自分からの攻撃「反芻思考」

生活習慣

 本日のテーマは「自分からの攻撃・反芻思考」というお話です。

 皆さんは、反芻思考という言葉をご存知でしょうか?

 反芻思考とは、何度もネガティブな雑念を思い出し、頭の中で繰り返し考え続けてしまう現象のこと。結果的に悩みを増長させて、最初に感じた悩み以上の度合いに変換してしまうのですね。まさに自分からの攻撃を、常時受けていると言っても過言ではないでしょう。

 本章では、反芻思考について2部構成で展開していきます。

反芻という言葉

 反芻思考について1部目は「反芻という言葉」についてです。

 まず反芻思考の詳細に深く入っていく前に、反芻という言葉の定義を見ていきましょう。反芻思考という言葉は知っていても、反芻の元々の意味を知らない人も多いはず。

①深堀りの癖

 ですがこの世の全てのことに関して「深堀りする癖」をつけましょう。「Why」や「How」を使って深堀りすると、自分の頭で考える力が身につきます。そうなれば他人・団体の情報・思想を鵜呑みにしなくなるため、自分で主体的に生きることが可能となるのです。

 また本題とは少し寄り道してしまう、そんな人生の自由な旅が、後に点と点を結ぶアイデアになる可能性も秘めています。是非、学びという冒険を楽しんでください。

②牛の食事

 では前置きが長くなりましたが、反芻という言葉について覗いていきます。

 もともと反芻という言葉は「牛の食事」からきた言葉です。牛・羊・ヤギなどの反芻動物は、1度噛んで飲み込んだ食べ物を、胃から口の中に再び戻します。そして咀嚼を繰り返し、また胃に戻すのですね。このサイクルの作業を「反芻」と呼ぶのです。

 牛の反芻時間は1日6~10時間程と言われており、1分間に40~60回も噛む活動を続けているのだそう。これだけ長い時間をほぼ毎秒噛んでいると聞くと、人間の感覚からすると疲れないのかなと感じてしまいますね。

③4つの胃

 ではなぜこれだけの時間、反芻活動をしているのでしょうか?

 その答えは反芻動物には「4つの胃」があるからです。そして第1胃~第4胃まで、それぞれが担っている仕事内容が違います。第1胃では反芻により繰り返すことによって、微生物を増殖させて発酵作業を行います。第2胃・第3胃では発酵させた食品を混ぜて砕き、第4胃で消化するという流れです。ちなみに牛の第1胃は、人間の大人が2人入れるだけの広さがあるそうです。

 では話を戻しますが、牛の反芻と同じように何度も雑念を想起して、繰り返し考え続けてしまう思考。この営みがとても類似していることから、比喩的に反芻思考と言うのですね。

反芻思考によるデメリット

 反芻思考について2部目は「反芻思考によるデメリット」のお話です。

 この項では、2つのデメリットをご紹介していきます。それは「ネガティブ思考の強化」と「作業への妨害」です。

①ネガティブ思考の強化

 反芻思考によるデメリット1つ目は「ネガティブ思考の強化」です。

 人の思考パターンは、日頃の考え方の習慣から型作られます。何度もアウトプットされた考えは、長期記憶として脳に残りますよね。そして積み重なったネガティブな記憶たちが思考を育み、目の前の事柄からよりマイナスを抽出する思考へと変容させてしまうのです。

 もちろんポジティブ思考を何度も反芻して、目の前の事柄からプラスを抽出できる思考を形成出来ていれば問題はありません。ですが人はネガティビティ・バイアスという偏りの見方により、マイナス面に目が向くように本能が出来ている。つまり無意識に生きていれば、反芻思考はネガティビティ・バイアスにより負のくるくる活動に走ってしまうのです。

 これはまさに反芻により自分で自分を何度も攻撃して、さらにそれにより強化された思考により自分をまた攻撃する。攻撃のスパイラルと言っても過言ではないでしょう。

②作業への妨害

 反芻思考によるデメリット2つ目は「作業への妨害」です。

 私たちは日々の生活の中で、仕事・勉強・趣味など取り組みたい内容が山程にあるでしょう。ですがこの反芻思考にハマってしまえば、目の前の作業に精一杯取り組みたいはずなのに集中できません。結果行っていることと言えば、同じことをクルクル考えているだけ。しかも思考を前に進めたわけでもなく、答えを出せずにいます。

 Time is moneyという言葉があるように、時間はお金と同等の価値があるものです。いや、私の主観では虚構であるお金以上に価値があるものだと思っています。その貴重な時間を苦しみの思考を繰り返しているだけとは、まさに自分自身への攻撃ではないでしょうか。私たちは苦しみの感情を、頭で回転させるために生まれてきたのではありません。目の前の作業を、必死に楽しむために生まれてきたのです。

 つまり時間を大切に思い、自分を攻撃しないためには反芻思考をストップさせなければいけない。そのための方法論を学びましょう。

最後に

 本日は「自分からの攻撃・反芻思考」のお話、いかがでしたか?

 反芻思考はどれだけ繰り返しても、ゴールのない迷路のようなものです。見えるのは目の前に広がる壁と、どこへ通じているか分からない経路だけ。そして永久に出られません。

 次回記事からは、反芻思考をストップするための方法について述べていきたいと思います。是非、闇の中の迷路を共に抜け出しましょう。

 本日はご精読ありがとうございました。

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