本日のテーマは「集中することは波乗り」というお話です。
長く作業を継続していると、集中できる時間と全くできない時間があることに気づきます。そして注意が散漫しているとき、無理に頑張ろうとすれば、その日のモチベーションを失ってしまうということもありますよね。では意識散漫の際は、どう対処すればよいのでしょうか?
その方法としては集中することを、比喩でイメージを膨らませること。その比喩内容は「波乗り」することです。本章では「集中することは波乗り」について、2部構成で深堀りしていこうと思います。
体内のリズム
集中することは波乗り1部目は「体内のリズム」について、まず知りましょう。
皆さんは普段の生活の中で、リズムについて考えながら生活をしていますか?体の中では常に同じ状態で機能しているのではなく、その時間帯に合わせたリズムを奏でて機能しています。外部環境や時間帯に合わせたホルモンが増減して、健康維持を守りながら1日の活動を円滑に進めてくれているのですね。
①サーカディアン・リズム
その代表的なリズムを「サーカディアン・リズム」と言います。
日本語にすると概日リズムであり、一般的に体内時計と呼ばれるもの。
このリズムは24時間周期で活動・睡眠などのサイクルを一定にまわして、ONとOFFのモードを自動で切り替えてくれます。朝に目覚めたり、夜に眠くなるのも、サーカディアン・リズムのおかげということでしょう。
②ウルトラディアン・リズム
そして体内時計よりもミクロなリズムが存在します。
それが「ウルトラディアン・リズム」です。
ウルトラディアン・リズムとは、90分の覚醒状態と20分の安静状態を繰り返すリズムのこと。このリズムを1日の中で何度も繰り返しているので、私たちは高揚した時間やリラックスした時間があるのですね。
つまり約2時間の間に必ず20分は安静状態が訪れ、この時間帯はどうしても作業に対してモチベーションが湧きにくくなってしまう。もしここで無理を強いてしまえば、規則性を沿ったリズム崩壊のトリガーとなってしまう。そして無駄に気力・体力を消耗して、その後の作業に全く無気力の状態となってしまうのですね。
リズムの波乗り
集中することは波乗り2部目は「リズムの波乗り」です。
このリズムに上手く乗るため、まえがきでご紹介した波乗りの比喩が役に立ちます。覚醒状態のリズムを波に、安静状態のリズムは静かな海に例えていきます。
①覚醒という波に乗る
活発に頭が働いているとき、覚醒という波が立った証拠です。
このタイミングで休息してしまえば、せっかくの波を無駄にしてしまうことでしょう。波は自然現象であり、自由に立たせられるわけではありません。波という機会損失をしないためにも、常に波乗りできる準備は整えておきましょう。巷に溢れる集中力本も、すべて波が立ったときに上手く乗るためのノウハウたちです。
②努力・根性で波は立たない
逆に、全く目先のことに集中できなかったとします。
この状態は波が全く立っていない状態ですから、いくら努力・根性で集中しようとしても上手くいきません。努力や根性など、人の力では波を立たせることは出来ない。このファクトをしっかりと頭の片隅に置いておきましょう。
波乗りの技術
集中することは波乗り3部目は「波乗りの技術」についてです。
①波乗り出来ない人
ウルトラディアン・リズムの理論のもと、いざ波乗りに挑戦してみた。ですが90分間の集中という波乗りが上手く行えない、そんな方もいることでしょう。
これは集中力が、まだ研磨されていない証明です。あくまで90分とは人間が連続して集中できる限界の時間であり、いきなりフル活用出来るものではありません。
波乗りの比喩で考えてみても、この事象は正しく理解することが可能です。どんなに大きな波が立ったとしても、その波に乗る技術がなければ波乗りは出来ませんよね。
②小さな波からチャレンジ
目先のアクションプランとしては、まずは小さな波に乗る練習からはじめてください。そして少しずつ、大きな波乗りにチャレンジしていく。
集中力で言えば、最初はポモドーロ・テクニックなどの短いインターバルから慣らしていく。そして集中力の熟練度に合わせて、ウルトラディアン・リズムの波乗りを目指していくという流れでしょう。
最後に
本日は「集中することは波乗り」というお話、いかがでしたか?
波乗りの比喩は、頭が全く働かないときに目の前の事象を客観視するために役立ちます。そして冷静になり、一旦諦めることが可能となるのではないでしょうか。
波を起こすことは、人の意識的な力では出来ません。私たちが出来ることは、目の前の事実を観察することと、波が立った際の波乗り技量を上げていくこと。是非、普段の習慣として「マインドフルネス」や「注意の持続力」を研磨していきましょう。
本日はご精読ありがとうございました。
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