本日のテーマは「ストレスの仕分け・3つのトレイ」というお話です。
ストレスには「変えられるモノ」と「変えられないモノ」が存在します。そして変えられないモノの中にも、「逃げられるモノ」と「逃げられないモノ」に分離するのです。つまり「変えられるモノ」・「逃げられるモノ」・「逃げられないモノ」からなる、3パターンのストレスがあるということですね。
それぞれのストレスには適した対応方法があるので、まずそれらを仕分けしましょう。それがストレスと向き合う最初のSTEPです。本章では3つのストレスを仕分けするために、3つのトレイに分けてお話を進めていきます。
闘争トレイ
3つのトレイ1つ目は「闘争トレイ」です。
闘争トレイには、必死に闘って解消することができるストレスを仕分けします。つまり「変えられるモノ」によって生み出された、ストレスへの対応方法です。具体例を挙げると、自分や未来などは努力で改新することが出来ますよね。現在の自分や見え透いた未来に不満を感じているなら、闘争の意識を持って立ち向かってみてはいかがでしょうか?
ですが闘争トレイは「変えられないモノ」に使用してはいけません。そのシチュエーションで闘争という選択肢をとれば、心身ともに疲弊することは明らかでしょう。まさに泥沼に沈んでいくことを抵抗しようとして、沈むスピードを加速させることに類似しています。あくまで自分の問題から外れたモノは、闘争トレイから外すということですね。
受容トレイ
3つのトレイ2つ目は「受容トレイ」です。
受容トレイには、変えられもせず、逃げられもしないストレスを仕分けします。この世界には自分の力だけでは変えられず、逃げられないことも無数に存在する。その変えられない事象と闘い続けても、ただ体力・気力ともに使い果たしてストレスを強大にするだけでしょう。
①ガンという病
例えばガンという不治の病が挙げられます。現在の医学で治せないガンの進行に対して、徹底的に闘おうと医者探しをしたとします。ですがこの闘おうという姿勢が、ストレスホルモン「コルチゾール」の分泌を促進して免疫力を下げてしまうのです。
余命を宣告された人が辿る道には2つ存在します。それはガンと闘う人と、ガンを受容して残りの時間を楽しむことに意識を向けた人。そして長生きするのは後者です。なぜなら受容したことにより、コルチゾールの分泌が抑えられて免疫力が高まったから。そして余命よりも長く生きた、そんな事例は多数に存在するのです。
②攻撃性
これは病気以外でも全く同じです。
変えられない他人や環境などに、攻撃性を持った性格の人は25歳~50歳の死亡率が4倍になるという統計も出ています。変えられないモノには、闘争というマインドから受容というマインドに変化させましょう。自分自身の心による捉え方が変化すると、同じモノを見ていても全く別のモノに見えるはずだから。
逃走トレイ
3つのトレイ3つ目は「逃走トレイ」です。
逃走トレイには、変えられないが、逃げることはできるストレスを仕分けします。変えられないストレスだとしても逃げられるモノであれば、わざわざ受容する必要もありません。そこから逃げて離れてしまえば良いのです。
①逃げないことは美徳ではない
日本人には、逃げないことを美徳とする価値観を持っている人が多いでしょう。ですが健康上の視点に立てば、ただ自分を痛めつけているだけの価値観です。もしそれでも逃げられないと思っているなら、あなたが日本の美徳という価値観に同期しているのかも…。
具体的には会社を辞めたら、もう生きていけない。今の友達グループから外れたら、孤独になってしまうなど。ですがプラスの側面があったとしても、不快な感情をデフォルトで与える環境からは逃げるべきです。すると自分は小さな世界で悩んでいたことに気づき、広い世界があることを知れる。そして新たな環境に不安を乗り越えて飛び出せば、そこには自由が広がっています。
②ヒト・コト・モノは循環する
ここで「やましたひでこさん」の言葉をご紹介します。
それは「ヒト・コト・モノは循環する」という言葉です。意味としては、その時々の自身の価値観に合ったものが、自分の周りを流れているという事実を知ること。執着せずに感謝することが大事であるという意味でもあります。この意識が持てれば、今あるものに感謝して、避っていくものに執着せずに済むでしょう。そして価値観に合ってないモノだから、逃走トレイに仕分けしようという気持ちにもきっとなるはず。
③逃走という選択肢
また逃走という選択肢を持つだけでも効果的に働きます。
まだ逃げていなかったとしても「最悪逃げればいいや」という気持ちが持てれば、その対象との距離は遠くなります。人は対象との距離が近すぎれば短所が見え、距離が遠くなると長所が見える。逃走という選択肢は自分を楽にしてくれることはもちろん、相手の良いところを見つけられるという付加価値も与えてくれるのです。
最後に
本日は「ストレスの仕分け・3つのトレイ」というお話、いかがでしたか?
絶対に行ってはいけないのが、変えられない環境・他人に執着することです。この執着は環境や他人と闘うことであり、ストレスを肥大化させてしまうでしょう。あくまで闘うのは変えられる自分のみであり、それ以外は受容か逃走を心掛けましょう。
本日はご精読ありがとうございました。
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