本日のテーマは「恩恵・譲渡の返報性への護身術」というお話です。
返報性とは、相手からされた行為と同じ行為を無意識に返したいと感じる本能のこと。そして返報性の原理を、知性が優れた自分中心の視野を持つ人が活用するとどうなるでしょうか?
相手は自分が得たい恩恵のために、わざと恩恵や譲歩を先に提示する。そして結果的に相手が望む方向性に自分が動かされ、搾取されてしまう可能性が出てくるのですね。
本章では、返報性のテクニックを用いる人たちからへの護身術となるお話です。流れとしては、2部構成で展開していきます。
収益・承認という対価イメージ
恩恵・譲渡の返報性への護身術1部目は「収益・承認という対価イメージ」です。
①真相の内容→表面の内容
人間は物事を深堀りした真相の内容よりも、表面に見える具体的な内容に意識が移ろいやすいもの。
だからこそビジネスで、相手が収益のために恩恵を多く施してくれる真意を見抜けない。また最初に大きな要求を提示して断らせて、それを受け入れる譲渡をしていることに気づけない。
またプライベートにおいても、相手が自分の承認欲求にしか興味がないか否かにも気づけません。慈愛・貢献の気持ちで接してくれているのか、自分の承認欲求の欲しさに慈愛・貢献を用いているのか、その本質を考えるところまで到達できないのですね。
②考えないことの罠
このように自分の頭で考えないことは、多くの罠に引っかかりやすくなってしまう。
そして信頼して商品・サービスを購入したギャップにより、クレイマーに豹変してしまう。または信頼していた人に裏切られたと、被害者意識を強くする。
思考停止により、それを見抜けなかった自分にも責任があることを忘れてはいけません。だからこそ自分の頭で考える必要性があるのですね。
③想像力を活用
そしてここからが本題です。
自分の頭で考えて、相手が黒だった場合に「想像力を活用」しましょう。
相手の行為が返報性による恩恵・譲渡だと理屈で察知したとしても、目の前のGiveに抗うのは至難の業です。どうしても本能・感情がGiveに報いたくなってしまうもの。
ですが人間には想像力があり、この力を返報性への護身術として活用するのです。イメージの中で、相手が普段は隠している「収益・承認」を渇望している部分を、頭の中で思い浮かべます。そして自分がいらないモノを手にした未来と、相手が欲しいモノを手にした未来も描き出す。
想像力が豊かであればあるほど、きっと返報性の力から脱却できるのではないでしょうか。
慈愛と対価の見極め力UP
恩恵・譲渡の返報性への護身術2部目は「慈愛と対価の見極め力UP」です。
想像力を豊かにすることは、返報性から脱却する唯一無二の方法です。
①相手を踏みにじってしまう
しかし相手のGiveが慈愛からくるものか、対価を求めてくるものかの見極め力が低ければ、相手を踏みにじる行動を自分自身が行ってしまう。
もしかすると店員さんは、自分の利益よりも商品・サービスによる恩恵を本心から伝えたいと思っていたのかも…。またはプライベートでも、自分の承認欲求の渇望ではなく、他者貢献に溢れた慈悲深い人かもしれませんよね。
全てのGiveを、イメージの力で「収益のためか、承認のためか」と認識して、返報性から自分自身を守ることは簡単です。しかし結局これでは返報性を仕掛けて来る人と同じで、自分中心の人間と自分自身がなってしまう。まさに相手を踏みにじってしまうのです。
②人間について学ぶ
そうならないために慈愛からの施しなのか、収益や承認という対価のために施しをしているのかという見極め力が必要になってきます。この力を得るためには、自己研鑽で人間について学びましょう。
具体的には「心理学、脳神経科学、マーケティング」などの学問により、人の真理を学ぶこと。これらが深まれば自己洞察だけでなく、有益な対人関係を選択する術ともなるのです。
最後に
本日は「恩恵・譲渡の返報性への護身術」というお話、いかがでしたか?
返報性からの護身術として、想像力や人間についての知識を学ぶことは重要です。そしてどちらでも必要となってくるプロセスが自己研鑽です。勉強は人生の難易度は大幅に下げ、主観を変えて喜びを与えてくれるもの。是非、日々の習慣に落とし込んでみてくださいね。
本日はご精読ありがとうございました。
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