本日のテーマは「Body languageテクニック①アイコンタクト」というお話です。
プレゼンテーションの現場では言語だけではなく、身振り・表情・声のトーンなどを活用して表現豊かに伝えることが可能です。文章だけでは言葉のみの武器が、プレゼンでは別の武器も戦いに用いられるようになった状態ですね。
文化人類学者エドワード・ホールさんの著書「沈黙のことば」の中では、これらの動作を「Body language」と定義しています。日本語に直訳すると「身体言語」であり、まさに身振り・表情・声のトーンは新たな言語と言っても過言ではないのです。
ではBody languageのテクニックを、本記事から数回に分けてご紹介していきます。第1回目となる本章では「アイコンタクト」についてのお話です。
アイコンタクトとは
アイコンタクトとは、自分と聞き手の目を合わせていくこと。
人間は知らない相手に対して緊張・不安を感じますが、目を通して相手を知るコトが可能となります。そして1歩だけ、緊張・不安から抜け出すことができる。なぜなら目はその人の感情を表現する手段であり、人柄を伝えるための第1印象だから…。そして初対面の壁は取り払われ、リラックスに近い状態でお話が出来るのですね。
日本人の特徴
しかし日本人の特徴としては、この限りではありません。
なぜなら日本人は、目を合わせないという習慣をここまで体現してきた人が多いから…。どんなに理論的にアイコンタクトがメリットを持っていても、環境の力をそれらをかき消す力を持っています。だからこそ目を合わせない習慣を持った人たちに、寄り添っていくアイコンタクトも身に着けなければいけません。
①3秒~5秒
一般的には、日本人が相手の目を見る平均時間は「3秒~5秒」と言われています。
その秒数が基準にある人に対してこちらが目を見すぎると、聞き手は圧迫感を抱いて居心地を悪くしてしまいます。そして逆も然りで自分よりもアイコンタクトの時間が短い人に会うと、すぐ目を逸らして話しにくいなと感じるものなのです。
②郷に入っては郷に従え
ここで重要なことは、相手に合わせること。
「郷に入っては郷に従え」ということわざ通り、人によっては基本原則であったとしても柔軟に変化させなければいけません。
ですので「3秒~5秒」という数字を目安として覚えておき、相手のアイコンタクト時間を探って対応できると良いかもしれませんね。もちろん相手が目を見て話せる人だった場合は、こちらもしっかり目を見つめていきましょう。
タイミング&人
次にアイコンタクトの、具体的なタイミングや人に対してのお話です。
①1つのセンテンス
タイミングとしては、1つのセンテンスは1人にアイコンタクトしていきましょう。
プレゼン受講者の人数が増えれば増えるほどに、全ての人に満遍なくアイコンタクトしたい衝動に駆られることでしょう。その心持ち自体は悪いコトではないのですが、急ぎすぎてしまえば目が空中を彷徨ってしまうもの…。そして受講者は「目を逸らすプレゼンターだな」と認識して、述べられている内容への信憑性を低く見積もってしまうのですね。
だからこそ文の纏まりごとに、1人を見るという明確な基準を厳守しましょう。
②最低限の励まし
そして積極的にアイコンタクトしていくべき人は、最低限の励ましをくれる人です。
最低限の励ましとは、相手の話を傾聴する際の相槌やアイコンタクトなどの総称です。
カウンセリング界隈などで使用される言葉で、聞き手の立場で有効とされるテクニックなのですね。自分の話を積極的にアイコンタクトしながら聞いてくれる人は、プレゼンで緊張した心を優しく解いてくれるでしょう。まさに相槌やアイコンタクトは、それ自体が勇気を与える励まし行動なのです。
だからこそ彼らに感謝の念を持ちながら、最低限の励ましから勇気を貰い、有益な情報を皆さんに伝えていきましょう。
感情表現
そしてアイコンタクトの技術は「感情表現」も可能です。
①目を伏せる
例えばプレゼンには、目を伏せるというテクニックがあります。
どのようなケースで目を伏せるのかと言うと、悲しい感情をアウトプットしたいとき。意図的にアイコンタクトを辞めて、目を伏せて話してみる。すると相手はアイコンタクトされながらのスピーチよりも、その悲しい感情がひしひしと心に伝わるはずでしょう。
②アイコンタクト持続
またいつも以上に、アイコンタクトを持続させることも技の1つです。
使用場面としては「持ち帰ってほしい、絶対に伝えたい」というポイントがあったときです。いつも以上に目を泳がさず、相手の目への滞在時間を長くする。そしてその気持ちを目に込めましょう。
すると目の瞳孔が開き、自分がそのポイントに興味・好意の感情があることが相手の心へと伝播します。そして知らぬ間に相手も目の瞳孔が開き、重要な内容に興味・好意が湧くようになるのですね。この状態は相手に対して適度な緊張状態を作り出し、重要なポイントをきっと持ち帰って頂ける結果へと導くことでしょう。
最後に
本日は「Body languageテクニック①アイコンタクト」というお話、いかがでしたか?
「目は口ほどにものを言う」ということわざもあり、eyeはあなたの感情を伝えるための強大な武器となりえます。アイコンタクトは他のBody languageよりも、意識が疎かになりやすい部分でもあります。是非正しいアイコンタクトの術を、アウトプットで反復して身につけましょう。
本日はご精読ありがとうございました。
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