本日のテーマは「思考・行動 それぞれの罠」というお話です。
ある課題・問題を解決したいと思ったとき、思考して行動することは必須な営みです。しかし良く見られる現象として「思考するかor行動するか」の、どちらか片方しか実践しない人が多いように思えます。
どちらかの罠にハマれば、課題・問題の解決には高い確率で到達することが出来ません。だからこそ最初のSTEPとしては、まず自分が偏る罠を知りましょう。自分自身の傾向が見えてきたのなら、その対策を施すことができる。そしてあなたは、課題・問題をきっと達成できるでしょう。
では本題となる、それぞれの罠について紐解いていきます。
思考の罠
まずは「思考の罠」についてです。
思考の罠とは、問題解決のために情報収集と思考だけをして満足してしまうこと。
①好奇心の虜
この状態の人は、好奇心の虜になっています。
情報収集で新しいことを知る経験や、思考により新しく世界の見え方が変わることは、大きな喜びを感じますよね。もちろん好奇心は、問題解決に必要なピースであることは間違いありません。人間の欲求の中でも、崇高な欲求の類いのモノでしょう。
しかし好奇心が目的化してしまえば、いつまで経っても課題・問題は前に進まないのです。
②理解しているつもり
そして思考の罠に陥った人は、じつは理解の勘違いをしています。
学んで考えることは理解の入り口であり、絶対に通らなけれいけない道でしょう。しかしゴールではなく、プロセスとなるマイルストーンが置かれた地点なのですね。これは真の理解ではなく、少し棘のある言葉を使うのならば「理解しているつもり」とも言えるでしょうか。
あくまで頭の中のイメージで理解しているだけであり、アウトプットがないのなら経験が伴っていないもの。皆さんも実際に行動してみて、今まで持っていた知識の見え方が変わったという経験があると思います。これが理解しているつもりから、理解への変容なのですね。
行動の罠
次に「行動の罠」についてです。
行動の罠とは、思考停止で言われたことを鵜呑みにして行動だけ起こす人です。
①達成率の低下
思考をせずに行動した人は、問題解決の達成率は必ず低下します。
なぜなら行動を起こす前に「どうすれば上手くいくか」と仮説を立てて、最低限の情報収集をしなければ、良い行動は出来ないからです。また失敗した際にも「自分はなぜ上手くいかなかったのか」という、フィードバックの思考を放棄していますよね。
②思考して失敗したという前提
「失敗は成功の母」とも言われ、成功への途中の道のりです。
行動1発目で成功を引き当てる人は、確率的にも稀でしょう。だからこそ上手くいっている人ほど、口を揃えて失敗を怖がるなと述べています。
しかしそこには「思考して失敗した」という、前提があることを忘れてはいけません。ただ闇雲に行動を起こしても、多くの失敗経験を学び0で重ねるだけ。そうなれば失敗の記憶が自己効力感を奪い、いつか行動すら辞めてしまう。
③目的のすり替わり
また行動のみの人は、目的がすり替わってしまうという特徴もあるでしょう。
本来の問題解決の目的は、自分をより良くして幸せになるためです。しかし思考を放棄して行動すると、目の前の「達成感」や「変革を目指している自分」に目的が移っていってしまう。一見、悪いことでないように聞こえますが、これらの目的を持った人が問題解決後に同じ行動を維持できるでしょうか?
1度達成・変革したことに満足してしまい、もうそこには目的がなくなってしまう。すると問題解決できない自分に、少しずつ戻ってしまうのですね。
ダイエットを目指していた人が、目標体重に辿り着いたことで元に戻ることは、最たる例とも言えるでしょう。本来はスタイルが良い自分で常にいたかったはずなのに、それを忘れて怠惰に戻る。目標体重到達の後にも、維持するという道は続いているのを忘れてしまう。
学びある失敗にするためにも、目的がすり替わらないためにも、思考セットで行動を起こしましょう。
最後に
本日は「思考・行動 それぞれの罠」というお話、いかがでしたか?
思考だけの人は、頭のイメージの中だけで成長を感じ、高飛車な批評家になってしまう。また行動だけの人は、何度やっても上手くいかない、もしくは上手くいったとしても継続できない。
このどちらの罠にハマらないように、2つ同時進行で行うことの重要性を常に心に留めて頂けると嬉しいです。
本日はご精読ありがとうございました。
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