自分を知るための読書術

客観力

 本日のテーマは「自分を知るための読書術」というお話です。

 読書することは、知識吸収や能力向上など自己成長にとても有効な営みでしょう。しかし読書の効用はそれだけに留まらず、自己洞察の役にも立つのですね。つまり自分を知るためのツールとして読書は優秀であり、自分を探す旅を家に居ながら行えると言っても過言ではないでしょう。

 本章では、自分を知るための読書術で意識するポイントを2部構成でご紹介していきます。目次としては「本選び」と「読書中」という流れで、それぞれ好き・嫌いへの対応方法について勉強していきましょう。

「本選び」の好き・嫌い

 自分を知るための読書術1部目は「本選びの好き・嫌い」についてです。

 皆さんは本選びの最中に好き・嫌いという気持ちから、つい避けているジャンルはないでしょうか?自分を知るための読書としては、この段階で自分の好きや嫌いに囚われないことを意識しましょう。

①受動的な人格・価値観

 なぜなら他者や環境によって「受動的な人格・価値観」を形成されてしまうから。

 今の自分の人格・価値観は、誰しもが自分で選んだと錯覚しています。ですがこれは大きな勘違いで大多数の人は他者・環境などの外部の影響から、受動的に人格・価値観を導かれているのですね。その他者・環境がつくった主観のままに本をチョイスしてしまえば、それこそ刷り込まれた価値観を自ら強化する営みです。

②受動的と主体的のメリット

 ただ必ずしも、受動的な人格・価値観形成が間違っているとは言いません。みんなが同じことを言っていれば団体としてまとまりがよく、円滑にコミュニケーションも取れるでしょう。

 ですが私はこの時代の環境や身近な他者からのみ、アイデンティティを決められたくないという主観を持っています。多くの様々な要素と出会って、主体的にアイデンティティを確立させていく。それこそが自分の頭で考えることであり、本当の意味での自分を知ることに繋がるのではないでしょうか。

③確証バイアス

 次に本選びで、好き・嫌いに惑わされないためのポイントをご紹介します。

 それは「確証バイアス」に囚われないこと。

 確証バイアスとは、今の主観を肯定する情報ばかり集めて、他を情報遮断してしまう認知の偏りのこと。このバイアスに囚われると、本当は好きだと感じれるモノとの出会いをかき消してしまうでしょう。

 私の主観ですが、これはすごく勿体ないことだと思うのです。だからこそ「実際に本を手にとって読んでみるまでは、自分がその対象を好きか嫌いかはわからない」という気持ちを常に意識しましょう。そして本を手に取れれば、自分を知る旅へ出発したことになるのですから。

「読書中」の好き・嫌い

 自分を知るための読書術2部目は「読書中の好き・嫌い」についてです。

 読書中は本の内容や分野に対して、主観的な好きや嫌いをハッキリさせるようにしてください。

①自分の頭で考える力

 なぜなら「自分の頭で考える力」を身につけるためです。

 もし思考停止で全てを鵜呑みにしていては、それこそ世間・マジョリティの意見から読者の意見に、受動的に信じる対象が変わっただけでしょう。つまり自分の頭で考える力は身につかず、自分の心の声を知ることが出来ないのです。

 この罠を乗り越えた先に、未来の独創性のあるアイデアや、真に自分の人生を生きることに繋がるのですね。

②権威に踊らされない

 そして注意すべき点が「権威に踊らされない」こと。

 世間的にベストセラーと言われる本だから、有名な権威ある人が書いた本だからという理由で本の内容を鵜呑みにしないでください。その内容に対して自分はどう感じたかという、あるがままの好き・嫌いの心を大切にするのです。

 この読み方が出来なくなると自分自身がなくなり、権威のある人の傀儡のような人生になってしまいます。せっかく今生きているという幸せを手にしたのだから、その主導権を心だけでも自分の手に取り戻しましょう。

最後に

 本日は「自分を知るための読書術」というお話、いかがでしたか?

 本での情報収集は、知的にみせてマウントをとるためでも、知識コレクターになるためでもありません。その知識という材料を集めて、自分の頭で思考することに真の目的があります。それこそが本当の意味での自己成長であり、自分を知ることにもなるのですね。1人でも多くの方が、主体的に自分の価値観を描けられると嬉しいなと感じます。

 本日はご精読ありがとうございました。

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