本日のテーマは「反芻思考ストップ法①メモ書き」というお話です。
反芻思考とは、何度もネガティブな雑念を思い出し、頭の中で繰り返し考え続けてしまう現象のこと。結果的に悩みを増長させて、最初に感じた悩み以上の度合いに変換してしまいます。
この反芻思考によって「ネガティブ思考の強化」や「作業への妨害」など、私たちに様々な被害を与えるのですね。ではどうしたら、反芻思考を止めることが出来るのでしょうか?その解決法として「反芻思考ストップ法」を、2記事に渡って解説させて頂きます。
第1回目となる反芻思考ストップ法は「メモ書き」です。ではメモ書きの効果について覗いていきましょう。
感情の吐き出し
メモ書きの効果1つ目は「感情の吐き出し」です。
①発散する時間の有無
何度もネガティブ感情が心に湧き上がってしまうのは、その感情を正しく吐き出して発散する時間を作っていないからでしょう。上手く発散が出来ている人は、反芻させて苦しんではいないものです。
とはいえ常にネガティブ感情を周りに吐露していれば、それこそ人が離れていってしまいますよね。また人にコミットメントしたことにより、行動と思考を一貫しようという力は強めに働きます。まさにネガティブ思考の土壌を育てる行為です。
②自己完結でも同じ効果
この問題を、なんとメモ書きが解決してくれるのです。
メモ書きであれば、どんな乱暴な物言いも誰かに見せるわけではありません。つまり周りの評価を下げることがないのです。
さらに他人に発信していないことから、一貫性の力が働きにくいという特徴が生まれます。そうなれば負の感情の発散ができて、その発散行為によりネガティブ思考も形成されない。こんなに美味しい話は他にありませんよね。
多くの人が他人に話を聞いてもらわないと、ストレス解消できないと思いがちです。ですがそれこそ幻想で、メモ書きで自己完結でも同じ効果を得ることができるのです。
理由と解決策の精査
メモ書きの効果2つ目は「理由と解決策の精査」です。
①メモで自問自答
ただメモで悩みを書き綴るだけでも、一定の効果はあるでしょう。ですが応用技として、1つの悩みに対してメモで自問自答して深堀りしてみましょう。この作業の先に、ネガティブ感情の理由や解決策が見えてきます。
深堀りの方法は簡単で、目の前にある負の感情に対して2つの言葉を投げかけるだけ。なぜその感情が湧いたのか真因を知るため、「なぜ?」と質問して究明に努める。次に「どのように?」という質問で、解決策を模索していきます。
②奏功しなかった理由
「これらの質問はしたことがあるけど、理由も解決策も究明できなかったよ」という意見も出てくると思います。ですがあなたはその営みで、メモを取っていましたか?
まさに自問自答が奏功しなかった理由が、メモ書きをしていなかったこと。深堀りするには、複数の絡み合った感情を精査していく必要性があります。ただ頭の中だけでそれらを精査しようとしても、脳は3~4つの情報しか同時に開示できません。5つ目の情報開示時には1つ目の情報を忘れてしまう。結果、深堀りできず同じ場所をくるくると反芻思考に陥ってしまうわけですね。
是非、メモ書きで感情を正しく吐き出し、そして深堀りして理由や解決方法を突き止めていきましょう。1つずつ悩みを潰していけば、あなたの反芻思考が湧き上がる可能性は大幅に低下するはずだから。
タスクの視覚化
メモ書きの効果3つ目は「タスクの視覚化」です。
反芻思考の要因の1つとして、こなさなければいけない予定も挙げられます。
①現代社会の罠
現代社会では歴史上に類を見ない程の、膨大な作業量が目の前に広がっている。そのあまりの多さに、脳のキャパが処理できなくなってしまいました。そして何度も、反芻思考を繰り返してしまうのですね。
反芻している時間帯は作業に取り組めていないので、結局はどのタスクも前に進みません。つまり作業量が少ない人よりも、達成量が少ないという状況を生み出してしまうのですね。
②メモで視覚化
この解決策にも、メモ書きで予定を書き出すことが有効です。
やらねばいけない予定が思い浮かんだら、すぐに書き出す。なぜならメモとして書き出すことにより、自分がやるべきことを視覚化して留めておくことができるから。書かなければすぐに忘れ、頭の中はやるべき作業をくるくる想起させて終わりです。
ですがメモさえしていれば、作業に追われる気持ちに駆られても「メモ帳を見ればいいな」と切り替えられる。つまり反芻思考に入ることをストップできるというわけです。
③ツァイガルニク効果
またタスクのメモ書きは「ツァイガルニク効果」でもプラスに働きます。
ツァイガルニク効果とは、未完了課題は完了課題より想起されやすいという現象です。
例えば、ドラマや漫画が気になるところで終わった方が、そこまでの物語を思い出しやすいですよね。ですが区切りが良いところで終わってしまえば、満足の気持ちで物語の内容がなかなか想起できません。
そして現代社会の多すぎるタスクが、ツァイガルニク効果の負の影響により、私たちを反芻思考に誘っている。ここから脱出するためにも、すぐにタスクを「メモ書きをする習慣」と「スケジュール帳に割り振る習慣」を身に付けましょう。そして2つの習慣というベルトコンベアーに乗せたら、脳は完了課題と認識してくれる。そうなれば何度もタスクを想起しなくなりますよね。
最後に
本日は「反芻思考ストップ法①メモ書き」のお話、いかがでしたか?
反芻思考の原因となる「負の感情」や「多すぎるタスク」に対して、メモ書きは最強の矛となるでしょう。メモ書きを継続して行えば、反芻思考の前段階となる雑念すら消える状態になる。そして目の前の作業に集中できて、1日の作業量は飛躍するはず。是非この境地を目指してくださいね。
本日はご精読ありがとうございました。
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