本日のテーマは「誤り矯正法①味方ポジション確立」というお話です。
相手に誤った言動があり、その間違いを矯正して正したい。このような気持ちは、誰もが1度は感じたことがあるのではないでしょうか。ですが気持ちとは裏腹に指摘だけでは、必ずと言っていいほど相手は変わりません。そこで2記事に渡って、相手の間違いを正す「誤り矯正法」をご紹介したいと思います。
第1回目となる本章では「味方ポジション確立」というお話です。では味方ポジションの詳細について、2枠で紐解いていきましょう。
指摘の対応
味方ポジション確立1枠目は「指摘の対応」を知ることです。
相手の間違いを見つけたときに無意識な状態であれば、皆さんはどのような対応をとるでしょうか?味方ポジション確立のために、まずは「指摘の対応」について理論を学びましょう。ここでは相手に指摘したくなったケースと、相手に指摘されたケースの2枠から見ていきます。
①指摘しない
まず相手に指摘したくなったケースです。
正しい対応方法としては「指摘しない」ように心掛けると良いでしょう。
なぜなら相手を良い方向へ導くと言えば聞こえは良いですが、ただ自分の承認欲を満たそうとしているとも捉えられるからです。合理的な自分は優れていて、それが出来ていない相手は劣っている。そんな縦の主観で、相手を見下しているというのが本質の気持ちでしょう。そのような喧嘩腰の態度では、相手が変わるわけがありません。
そこで相手が、非合理的・利己的だったとしても指摘しないこと。まず相手なりの主張を喋ってもらい、相手の承認欲求を満たすべきなのです。するとこちらに心を開いてくれるので、やっとこちらの主張に聞く耳を持ってもらえるもの。
その状態で、自分が描く合理的な主張を控えめに述べるのですね。控えめとは、断定しないことや、絶対という言葉を使わないこと。具体的には「私の主観としてはこう思うかなぁ」と、あくまで考えの1部であるように伝えます。きっと傾聴してくれた相手の主張であれば、多少なりとも相手の心は動くはずでしょう。
②指摘を認める
次に相手に指摘されたケースです。
この場合、間違いに対して「指摘を認める」ことも重要です。
自分の悪いところを指摘されると承認欲が傷つけられ、どんなに正しいことでも反発したくなるもの。ですがその感情は、成長するには邪魔でしかないのですね。
また指摘を認めることは、相手を矯正することにも繋がります。なぜなら相手は自分の指摘が通ったことにより、承認欲が満たされるから。もう承認がお腹いっぱいの状態なので、反発する必要性を失います。そして悪いところをどんどん改善するあなたを見て、同じような人間になろうという気持ちが湧いてくる。そして指摘を受け入れ、自己成長へ切磋琢磨する味方へとなっていくのですね。
温厚な態度
味方ポジション確立2枠目は「温厚な態度」です。
相手の誤りを矯正したいなら、まずはコミュニケーションの基盤となる態度を改めましょう。それが相手に対して「自分は味方だ」と知らせる伊呂波となるのですね。具体的には温厚な態度で相手に接することで、穏やかで情に厚い対応をとることです。
①言語→非言語
そのために「言語」ではなく「非言語」を意識しましょう。
ジェスチャー・声のトーンなどの非言語を温厚な態度にすると、相手に対して味方を知らせる行為になります。もともと人間は感情の動物ですから、言語情報よりも非言語情報の察知力が高い生き物です。どんな正論であったとしても、敵と認識している相手では説得できないのがファクトです。最初に行うことは説得ではなく、味方と知らしめること。その方法こそが温厚な態度なのですね。
②北風と太陽
ここで温厚な態度の合理性を説いた、ある「寓話」を紹介します。それはイソップ寓話の1つ「北風と太陽」です。
ある時、上着を着ている老人がいます。その老人に対して、北風と太陽が上着を脱がせようと競い合っているのですね。まず北風がとったアクションは、強い風で相手の上着を吹き飛ばそうと試みます。ですが老人は北風の寒さにより、上着を脱ぐどころがさらに包み込んでしまったのです。
それに対して太陽は、老人に優しく微笑みました。微笑む太陽と接しているうちに、その温厚さにより老人の額に汗がにじみます。そして熱さから、老人は上着を遂に脱いでしまったのです。
このお話は力ずくで相手を矯正させるよりも、優しく親切な方法で矯正させた方が効果があるという比喩です。つまり相手の間違いをストレートに主張することは北風であり、温厚な態度でまず味方というポジションをとることが太陽なのですね。このお話から学び、是非温厚な態度を実践しましょう。
最後に
本日は「誤り矯正法①味方ポジション確立」というお話、いかがでしたか?
まずは相手を変えたいと思ったのなら、心が許せる「味方ポジション」を確立させましょう。そのために指摘についての対応を知り、温厚な態度で相手と接していく。この2つを常時意識すれば、きっとあなたは多くの人に味方と思ってもらえる。そして間違いを伝えるときにも、素直に聞き入れてくれるはずでしょう。
本日はご精読ありがとうございます。
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