本日のテーマは「文章においての刺激のルール」というお話です。
日々の生活の中で、誰もが刺激を求めています。退屈な日常に何かしらの揺さぶりを与えたいと考えており、世間に溢れる刺激は為になるモノから害を及ぼすモノまで千差万別です。
例えばサウナ・筋トレ・マッサージはリラックスやモチベーションUPへと導く刺激ですが、ネガティブニュース・甘いお菓子・SNSは長期的に自分の精神を擦り減らす刺激と言えるでしょう。そう考えると主観的幸福感やアウトプット成果が高いか否かは、どの刺激を選択しているかの違いだけなのかもしれませんね。
そして魅力を感じる文章にも刺激が含まれており、厳密なルールを守った上で含有されています。つまり文章への刺激のルールを理解することは、文章力向上に必要不可欠なのですね。本章では、人の心を動かす文章に含まれる刺激のルールついて紐解いていきましょう。
刺激は3割
いきなりとなりますが、結論から刺激のルールを述べさせてください。
そのルールとは「刺激は3割」に抑えましょう。
なぜ3割なのかという説明をさせて頂く前に、まず文章においての刺激の定義から覗いていきます。
①想像を遥かに超えた内容
文章においての刺激の定義は「読者の想像を遥かに超えた内容」を伝えること。
つまり驚愕・感動の事実を述べて、本当にそんなことがあるのかと鳥肌が立つ感覚を与えるものです。この高揚感が文章に対して目を釘付けにさせて、読者の自己変革を促すのですね。
②ネガティブ・ポジティブの刺激
この刺激は、ネガティブ・ポジティブのどちらも存在します。
相手の不安・恐怖を煽るために残酷な真実を刺激として与えるモノや、勇気や感動の心の火をつける内容を刺激として与えるものなど…。私はポジティブな刺激の文章が好きですが、ネガティブな刺激で相手の自己変革を促せるのであれば、手段としてアリなのかもしれませんね。実際に不安感・恐怖感を煽られて、自己成長している人がいるのも事実です。
ただ私に携わってくれた人々には、ポジティブ感情で変革して欲しいと思っています。
③狸に化かされた感覚
そして本題の、刺激を3割に抑える理由です。
それは「狸に化かされた感覚」を防止するため。
私たちは、想像を遥かに超えた内容を1度に大量にインプットすると、猜疑心が膨張しすぎてしまいます。あまりにも自分が見ている世界との間隙がありすぎて、騙されているのではないかと無変化の自己防衛に走りやすいのですね。
こうなれば相手は猜疑心から文章から離れていってしまいますし、何より目的となる自己変革もして頂けません。例え、ロジックがしっかりと作られたPREP型で話を進めようが、猜疑心が膨張した人には焼け石に水なのです。
だからこそ文章で刺激を含有する場合、3割で留められているかを確認しましょう。もしそれを超えた情報量なのであれば、その刺激は別の文章にとっておくことをオススメします。
共感&俯瞰
では刺激以外の、残り7割は何を記載すれば良いのでしょうか?
それは「共感&俯瞰」です。
①自己肯定の充満
共感の目的は、自己肯定の気持ちを充満してもらうため。
自己肯定と自己否定の2つのマインドでは、圧倒的に自己肯定のマインドの方が継続的に走ることが可能です。その土壌をつくってもらうために、共感のフェーズを入れましょう。
共感の要素の具体例としては、怠惰になってしまう現状を、相手の立場に身を置いて寄り添っていく。他にも文章を読むというプロセスに行き着いたのは、自己変革の心持ちがあるからです。その前向きな心持ちにも共感しましょう。
②大局観を手にする
次に俯瞰の目的ですが、大局観を手にしてもらうためです。
狭い視野を持っているままだと、読者が要点を抜き取るアウトプットが上手く出来ません。またポジショントーク・極論を言う人間に、相手を促してしまう懸念も生じます。だからこそ大局観が持てるような、そんな情報も時折混ぜていく必要があるのですね。
俯瞰の要素の具体例としては、刺激の内容に対して客観視できる情報を並べていくこと。その刺激への賛成意見や反対意見を列挙したり、目的によりその刺激が奏功するか否かが変わることなど述べていくのですね。
このように7割の文章は、刺激を引き立たせる共感や俯瞰を混ぜていきましょう。
最後に
本日は「文章においての刺激のルール」というお話、いかがでしたか?
自己肯定の気持ちが充満して大局観を持てているからこそ、人は長期的な変革に1歩踏み出すことが可能となります。もちろん刺激が主役なのは間違いありませんが、この原則はドラマ・漫画の主人公1人ではストーリーが成り立たないのと同じ理屈です。
是非刺激のルールを意識しながら、文章執筆にチャレンジしてみてくださいね。
本日はご精読ありがとうございました。
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