本日のテーマは「慢性的ストレス3原理」についてのお話です。
現代の先進国では、まさに慢性的ストレスのオンパレードと言われています。では慢性的ストレスを覗き見したときに、どのような原理がそこにはあるのでしょうか?もし、原理さえ解明することが出来たのなら、あとはその真因を取り除くだけで問題解決ですよね。
本記事では、3原理を「興奮」・「嫌悪」・「制御不能」の順に紐解いていきます。
興奮
慢性的ストレス3原理1つ目は「興奮」です。
興奮とは、外部からのストレッサー(刺激)を受けた時に生じる興奮状態のこと。私たちはストレッサーを受け取ると、興奮がスイッチとなり、目先の状態からの突破口を瞬時に見つけて行動します。もし、ストレッサーを受けても無反応であれば、我々は何も成し遂げられず、危険回避も碌にできなかったでしょう。具体的には交感神経優位になり、血圧・心拍数ともに高い状態になるので敏捷に動けるのです。
また興奮という生理反応は、ネガティブなモノだけとは限りません。心躍るようなポジティブなストレッサーでも、心身の視点に立てば、同じ生理現象を起こして負荷がかかっています。例えば「ドラマ」や「スポーツ観戦」で気分が高揚するのは、ストレスを感じているからです。
嫌悪
慢性的ストレス3原理2つ目は「嫌悪」です。
嫌悪とは、外部からのストレッサーが嫌いなものであること。つまり興奮という生理反応のスイッチが、嫌悪で押されてしまったという状態でしょうか。
ちなみに、苦しみと楽しみは紙一重の存在です。片方があるから、もう片方も存在できる共依存の立ち位置にあるもの。ドラマやスポーツ観戦で楽しみを感じたあとにも、必ず苦しみの感情は出現しています。ないと勘違いしている人は、ドラマ・スポーツ観戦とその後に起こる苦しみとの因果を客観視できていないだけ。この世は「先に幸せを感じて、後で苦しみを得る」か「先に苦しみを感じて、後で楽しみを得る」かの2択なのです。
そして私たちがストレスと感じる嫌悪の感情は、苦しみが先にきたパターンでしょう。嫌悪のストレッサーの厄介なところは、ストレッサー自体は過ぎさっているのに興奮状態が静まらないこと。その嫌悪というトリガーの記憶が頭から離れず、過去や未来の反芻を起こして慢性的ストレスへと変貌していくのです。
自己実現・他者貢献を求めて、苦しみを先に迎えにいく。そんなストレッサーであれば、反芻思考で慢性的ストレスも起こしません。そればかりか後にやってくる大きな楽しみの中毒で、毎日がお花畑へと刷新することでしょう。
制御不能
慢性的ストレス3原理3つ目は「制御不能」です。
制御不能とは、外部からのストレッサーを自身の力で制御できないものであること。実は慢性的の1番の真因こそが、制御不能という状態なのです。なぜなら制御方法を知っていれば、対処すれば解決しますよね。対処できないからこそ、興奮と言うとろ火でジワジワと煮えたぎるのです。
ここから導き出されるアクションプランは「ストレッサーの制御方法」を学習すること。対人関係・仕事・育児など問題にぶつかったら、それを解決した人や上手くこなしている人から書籍で学べばいいのです。もちろんインプットだけで満足せずに、行動というアウトプットをすることも忘れない必要性はありますが…。
しかし、ここで1つ反論が来るかもしれません。「学習しても、すぐ対処できる能力が身につかない」と…。確かに制御能力が身についていなければ、制御不能と同じ状態でしょう。ですが安心してください。学習だけでもストレス発散の効果は得られるのです。
なぜなら「制御方法があると認識」しただけでストレス発散には充分だから。人間はまだ解決していないストレッサーに対して、制御方法という光が指すだけで、イメージを使い自由になれるのです。もちろん本当の自由は、制御能力を身に着けた行動の先にあるのですが。
最後に
本日は「慢性的ストレス3原理」のお話、いかがでしたか?
嫌悪による外部のストレッサーに対して、「問題は変えられない」と悲観的になるのは今日までにしましょう。この考えは結果が出せていない人が描く、主観という物語の1つでしかありません。「問題は乗り越えられる」という物語を描いて、慢性的ストレスを1つずつ解決していきましょう。
そうはいっても「変えられないモノ」もこの世には存在します。それは「過去」や「他人」です。過ぎ去ってしまった過去を操作することは誰にも出来ませんし、他人を本当の意味で変えることも出来ません。他人に対しては変革の助けしかできない。「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」というイギリスのことわざ通りでしょう。
もし過去や他人がストレッサーになっているのなら、自分の「環境」や「受け止め方」を変えてみましょう。ストレッサーが慢性的に続かない「仕組み」や「マインド」を手にいれれば、この世に怖いものなどありません。
本日はご精読ありがとうございました。
コメント