今回のテーマは「アイデア創出」の後編です。
軽くおさらいからスタートすると、アイデア創出のSTEPは大きく2つに分かれます。それは「考え抜く」ことと「休む」こと。「考え抜く」というアクションでは、意識的にアイデアを模索していきました。徹底的に続けたあなたは、認知機能の限界値に達し、脳疲労で頭の中がごちゃごちゃになったことでしょう。では、そこからどうするのか?
それこそ本題となる、2STEP目「休む」という作業に移っていくわけです。
デフォルトモードネットワーク(DMN)
では、なぜ休むのでしょうか?
それは「デフォルトモードネットワーク(DMN)」を活動させるためです。
①無意識の神経活動
DMNは、物事を深く考えていない最中の脳が無意識に行っている神経活動のこと。頭を使っていないと思っている最中も、実は脳は働いている。ではどんな働きをしているのでしょう?
②記憶定着・記憶掛け合わせ
DMNの役割は「勉強・体験の記憶定着」や、それらの「覚えた記憶の掛け合わせ」の作業を、無意識下に自動的に行います。知識習得のために勉強に励んでも、アイデアの掛け合せを自ら考え抜いても、「休む」という作業をしない人はDMNが働きません。そうなれば、努力したのに覚えたことを忘れてしまう。または、最終的なアイデアが浮かんでこない。これらはもはや当たり前の事象なのです。
だからこそ、脳疲労状態になるまで頭をフル回転させたら、あとは放置です。DMNにお任せして休みましょう。
好奇心が湧くもの
では休んでいる最中に、自分が意図的に出来ることはないのでしょうか?
実はあります。それは「好奇心が湧くもの」に触れること。
①アセチルコリン
好奇心が湧くものに触れると、「アセチルコリン」という神経伝達物質が放出されます。
アセチルコリンは、脳のニューロンとニューロンを繋げる「シナプス結合」を促進します。その事から「閃きの脳内物質」とも呼ばれます。それぞれのニューロンに記憶された情報同士がシナプスという繋がりで結ばれ、新しい掛け合わせとなりアイデアが創出するのです。
②好きなもの・新しいもの
だからこそ、自分の好きなものを明確にしましょう。そしてその対象に、思いっきり没頭しましょう。自分が好きなら何でもいいのです。「映画・旅行・歌」など自由です。また新しいものを見聞きするのも有効なアクション。自分が知らないことに、どんどん触れていきましょう。
リラックスタイム
最後に、アイデアが浮かびあがるシーンについてのお話です。
休むことで、アイデア創出の作業を放置しました。残りはDMNに作業を任せ、自分は好奇心が湧くものに触れています。ではここから、どのようなシーンにアイデアが浮かんでくるのでしょうか?
それは「リラックスタイム」です。
①ボ~ッとしている最中
リラックスタイムは、深く物事を考えておらず副交感神経が優位となります。まさしく「ボ~ッとしている最中」と表現できるのではないでしょうか。そしてこの時間にアイデアは浮かび上がってきます。ボ~ッとしている最中は、意識的に脳を使っていませんよね?つまり、無意識下で働くDMNの働きが強くなるのです。
②メモ
最後にアイデアが浮かび上がったら、必ずすぐに「メモ」をしてください。
アイデアは到来してから「30秒~2分」で消失すると言われます。せっかく生まれたアイデアでも、文字として残しておかねば、幻となり消えてしまう。常にメモをとるという習慣は、ここでも大事になってくるわけです。
最後に
アイデア創出のお話、いかがでしたか?
日頃から「勉強」と「関連付け探し」を習慣にして、アイデア創出作業では「考え抜く」こと、「休む」ことを繰り返してみてください。アイデア作りの一助になれたら、嬉しく感じます。
本日はご精読ありがとうございました。
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