今回のテーマは「文章外見向上テクニック」についてです。
前回の記事で、文章の中身はもちろん大事ですが、外見が良くない文章は「読むというスタート地点」にすら立ってもらえない。そんなお話をさせて頂きました。
本記事では、外見を良くする具体的なテクニックのお話です。3つの視点から覗いていきましょう。
句読点
文章外見向上テクニック1つ目は「句読点」です。
句読点とは、句点(。)と読点(、)の総称の呼び名のこと。この句読点の付け方、たったそれだけで文章の外見に対して読み手の印象を一変させます。では、どのような影響を与えるのでしょうか。
①横の窮屈
句読点は、文章から「横の窮屈」を解消する役割を持ちます。
句読点がない文章は、白いスペースの部分が少なくなってしまい、横の窮屈さが際立ってしまう。句読点は文字に比べて画数が少ないですよね?その画数の少なさが、物理的な白いスペースを生み出します。そして読み手に対して、硬めで難しめの印象を与えずにすむのです。
しかし、句読点がなければ窮屈さは増していき、最初の外見で「読みたくないな」という気持ちを浮かび上がらせてしまうことでしょう。こうなれば、どんなに深くてタメになる内容を記載していても、見聞きすらしてもらうことが出来ないのです。
②1行1つの句読点
そのことから、「最低1行1つの句読点」を入れる意識を持ちましょう。
ここで句読点と言いましたが、カギ括弧など、別の記号でも構いません。物理的なスペースを挿入して、横の窮屈が解消できていればOKです。
改行
文章外見向上テクニック2つ目は「改行」です。
改行とは、次の行に話を移行させること。ではなぜ改行する必要があるのでしょうか?
①余白
その理由は「余白」を生み出すからです。
もし改行がない文章の場合、そのページは文字で真っ黒になってしまいますよね。そのような文章は視覚的に気持ち良いものでしょうか?「さぁ、読もう」というモチベーションを生み出してくれるでしょうか?改行して、適度な余白を生む意識を忘れないようにしてください。
②5行以上、文章を続けない
目安としては「5行以上、文章を続けないこと」だと思っています。
5行を超えたのなら、その度に改行して段落を分けていく。分けても伝わる文章構成に変えていくべきでしょう。ぜひ編集の際に気を使ってみてください。
文字の割合
文章外見向上テクニック3つ目は「文字の割合」です。
文字の割合とは、「漢字・ひらがなの割合」を整えることを意味します。
①漢字3割・ひらがな7割
人間は「漢字」ばかりでも「ひらがな」ばかりでも、読みにくい気持ちが生まれてしまいます。では最適な文字の割合とは、どのような数値なのでしょう?人間が読みやすいと感じる文字の割合は、「漢字3割・ひらがな7割」です。
②硬くて難しめな文章or締まりがない子ども用の文章
漢字が4割以上を超えると「硬くて難しめな文章」の印象を与えてしまいます。逆にひらがなが8割以上だと「締まりがない子ども用の文章」に見えてしまうという特徴があります。どちらにも偏りすぎないよう、意識することが重要ということですね。
③努力を忘れない
しかし、このテクニックは「句読点」・「改行」の上記2つより難しいものです。
私も毎回しっかり出来ているかと問われると、少し自信がありません。ただ難しいからやらなくて良いというわけでもなく、出来るように努力するという姿勢だけは忘れてはいけません。日々の努力の中で、一緒に「漢字3割・ひらがな7割」に少しでも近づいていきましょう。
最後に
本日は、文章の外見を整えるテクニックについてのお話でした。
いかがだったでしょうか?
もちろん、文章の内容が1番であることに変わりありません。内容が薄い文章は、読者の貴重な時間を喪失させて終わりです。しかしどんなに中身の質が高くても、外見の清潔感がないところに読者は集まらない。人間の清潔感と全く同義ということですね。
本日もご精読ありがとうございました。
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