論理性を凌駕する力「断定」

文章・プレゼン

 本日のテーマは「論理性を凌駕する力・断定」についてのお話です。

 皆さんは「断定」という言葉を聞いて、どのような印象をお持ちになりますか?きっとマイナスなイメージを頭に膨らませる人が、多いのではないかと思います。コミュニケーション時に相手が断定の言葉を連発すれば、あまり関わらないようにすべき人だと内心感じるでしょう。

 そんなマイナスな印象が強い「断定」という事象ですが、実はとてつもないパワーを秘めています。その力は「論理性」をも打ち負かし、凌駕するほどの驚異を秘めているのです。では断定について3部構成で深堀りしていきましょう。

説得へのプロセス

 まず「説得へのプロセス」という視点でのお話です。

 説得とは、相手に自分の意見を良いものだと認識してもらうこと。そして説得へのプロセスは、2つの矛から成り立ちます。その矛とは「論理性」と「断定」です。

①論理性

 まずは「論理性」について述べていきます。

 論理性が説得に必要な矛であることは、多くの人が周知の事実かと思います。論理性を持つと、論理展開が正しく行えるようになります。すると文章にリズムが生まれ、良い読み心地のおかげで相手は説得されやすい状態になるのです。

 また「結論→根拠→具体例」と分かりやすい手順で話が出来るので、聞き手側にとって理解度が格段に上がること間違いなし。人間が相手の意見に賛同できない理由の1つに「良く知らない」という理由があります。このマイナスの理由を、論理性は取り払うことが得意なのです。

②断定

 次に本日のメインポイントとなる「断定」についてです。

 断定とは、自分の意見を言い切ってしまうこと。

 この言い切るという矛は、論理性と同じレベルの矛、いやそれ以上の矛となりえるかもしれません。断定して言い切ってしまえば、その人の「自信の表れ」や「歯切れの良い物言い」を感じとることになります。

 すると聞き手は「ハロー効果」により、自信があるということは内容に信憑性があるのかもと錯覚を起こすのです。堂々としている人の話は、論理性がない内容だったとしても意見を信じてしまう。そんなメカニズムは、人の本能に訴えた一貫性の原理から来ていたのでした。

ジャンクフードの具体例

 ではここで断定の力を「ジャンクフードの具体例」で覗いてみましょう。

   A.ジャンクフードは健康の観点から悪いものです。

   B.ジャンクフードは健康の観点から悪いものかもしれないですね。

 上記の2つの文章があったとして、あなたはどちらの話し手から情報収集した際に、ジャンクフードを食べないでおこうと意識しやすくなりますか?

 確かにBはジャンクフードが幸せという価値観の人に対して、健康だけが人生ではないし、ストレスが溜まることにより健康を害するかもという余白を与えています。この場合、コミュニケーション相手としては気にいられるでしょうが、相手は危機感を募らせることはありません。そして行動や価値観を変える道へと、相手が歩むこともほぼないのです。

 逆にAは相手の意見を肯定する余白を与えていませんが、危機感を募らせることには十分な効果を発揮します。人によっては危機感が苦痛で、対人関係崩壊の可能性もあります。ただ相手を説得するには、断定を全く使わないということも無理なのです。

最後に

 本日は「論理性を凌駕する力・断定」のお話、いかがでしたか?

 相手をプラスの結果が得られる方向へ導きたいと感じたときは、是非断定の言葉を時折使うようにしてみてはいかがでしょうか。相手の言い訳の思想を肯定して、その場の承認欲求だけ満たしてあげる。そして長期的にマイナスの結果を相手は受け続ける。この事実は本当の意味で相手のためではないのだと、私は感じてしまいます。

 しかしジャンクフードの具体例でも分かるように、断定には嫌われるリスクが伴います。次章以降の記事では、断定によるリスクやリターンについてのメカニズムのお話。またマイナス面を緩和するテクニックについて述べていきます。楽しみにして頂けると嬉しいです。

 本日はご精読ありがとうございました。

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