本日のテーマは「マインドフルネス・欠点&トレーニング法」のお話です。
マインドフルネスの定義を知り、さあ始めようと試みたとしても、いきなり上手く行えることは稀でしょう。スポーツや音楽と同じで、何度も反復練習を繰り返して失敗しながら上達していくものです。では闇雲に無思考で取り組めば良いのかというと、それもまた成功の糧にならない失敗を繰り返すだけ。
そこで本章ではマインドフルネスの欠点とトレーニング法を、知識として取り入れていきましょう。もちろん理屈を知ったからすぐに体現できる訳ではありませんが、スキルとは知識と行動の掛け合わせです。是非、理論を俯瞰した視点も手にしてみてください。
欠点3点
まずはマインドフルネス・欠点のお話です。
欠点を知ることには、大きなメリットがあります。それは失敗回避をするための対策方法を練ることができること。結果的にトレーニング法の意味も理解できて効率も上がるはずなので、最初に失敗例を頭の中にインプットしていきましょう。では欠点3点を覗いていきます。
①偶然のトリガー発動
マインドフルネス・欠点1点目は「偶然のトリガー発動」です。
怒りや不安などネガティブ感情を抱いているときに、自分で主体的にマインドフルネスを発動することはできないものです。つまり偶然のきっかけとして、我に返れるような気づきを受動的に待たなければいけないのです。だからこそ多くの人がマインドフルネスの理論を知っていたとしても、感情に飲み込まれると想起できない。だからこそ発動することも出来なくなってしまう訳ですね。
②継続が難しい
マインドフルネス・欠点2点目は「継続が難しい」こと。
俯瞰した視点を長期的に発動するマインドフルネスは、とても難易度の高い営みです。つまりトレーニングを普段から積んでいなければ、理論を知っているからといって出来るわけではないということ。
これはスポーツや音楽とも同じでしょう。理論を詰め込むことしかしていなければ頭でっかちになり、この状態ではスキルが身につくはずがありません。そうなれば偶然のトリガーにより1度マインドフルネスの状態になったとしても、またすぐに感情主導の自動操縦モードに戻ってしまう。それ程にマインドフルネス維持は難しいのです。
③自己嫌悪の誘発
マインドフルネス・欠点3点目は「自己嫌悪の誘発」です。
ネガティブ思考となる怒り・不安などに飲み込まれたとしても、ふと我に返ってマインドフルネスを発動することもあるでしょう。しかし新たに2次的感情が生まれ、誘発された別の感情に意識をハイジャックされてしまうのです。
その2次的感情とは「自己嫌悪」です。怒りや不安に飲み込まれた自分に対して「また怒ってしまった」・「またクヨクヨしてしまった」と、自己嫌悪の感情が生まれてしまう。そして自己嫌悪に意識を乗っ取られ、再び自動操縦モードに戻ってしまう。これは別のネガティブ感情により、マインドフルネスを失われてしまうオーソドックスの形といえるでしょうか。
トレーニング法2点
次にマインドフルネス・トレーニング法のお話です。
マインドフルネスには様々な欠点があり、難易度が高いものです。だからこそ普段からトレーニングを習慣化して、欠点を乗り越えていくことが必須条件となってくるのです。では実際にどのようなトレーニング法を、行っていけば良いのでしょうか?
本項では、トレーニング法を2点ご紹介していきます。
①ラベリングと実況中継
マインドフルネス・トレーニング法1つ目は「ラベリングと実況中継」です。
ラベリングとは、自分の気付きに対して言葉として表現すること。例えば、相手の求めていないアドバイスにイラついた気持ちが表出したとします。そこで「相手からのアドバイスで自分はイラついている」と言葉にしてみましょう。言葉にすることにより、一歩引いた俯瞰の視点を手にすることができる。つまり言葉は感情のハイジャックから、自分を救済してくれるツールということですね。
次に実況中継とは、自分の気付きをラベリングしながら、ストーリーとして自分自身に聞かせること。イメージとしては、現状のファクトをガイドさんとして自分自身に教えてあげる感覚です。1部分の事象よりも、いくつかの事象が絡み合った全体のストーリーの方が、俯瞰した視点は得やすいでしょう。つまり実況中継はラベリングの応用テクということです。
これらのラベリングや実況中継を、普段の生活の中から習慣にしていきましょう。すると感情に飲み込まれてしまった場合の、偶然のトリガーの数を物理的に増やすことができます。やはり気づきの状態にまずならなければ、スタート地点に立てません。そのために目の前の事象を言葉にする習慣をつけていきましょう。
②瞑想
マインドフルネス・トレーニング法2つ目は「瞑想」です。
瞑想とは、目の前の1つの物事に集中すること。集中する対象はどんなものでもよく「呼吸」・「音」・「歩行」・「食事」など自由です。ただ他事に意識を向けずに、目の前の作業に集中する。そして集中している自分に客観的に気づく。このような瞑想トレーニングを、1日最低20分行うことを推奨します。
すると継続が難しいという欠点に対して、瞑想修行によりマインドフルネス継続時間を拡大させていくことが可能です。また瞑想の中で雑念が何度か浮かび上がると思いますが、その雑念を棚上げして、また集中対象に意識を戻すという作業を繰り返します。この反復が2次的感情となる自己嫌悪の棚上げにも、きっと役に立つことでしょう。
最後に
本日は「マインドフルネス・欠点&トレーニング法」のお話はいかがでしたか?
全てのモノに言えることですが、物事を習得するにはそれができない要素を知り、それを克服するために日々のトレーニングが必須です。この小さな積み重ねが、長期的にあなたをすごい能力値に引き上げてくれる。いきなり結果に執着せず、目の前のプロセスを大事に習慣化を目指していきましょう。
本日はご精読ありがとうございました。
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