正しい仲間づくり①「理解者になる」

仕事

 本日のテーマは「正しい仲間づくり①・理解者になる」のお話です。

 本記事から、仲間づくりの手順を3記事に渡りご紹介していこうと思います。なぜなら対人関係が幸福感に多大な影響をもたらすから。この結果はハーバード大学が、75年724人という期間と人数で実施した「成人発達研究」でも明らかです。ハーバードの知見では、幸福感への影響度合いが1番強いものを「対人関係」と結論づけています。

 ただここで注意点が浮かびます。それは内面的なモノが大事であり、表面的なモノを重視してはいけないということ。周囲が人によって囲まれていても、表面上の付き合いを無数につくっただけでは良好な対人関係とは言えません。それよりも数人の深い関係が重要でしょう。

 また愚痴発散の役割にしたり、承認欲求の満たし合いでは真の仲間ではありません。無意識では、相手を欲求を満たす道具としか認識でしていないのです。ここから脱却するためにも、正しい仲間づくりを学習しましょう。

 本章では最初のSTEPとなる「理解者になる」のお話です。なぜなら正しい仲間とは、お互いが良い理解者の関係ですよね?

GIVEの精神&聞く力

 理解者になるために重要なことは2つ。

 それは「GIVEの精神」と「聞く力」を持つこと。

 これはコミュニケーションの基本で、1番重要な根幹部分です。人は誰しも承認欲求を持ち合わせていて、自分のことを理解して欲しいと承認を渇望しています。そして自分を理解してくれた人に対して、返報性の力が働いて理解を返したいと思うのです。

 そのために必要なのが「GIVEの精神」と「聞く力」でしょう。このポイントが苦手な人が多く、だからこそ自分語りを気づかぬうちにしてしまいます。これが対人関係が難しいと言われる所以ではないでしょうか。

 本章では、聞く力にフォーカスを当て「理解者テクニック」を2つご紹介していきます。それは「コーチング」と「GROWモデル」です。

コーチング

 理解者テクニック1つ目は「コーチング」です。

 コーチングとは、相手の話を肯定的に聞いて、その内容を要約して伝え直すこと。基本、人の話というのは散漫でまとまっていません。特に日本人は結論から話せる人が少ない民族ですので、五月雨式に話されるとこちらも混乱してしまいますよね。

 そこで読書・勉強での要約と同じように、話の結論はどこかを探して、短い言葉で要約内容を相手に返してあげましょう。すると相手は理解してもらえたという認識が持てることにより、安心感に包まれます。ではコーチングのコツを2つご紹介します。

①映画鑑賞イメージ

 コーチングのコツ1つ目は「映画鑑賞イメージ」です。

 映画鑑賞イメージとは、相手の話している内容を映画のように感じとること。あなたは映画を見るときに「自分のことを分かって」という目的で見ませんよね?きっと登場人物の内面やストーリーを知ろうと思い、映画鑑賞するはずです。そしてコミュニケーションは、映画鑑賞と全く同じ。あなたのコミュニケーション相手にも、壮大な物語がここまで描かれています。その相手という映画を1本楽しく見る意識を持ちましょう。

②指折り作戦

 コーチングのコツ2つ目は「指折り作戦」です。

 指折り作戦とは、相手の話を箇条書き風に指を使って整理していくこと。このテクニックは、とくに相手の話が支離滅裂なときに有効です。浮かんだことをどんどん口にされると、情報が多すぎることや纏まっていないことから混乱してしまいますよね。

 相手の話を楽しく感じられないという事象の原因は、自分だけでなく相手にもあります。自分以外に興味がないという自分の問題と、相手の話が支離滅裂で分かりにくいという相手の問題。この2つが絡み合って、人は自分の話がしたいのです。

 そこで箇条書き風に指を使って整理しましょう。具体的には「3つ思ったことがあったんだね、1つ目は…」と要約する感じですね。最初は慣れないかもしれませんが、回数を重ねれば上達していきます。読書・勉強の要約でも役に立つので、是非実践してみてください。

GROWモデル

 理解者テクニック2つ目は「GROWモデル」です。

 GROWモデルとは、相手が無意識に感じている課題や問題を引き出し、強制せずに行動へのモチベーションを湧かせてあげるフレームワークのこと。GROWの文字は、「Goal(目標)」・「Reality(現実)」・「Options(選択肢)」・「Will(意志)」の頭文字をとった造語です。

①GROWモデルの流れ

 まずは「GROWモデルの流れ」を頭文字順に見ていきましょう。

 「Goal(目標)」では、相手のやりたいと思っている課題や解決したいと思っている問題を聞き出します。「何かしたいことはあるの?」・「何か悩んでいるの?」など、気軽な声掛けでOKです。次に「Reality(現実)」です。現在の状況は課題・問題に対して、どの立ち位置にいるのか確認してあげましょう。「それで今はどうゆう状況なの?」という具合です。

 さらに「Options(選択肢)」では、こちらから解決方法を提示するのではなく、相手に思考するよう促します。「どうすれば達成できるかな?」・「まず何をすればいいのかな?」と聞き出し、相手自ら選択肢を考えてもらうのです。最後に「Will(意志)」では、相手のモチベーションが上がってきたのを感じとり「じゃあ〇〇するんだね?」と声をかけてあげる。この流れがGROWモデルの聞き方です。

②自己成長の仲間

 この聞き方を正しく行えれば「自己成長の仲間」はきっと増えていきます。

 自己成長の螺旋階段を一緒に歩んでもらえることは心強いですし、さらに成長という道を歩んでいる人は愚痴や承認の罠にもハマりにくい特徴を持ち合わせます。つまり共依存の関係に陥りにくいということ。

 そして本来の目的、理解者になることにも有効です。人は自分の心で進んでみたいと微かに思っていたことを引き上げ、導いてくれる人に信頼感を持ちます。このようにして相手の好奇心の理解者へとなりましょう。

③アドバイスしない

 ただ1つ注意点としては「アドバイスしない」こと。

 あくまで答えを導かせるのが基本であり、絶対に方法論などのアドバイスを提示してはいけません。もしアドバイスしたいと歯がゆい気持ちになるのでしたら、それは理解者ポジションを確立したあとです。明日の記事でお伝えする、STEP2で実行するようにしてみてくださいね。

最後に

 本日は「正しい仲間づくり①・理解者になる」のお話、いかがでしたか?

 人間は誰しも承認欲求を持っており、自分の話を聞いてくれる人に心を打ち明けます。ですので正しい聞き方スキルを身に着けて、相手の理解者になれるよう努めていきましょう。

 本日はご精読ありがとうございました。

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