今回のテーマは「起承転結の注意点2選」についてのお話です。
起承転結は、エピソード記憶によって記憶定着を促進してくれるという大きなメリットを持っています。しかし注意点も存在し、このデメリットを乗り越える力がなければPREP法に勝つことは出来ません。自分の能力を踏まえた上で、作成する文章に取り入れるか否かを決めていくと良いでしょう。
では、注意点を2つ解説していきます。
飽きる可能性あり
起承転結の注意点1つ目は「飽きる可能性あり」ということ。
起承転結は文章構成そもそもの形状から、最初に結論を言うことができません。始めからオチが分かっている物語を見たいとは思わないでしょうから、当然といえば当然のことですよね。
①読者のモチベーション頼り
そうなると話が盛り上がってくる「中盤~後半」にかけてまでは、相手のモチベーションに頼ることにもなってしまうのです。あなたも1度は「盛り上がる所まで見進めれば映画を楽しめるけど、最初になかなか気持ちが入っていかないなぁ」という悩みを感じたことはありませんか?
つまり起承転結が上手くいくか否かは、相手が聞いてくれる姿勢があるという前提が必要になってくるということです。
②PREP法からを推奨
なので、私はまず前々回の記事で紹介したPREP法で基礎を作るべきだと思っています。
その後、分かりやすい話をする人だなというイメージを、相手に持ってもらえたあとで起承転結を試してみてはいかがでしょうか?
転が失敗したら崩れる
起承転結の注意点2つ目は「転が失敗したら崩れる」ということです。
①転に意外性
まずあなたが見聞きして、楽しかった物語をイメージしてみてください?
きっと転に意外性があり、「その後どうなるの?」と物語にグッと引き込まれたはず。
転の意外性の持たせ方としては、「今までの流れを否定する」・「新しい要素をいれる」など、「起」から「承」へと流れていた物語を急展開させます。しかし言葉で言うと簡単ですが、実際に行ってみるとなかなか上手く出来ません。自分の能力やネタで起承転結ができるか考え、自信がない時はやめておく事をオススメします。
②頼山陽の詩
とは言っても、いつかは起承転結でも文章を書けるようになりたいもの。
1番の練習は、他の人の文章を「見る」ことと、テクニックを「盗む」ことです。ここでは上手に転を活用した文章の具体例を紹介しようと思います。
それは江戸後期の詩人である「頼山陽の詩」です。内容は下記の通り。
「起・・・京の五条の糸屋の娘」
「承・・・姉は十六、妹は十四」
「転・・・諸国大名は弓矢で殺す」
「結・・・糸屋の娘は目で殺す」
この詩の転である「諸国大名は弓矢で殺す」という文章と、「起承」の文章に出てくる娘2人は全く無関係ですよね。しかし、結で導かれる「殺す」というワードによって見事に統合されています。これが転を上手く使いこなすということです。
時折練習として入れていく
最後に、私のオススメの起承転結と向き合い方ですが「時折練習をして入れていく」ことだと思っています。
基本はPREP法で「分かりやすい文章」の基盤のトレーニング。そして時折、練習として起承転結も使っていく。普段から分かりやすい文章をPREP法で述べていれば、きっと時折の起承転結に失敗したとしても、自分に対して人間味を感じてくれるかもしれません。…なんて私は思っています。(笑)
向き合い方としては正解があるわけではないですので、自分で良い向き合い方を模索してみてくだい。
本日もご精読ありがとうございました。
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