路の癖がネガティブの割合が増えてしまうこと。時間にして「週30時間以上」の稼働で、ネガティブ思考がより活発になってしまいます。もともと人類は、古代環境のリスクヘッジのためにネガティブ思考のほうが強めです。そこに長時間労働という要素が加われば、ネガティブ思考の人が大多数という事象にも頷けるのではないでしょうか。

 アフリカの狩猟採集民の平均稼働時間は「週20時間~28時間」と言われており、古代環境の人類も同じような稼働時間だったのではないかと示唆されています。つまり、先進国に住む現代人の常識「1日8時間労働・週5勤務」というのは、生物学的に無理強いな活動量ということですね。

認知機能低下

 仕事量と脳機能の事象3つ目は「認知機能低下」です。

 最後に、認知機能低下を起こしてしまう仕事量を見ていきましょう。それは「週50時間以上」の稼働です。この労働時間を超えると、脳が萎縮をはじめて「記憶力・理解力」ともに機能がダウンしてしまいます。50時間という仕事量は、現代人が聞くとハッとさせられる数字ではないでしょうか。1日2時間の残業をすれば、1週間で50時間労働です。

 14世紀イタリアの画家レオナルド・ダ・ヴィンチは「仕事にへばりつく人間は、判断力を失う」という言葉を残しています。脳神経科学が発展していない時代の人物ですが、ダ・ヴィンチは感覚的にこの客観的事実を理解していたのかもしれません。

最後に

 本日は「仕事量と脳機能」のお話、いかがでしたか?

 現代社会で会社勤めの人には、健康的活動の数値は非現実的なものかもしれません。これは私の極論となる1意見ですが、4時間全力で働くために残りの4時間は手を抜くという戦略もアリかもしれません。8時間分の給料を貰っているのに心苦しいと感じるかもしれませんが、経営者が求めているのは「働く時間量」ではなく「成果」です。ペース配分を考えて働いた方が、効率良いケースも多々あるでしょう。

 また1番の解決方法は「お金を生み出すスキル」を身に着けること。最初は大変な道のりかもしれませんが、国や会社に依存せずに自分の心が求める仕事で生きることは素晴らしいこと。もちろん結果だけに執着すると苦しくなるので、自己実現や他者貢献のプロセスを楽しみながら努力してみてはいかがでしょうか。

 本日はご精読ありがとうございました。

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