本日のテーマは「強制せずに相手を変える方法」というお話です。
親しい友人や仕事上の部下など、相手を変えたいと感じたことは誰しもがあることでしょう。ですが人を変えるというのは、一筋縄ではいかない大変な作業です。「こうするべきだよ」と強制すればするほど、相手は心は反発の炎が燃え上がっていってしまう。
本章ではそんな難解な対人関係や部下育成で悩む全ての人へ、強制せずに相手を変える方法について3つのテクニックをご紹介します。目次としては「褒めるというルーティーン」・「失敗談を話す」・「行動で示す」の順となっております。
褒めるというルーティーン
矯正せずに相手を変える方法1つ目は「褒めるというルーティーン」です。
①苦言という関門
人を変えるという目的を達成する為には「苦言という関門」が必要です。
相手が聞いて耳が痛くなることも言う。この関門を通るからこそ、自己変革へと導かれます。ですが真正面から苦言を呈しても、必ずといって良いほどに反発されるでしょう。その助言により親しい友人との仲が壊れたり、仕事上の部下なら上下関係で啀み合う部署になってしまう。これらはどうしても避けたいことですよね。
②イチロー選手に学ぼう
そこでまず、相手を褒めることをルーティーンにしましょう。
どんな苦言でも褒めたあとであれば、受け入れられる確率は上がります。元メジャーリーガーのイチロー選手が、打席前に腕を前に差し出すルーティーンを行い打率を上げます。これと同じように、指摘前に褒めるというルーティーンを行いましょう。すると相手を変えることができる打率(確率)は必ず上がっていくはずだから。
③医者の麻酔
これは医者が、手術前に麻酔をすることに類似していますね。
麻酔せずに手術をすれば、自分の病気を治すという目的のためとはいえ、強烈な痛みが伴います。しかし麻酔することによって、その痛みを緩和して病気を治すことができるのです。
これと同じで褒めずに苦言を呈すれば、相手を良い方向へ導くという目的のためとはいえ、相手は強烈な不快感を感じます。しかし褒めさえすればその苦痛を緩和して、相手を自己変革へ導くことが出来るのですね。
小さな労力で大きな結果が得られる、最たるものが褒めること。是非、今日から早速活用していきましょう。
失敗談を話す
強制せずに相手を変える方法2つ目は「失敗談を話す」です。
相手の間違いに対して指摘するとき、まず自分の過去の失敗談を話しましょう。
①過去のストーリー
直接的に改善を促すのではなく、おかしている間違いと同じことを自分も過去に行い、痛い目にあったことを語るのですね。そして改善した先に、自分にどのようなメリットが訪れたかのストーリーも必須で付け加えます。
すると相手は変革の先にあるメリットに視点が移り、自分もそのような良い思いを享受したいという気持ちが湧き上がってくるのですね。そして同じようなストーリーを歩んでくれるはず。
②変革は最短ルートNG
また誤りを変えたいときは、最短ルートを目指すことを諦めましょう。
タイパを考えれば、悪いところをただ伝え、相手がそれを飲み込み変革する。これが教える側にとっても変わる側にとっても、最短距離の効率的な方法です。
しかし人は理論ではなく感情の動物なので、機械のように正しく行動できません。だからこそ一見遠回りに見える、自分の失敗談を話すことが有効になるということです。また1つ目のテクニックの褒めることとも併用して、たっぷり時間をかけましょう。
行動で示す
矯正せずに相手を変える方法3つ目は「行動で示す」ことです。
言葉で相手を変えようとしても、なかなか自尊心や見栄が邪魔をして変わらない人もいるでしょう。それならば動物本来の感性に戻り、行動で示しましょう。
①ライオンの狩り
子供のライオンは親のライオンの狩りを、まず見真似するところから学んでいきます。それと同じように、まず見せて覚えさせるのですね。相手が今おかしている誤り行動と真逆の行動を、自分は徹頭徹尾で行い続ける。そして言葉では、ある程度の期間は何も述べない。
②承認欲求がカギ
また全く関係のない要素で相手の良い面があったのなら、すかさず褒める。自分の良いところを褒めてくれて、自分の誤りを指摘しない。そんな全てにおいて承認欲求を満たしてくれる人が、素晴らしい行動をしている。きっと相手は、主体的に変革しようという気持ちが湧くでしょう。
他の2つのテクニック以上に時間はかかるかもしれませんが、効率に囚われずに1度変革させられたら一生モノだという意識も重要かもしれませんね。
最後に
本日は「強制せずに相手を変える方法」というお話、いかがでしたか?
相手を変えるのは一朝一夕では難しい大変な作業であり、まずこの事実を心得て一見遠回りに見える3つのテクニックを習慣として取り入れましょう。すると親しい友人や仕事上の部下にも、自己成長の意識が芽生えてお互い切磋琢磨できる本当の仲間になれるはずだから。
本日はご精読ありがとうございました。
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