パレートが提唱した「人間の種類」

客観力

 今回のテーマは、ヴィルフレド・パレートが提唱した「人間の種類」についてのお話です。

 パレートは、世界の全ての人間は、例外なく2つのタイプに分かれると述べています。

 そして、好奇心を満たし正しく世界を見聞きしたり、主観的幸福感を感じながら生きるには、自分軸で生きる必要性があります。自分軸を持って生きることもまた、2つのタイプの片方に当てはまるのです。もしあなたが、自分軸の価値観で生きることを望んでいるなら、まずは「人間の種類」と「現在の自分」を客観視するところからスタートしてみてはいかがでしょうか?

ヴィルフレド・パレートとは

 まずは、提唱者の「ヴィルフレド・パレート」について紹介します。

 ヴィルフレド・パレートは、19世紀~20世紀のイタリアの社会学者です。彼が提唱した理論で、最も有名なものは「パレートの法則」という理論。パレートの法則についても、別記事で紹介しようと思っているので楽しみにして頂けると嬉しいです。

「スペキュラトゥール」と「ランチェ」

 次に本題の「人間の種類」についてのお話に移りましょう。

①スペキュラトゥール

 人間の種類1パターン目は「スペキュラトゥール」です。

 スペキュラトゥールとは、日本語に訳すと「投機的な人」という意味。投機的な人とは、どうすればまだ変革できるか、思考を巡らす人のことをそう呼びます。常に変化を求めていて、立ち止まることを苦痛に感じます。

 そして彼らはある目的達成のためなら、自分の現在の価値観すら客観視して変容させることが出来るのです。つまり、客観力の天才とも言えますね。スペキュラトゥールは「発明家・研究者・政治家・経営者」などに多いタイプであり、後の時代の価値観をつくっていく人物。しかし上手くいかなければ、周りからは異端児と思われてしまいます。

②ランチぇ

 人間の種類2パターン目は、「ランチェ」です。

 ランチェとは、日本語に訳すと「保守的な人」という意味。保守的な人は、型にハマったことをこなすことを望み、着実に物事をこなす特徴があります。「技術者・職人」と呼ばれる人たちは、1つのルールの中でその対象を究極に極めた人のこと。つまり、ランチェの思想の方が多い。

 ただ、想像力を巡らすという作業は苦手です。スペキュラトゥールが描いた制度の中で、生きていくということにもなります。

どちらも欠かせないファクター

 人口割合として、圧倒的に多いタイプは「ランチェ」です。

 なぜならスペキュラトゥールばかりでは、変革者が多すぎて反乱ばかりの世界になってしまいますよね。人間は社会的な動物ですから、ランチェの方が人間の遺伝子的には通常パターン。

 しかし、進化あるところに「スペキュラトゥール」あり。なぜなら、全ての人がランチェだとすれば、現状維持をそのまま貫いて終わりになってしまうから。新たなアイデアを作って世を変えていく「スペキュラトゥール」がいて、その彼らがつくった思想を着実に具体化する多くの「ランチェ」がいる。

 人類が成長するためには、どちらも欠かせないファクターなのです。

自分軸で生きるなら

 では、話を初めに戻します。

 もし、あなたが「自分軸」で生きたいのであれば、マジョリティの人間と相反する「スペキュラトゥール」に進まなくてはいけません。その営みは、少数派の世界に自分自身が飛び出すことであり、孤独との戦いになるかもしれません。しかし、その孤独を楽しめて、価値観を刷新できるものこそが自分軸で生きられる。そんな自分軸の人間だからこそ、時代を切り開けるのだと思います。

最後に

 2つのタイプは、どちらが「上」や「下」と順位をつけるものではありません。

 自分軸で生きるといえば、いいイメージのみが先行してしまいますが、世界に評価された自分軸の持ち主は結果を残しています。もし結果が出なければ、異端児と思われて終わりでしょう。

 しかし私は評価されたとしても、異端児と思われたとしても、どちらでもいいじゃないかと感じています。大多数の尺度で自分を測らず、自分軸で生きる生き様こそが素晴らしいと思っていますし、だからこそ主観的幸福感に繋がるのです。そしてもし結果を残し、主観的幸福感だけでなく「地位・お金」を手にした場合、その力を他者貢献に注力出来たらとても素敵な人生ですよね。

 本日はご精読ありがとうございました。

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