本日のテーマは「反芻思考ストップ法②生活習慣改善」というお話です。
反芻思考とは、何度もネガティブな雑念を思い出し、頭の中で繰り返し考え続けてしまう現象のこと。結果的に悩みを増長させて、最初に感じた悩み以上の度合いに変換してしまいます。
この反芻思考によって「ネガティブ思考の強化」や「作業への妨害」など、私たちは様々な被害を被ってしまう。その解決方法として前記事から、2記事に渡り解説させて頂いています。
そして本章では、第2回目となる反芻思考ストップ法「生活習慣改善」についてです。
前頭葉の疲労防止
では反芻思考ストップのために、なぜ生活習慣改善を心掛けなければいけないのか?
それは「前頭葉の疲労防止」のためです。
①前頭葉とは
前頭葉とは、大脳を構成する4つの部位の1つです。
3つの主たる脳溝で区切られ、前頭葉の他に「側頭葉」・「頭頂葉」・「後頭葉」と名称がつけられます。その中でも前頭葉には、理性を司る前頭前野という領野(エリア)があり、感情の抑制や合理的な思考をするときなどに活躍してくれているのですね。
②疲労した結果
ですが前頭葉が疲労すると、感情に主導権を奪われ反芻思考へと誘われてしまいます。
うつ病の人が苦しい感情を何度も堂々巡りしてしまうのも、前頭葉が疲れ切ってしまった状態だから。ここまで重症でないにしても、反芻思考で苦しみを感じることが多いのであれば、きっと前頭葉は疲労した状態でしょう。ではどうしたら前頭葉を回復させられるのか?
その解答こそ、日々の生活習慣を改善するしかないのですね。
食事・運動・睡眠・瞑想
生活習慣改善法で取り組んでいく要素としては4つあります。
それは「食事・運動・睡眠・瞑想」です。
1つ1つ奥がとても深く、この1記事では収めることが出来ない情報量です。ですが本章では、4分野それぞれの重要なことを抜粋してご紹介したいと思います。
①エンプティカロリー
まず食事では「エンプティカロリー」に偏りすぎないことを注意しましょう。
エンプティカロリーとは、高カロリーではあるが栄養素が非常に少ない食品のこと。いわゆるジャンクフードと言われるもので、糖質や脂質がほとんどであり、ビタミン・ミネラルなどがあまり含有されていません。
そして昨今ではビジネスでの利益優先の思想から、エンプティカロリーしか摂取できない食品が巷に溢れていますよね。私たちはカロリーを取りすぎているのに、栄養素が足りていない。だから前頭葉も正しく回復できず、ネガティブな雑念を生み出し反芻思考を繰り返してしまう。
ここから脱出するために、野菜、ナッツ、豆類、魚介類、鶏肉、オリーブオイル、全粒粉穀物などを積極的に摂取して、食生活を見直してみましょう
②BDNF分泌
次に運動する理由として「BDNF分泌」のためであるというお話です。
BDNFとは、日本語にすると脳由来神経栄養因子のこと。
具体的には脳内の神経細胞を成長させたり、維持させたりするタンパク質です。このタンパク質がしっかりと分泌しているからこそ、脳を疲労回復させることが可能になるのですね。結果的に反芻思考にも陥らない。
そしてBDNFを分泌させる方法こそが運動であり、アクションプランとして「45分~90分の有酸素運動を週3以上」で習慣にしてみてください。運動の強度としては、速歩きから軽いウォーキング程度です。
③長期的な視野を持つ
3つ目の睡眠では「長期的な視野を持つ」ことを心掛けましょう。
多忙なビジネスパーソンにありがちな事として、睡眠時間を削って働く傾向がありますよね。確かにその日の作業量だけ見れば、こなせる量は増えたかもしれません。
ですが睡眠時間が少なくなると、明日は脳疲労した状態で作業に挑まなければいけなくなる。結果的に特定の作業量をこなすために、明日多くの時間を捧げなければいけない。長期的な視野を持てば、時間の収支は必ずマイナスに転じます。
短期的な作業量ではなく、長期的に多くの作業量をこなすことに意識を置きましょう。すると負の雑念、反芻思考もストップするはずだから。
④1日はマラソン
最後に瞑想では「1日はマラソン」のイメージをもつと習慣にできるでしょう。
瞑想はマラソンでいう水分補給であり、1日というスケジュールは長い距離を走るマラソンです。マラソンでコマ目に水分補給しなければ、ペースダウンするか倒れてしまいますよね。それと同じで適度に瞑想を挟まなければ、脳は疲労がたまり一気に反芻思考の扉を開いてしまう。
ポイントとしては、少し疲れてきたなという主観的感覚で10~15分程の瞑想を挟むこと。疲れ切った状態まで頑張ると、少しの瞑想だけでは反芻思考しない程度まで回復させることができません。
早くタスクを終わらせたい気持ちも分かりますが、その後の集中時間を多く奪ってしまいます。目の前の作業を早く終わらせられない結果と、集中時間が消える結果の双方を天秤にかけて休みましょう。
最後に
本日は「反芻思考ストップ法②生活習慣改善」というお話、いかがでしたか?
多くの日本人は、努力・根性でその場を乗り切ろうとします。それに対して頑張ったのだから、生活習慣は少しくらい怠惰で良いよねという考えがマジョリティですよね。
ですが反芻思考を減らしてタイパ良く作業をこなすには、全く逆を心掛けましょう。疲れたら休んで良いし、生活習慣は徹底すべきです。するとあなたは作業効率だけでなく、心の平静さも取り戻せるはずだから。是非、一度お試しください。
本日はご精読ありがとうございました。
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