本日のテーマは「モノとの向き合い方・2つの軸」というお話です。
片付けにおいて空間をキレイにすることに焦点を定め、モノを捨てる意識で取捨選択していくことは重要な原則です。ただここまでの知識だけだと、実は大切だったモノを捨ててしまうという懸念も生まれます。
そこでモノとの向き合い方として「2つの軸」で考えてみましょう。この軸のガイドラインにモノを照らし合わせれば、正しくモノが取捨選択できるようになるのではないかと思います。ではその2軸とは、一体どのようなガイドラインなのでしょうか?
価値軸
モノとの向き合い方1軸目は「価値軸」です。
価値軸とは、どこの視点から見た価値でモノを所有しているかという考え方のこと。
誰しもがモノに価値を感じているので所有している訳ですが、その価値はどこから導き出した価値なのでしょうか?
この項では、3つの視点から見た価値軸をご紹介します。
①モノ軸
価値軸1つ目は「モノ軸」です。
モノ軸とは、モノ自体の有用性に価値を感じること。
この軸を持つ人は、目の前にあるモノ自体のスペックが高かったり、そのモノが生み出す価値に着眼点を持っている状態です。しかしこの考えでモノを所有することは危険です。
なぜならすごく有益なモノであったとしても、今の自分の価値感に沿っていなければ無価値だからです。例えばスノボの高価な板を持っていて、ここ数年は雪山に行っていないとしましょう。この板は常に押入れで価値を生み出せず、自分もそれだけ家のスペースを奪われる。お互いがLose-Loseの状態になってしまっています。このようにモノ軸の所有は、百害あって一利なしなのですね。
②他人軸
価値軸2つ目は「他人軸」です。
他人軸とは、他人が価値を感じていることに価値を感じること。
例えば、ある品に対して友達が「すごく価値のあるモノなんだよ」と言っていたとしましょう。ですがその友達は、自分ではなく他人です。その人が価値を感じているモノだとしても、自分の本心では価値を感じていないということはザラにあるのですね。
その最たる例として、ブランド品が挙げられるでしょう。ブランドとは他人が作り出した価値の虚構であり、この一連の作業をブランディングと言う。もしもブランド品だからという理由でモノ所有しているのなら、それは他人の人生を生きていることと同義なのかもしれません。
③自分軸
価値軸3つ目は「自分軸」です。
自分軸とは、自分自身の本心から価値を感じたもの。
モノに有効的な使い道があるからでも、世間や友達が良いモノだよと勧めてきたわけでもない。ただ自分の心の声が必要であると感じたものです。そして私のオススメとしては、自分軸に沿ってのモノの取捨選択です。すると想像以上に捨てる意識が簡単に実行できて、キレイな空間を獲得できるはずでしょう。
時間軸
モノとの向き合い方2軸目は「時間軸」です。
時間軸とは、いつの視点から見た価値でモノを所有しているかという考え方のこと。
自分軸の価値でモノを所有していたとしても、今必要なモノなのかと問われると違うケースも多々あります。ここでは3つの視点から見た、時間軸をご紹介します。
①過去軸
時間軸1つ目は「過去軸」です。
過去軸とは、過去の自分にとって価値を感じていたモノのこと。
過去のライフスタイルに必要で良く活用していたモノですが、環境変化により現在は使用しなくなったモノです。先程の「スノボの板」の事例が、ここにも当てはまるでしょう。
この状態は「部屋が散らかる人・3タイプ」という記事でご紹介した、過去執着型の思想を持つ人です。もしも現在の自分に必要ないなと少しでも感じたのなら、勇気をもって今の快適空間のためにお別れする決意が大事だと言えますね。
②未来軸
時間軸2つ目は「未来軸」です。
未来軸とは、未来の自分にとって価値があるかもしれないモノのこと。
万が一に備えての生命保険や、トイレットペーパーの過剰ストックは最たる例です。もちろん備えのおかげで、未来にメリットが享受できることもあるでしょう。
しかしそれ以上に、現在のキレイな空間を阻害されている。自分の時間が、無意識に目に入るモノたちにより奪われている。この現実を知りましょう。私たちが生きているのは、未来ではなく現在なのですから。
③現在軸
時間軸3つ目は「現在軸」です。
現在軸とは、現在の自分にとって価値があるモノのこと。
捨てる意識でモノを取捨選択するとき、残すべきモノは「現在必要であるか否か?」の質問にパスしたモノたちです。それ以外は基本不要であり、捨てることが現在のキレイな空間や時間創出には欠かせないのですね。
是非自分軸の価値感で、そして現在軸の時間視点からモノをチョイスしていきましょう。
最後に
本日は「モノとの向き合い方・2つの軸」というお話、いかがでしたか?
ヒト・コト・モノは循環するものであり、自分の現在の価値感に合わせて巡り巡っています。これを見極められずに他人やモノの価値を優先したり、過去や未来のことを考えていては自分の現在の人生を生きることは出来ません。是非今を生きて、そしてキレイな空間と多くの時間を手にしましょう。
本日はご精読ありがとうございました。
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