固定観念の変え方

客観力

 本日のテーマは「固定観念の変え方」についてのお話です。

 固定観念があることにより、その考えと相反する目的を達成したいと思ったときに弊害となってしまいます。つまり目的達成のために着手しなければいけない課題は「手順・方法論・技術」ではなく、まず「価値観変容」なのです。手順・方法論・技術を学んだり習得したりするのは、その次のステップ。

 しかし多くの人は、課題や問題が解決できないのは手順・方法論を知らないから、技術がないからと勘違いしがち。この罠に引っかからないように留意して、邪魔となる価値観「固定観念」の変容を心掛けていきましょう。

 本章では固定観念の変え方を2部構成でお届けしていきます。

価値観変容3STEP

 固定観念の変え方1部目は「価値観変容3STEP」です。

 価値観を変容させることも、勉強・スポーツ・音楽と同じで手順が存在します。その手順を知り正しく努めていけば、才能の有無に関わらず誰でも固定観念を変容させることは可能なのです。では3STEPでご紹介していきましょう。アジェンダとしては「真逆の行動」・「逆戻り環境・脱出方法の認識」・「毎週フィードバック」です。

①真逆の行動

 価値観変容3STEP1STEP目は「真逆の行動」です。

 最初の段階では、自分自身が描いている固定観念による行動と、全く逆の行動を意識的にとるようにしてください。心で感じる事と行動で行う事が反しているため、認知的不協和により不快な状態が続くでしょう。しかしこの不快が変革のポイントです。

 なぜなら人は一貫性欲求を持っており、価値観と行動を一体化させようという力が無意識に働くから。心では感じていない行動を意識的にとることにより、少しずつ価値観が行動に引っ張られていく。もちろん一朝一夕で変化するものではありませんが、必ずゴールに到達できます。不快の感情に飲まれず、客観視しながら滅気ずに継続してくださいね。きっと1年後、自分の価値観が変わりすぎているという不思議体験を実感できるはずでしょう。

 では「ダイエット」という具体例で流れを見てみましょう。Aさんは、甘いお菓子のせいで何度もダイエットに失敗しています。ときには一時的に目的達成したことがあるのですが、長くは続かずに前の状態に逆戻り。そんなAさんの固定観念は「甘いお菓子を食べることは当たり前の幸せだ」というものでした。冷静に考えれば、縄文人は甘いお菓子など食べたことがないでしょう。では彼らは不幸だったのでしょうか?

 そんなことはありません。甘いお菓子が食べられないことによる苦しみは、Aさんの固定観念がつくりだした幻想だから。だからこそ甘いお菓子に対する認識の価値観を変革して、お菓子摂取の習慣を取っ払う。これがダイエット成功のキーとなります。

②逆戻り環境・脱出方法の認識

 価値観変容3STEP2STEP目は「逆戻り環境・脱出方法の認識」です。

 最初のSTEPとなる真逆の行動を心掛けても、きっといきなり上手くいく人はいないと思います。全てのことに言えますが、何度も失敗を重ねながらトライアンドエラーで上達していくもの。なので「失敗は成功の母」という認識で、逆に喜びましょう。なぜなら甘いお菓子を食べて失敗したことにより、前の思想の行動に逆戻りした環境を発見できたのですから。これが「逆戻り環境」を認識すること。

 そして「脱出方法」も模索していきます。例えばコンビニのお菓子コーナーが気になってしまうのであれば、日用品は全てネットショップにするなどの脱出方法を編み出しましょう。この繰り返しにより、今までの思想での行動を対策していくのです。

 こう考えるとあなたが今まで描いていた思想は、お菓子メーカーが作り出した環境により行動を促され、その行動に価値観が引っ張られて出来たものと気付けるでしょう。

③毎週フィードバック

 価値観変容3STEP3STEP目は「毎週フィードバック」です。

 そして1週間に1度、振り返りの時間を必ず習慣にしてください。実践してみると分かるのですが、失敗してしまう逆戻り環境は思ったよりも多いです。そしてそれら全ての逆戻り環境を記憶に留め、対策方法を頭の中で模索するのは脳のキャパ的に不可能です。しっかりと紙とペンを用意して、文字として書き留めておく。そしてその文字を見ながら思考を次に進めて、生活の中だけでは発見できなかった逆戻り環境や脱出方法も発見していきましょう

 また進捗として、価値観の観察ができることも重要な要素です。今週のフィードバックが、先週のフィードバックより成長したのなら前進ですよね。固定観念による阻害行動が減少したり、自分の思想を客観視して少し変化がある気がする。こんな体験を少しずつ味わえて、楽しくなってくるはずでしょう。

歯列矯正の比喩

 固定観念の変え方2部目は「歯列矯正の比喩」です。

 固定観念となる価値観を変容することは、歯並びの悪い歯をキレイに整えることに非常に似ています。

 歯の強制では、いきなり強い力をかけると歯が折れてしまいますよね?だからこそ微弱な力を長期的にかけていき、1~3年という単位で歯を少しずつ動かしていくのです。もちろん強い力をかけて早く動かせられるのであれば、歯科医だってそうしたいはず。でもそれをしないのは、物理的にできないことを知っているから。

 固定観念という価値観の変容も全く同じ。いきなり完璧主義になり、失敗を許さずに真逆の行動を徹底していたら、心理的ストレスにより途中で放棄してしまうでしょう。少しずつでOKなので、真逆の行動数を増やしていってフィードバックで確認する。そして1年~3年という年月が経ったとき、あなたは今見ている世界と全く違う世界を見ることになるのです。

 ですが1つ注意点もあります。それは「失敗を受容すること」と「甘やかすこと」は同義ではないことです。もし毎週行うフィードバックで全く変化がないのなら、それはただの甘やかし。ここの線引きはしっかりとしていきましょう。

最後に

 本日は「固定観念の変え方」についてのお話、いかがでしたか?

 固定観念変容は、一朝一夕には出来ない大変な課題であることはファクトです。ですが特別な才能がある、1部の人間だけが達成できる課題なわけではありません。そして今より生きやすい世界へと導いてくれますし、1度の成功体験によりその後の固定観念払拭スピードは加速します。つまり全く違う目標に対しても、その都度固定観念を取り払えるのですね。

 これができる人とできない人の違いが、能力格差の原因かもしれません。是非、あなたも価値観変容経験を体験してみてください。

 本日はご精読ありがとうございました。

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