プレゼン言語テクPart1

仕事

 本日のテーマは「プレゼン言語テクPart1」というお話です。

 ライティングにはなくプレゼンのみで存在する要素にBody languageがあり、表情・ジェスチャー・声のトーンなどは多少言葉足らずであってもそれを補う力を持ち合わせています。

 とは言っても、やはり物事を伝えるための1番の手段は言葉でしょう。いくら体全身を使っての感情表現が秀でていても、言葉で明確に伝えなければ抽象的なニュアンスしか持ち帰って頂けません。

 そこで本章から2記事に分けて、プレゼンで効果的な言語テクをご紹介していきます。もちろん文章作成でも力を発揮するテクニックですので、ライティングへの興味・関心が強い方もご精読頂けると嬉しいです。

オノマトペ

 プレゼン言語テク・1つ目は「オノマトペ」です。

 オノマトペとは、「自然界の音」や「物事の状態」を聞いたまま・感じたままで言葉にすること。例えば猫の鳴き声を「にゃんにゃん」とそのまま言葉に落としこんだり、綺麗な肌の人に対して「ツルツル」と性質の特徴を表現したりするなどが挙げられます。

①イメージへの最短ルート

 そしてオノマトペのメリットは、なんと言っても「イメージへの最短ルート」になることでしょう。

 語彙は人が物事に与えた名前であり、もともと自然界には存在しないものです。そのことから脳は語彙の意味をまずは読み解いて、そのあと物事に対するイメージが働くという流れをとります。しかしオノマトペは、自然界の音や物事の状態を見聞きした感性に最も近い言葉です。だからこそ最短でダイレクトに、相手へイメージを伝えられる言葉となるのですね。

②スティーブ・ジョブズも活用

 Apple・ピクサーなどの創業者であるスティーブ・ジョブズは、プレゼンテーションの天才と謳われていました。そんな彼は、圧倒的な量のオノマトペを操っていたことで有名です。きっと彼はオノマトペがイメージへの最短ルートになり、聞き手の理解力が向上することを知っていたのではないでしょうか。

③語源は古代ギリシア語

 そして余談ではありますが、オノマトペの語源を紐解いてみましょう。

 語源は古代ギリシア語の「onoma(名前)」と「poiein(作る)」を融合して、言葉を作るという意味の語彙「onomatopoiia(オノマトポイーア)」が生まれた過去にあります。

 そして英語ではオノマトピア、フランス語ではオノマトペと表現され、日本でもフランス語の読み方が採用されたという流れなのですね。

アンカリング効果

 プレゼン言語テク・2つ目は「アンカリング効果」です。

 アンカリング効果とは、1番最初に受け取った情報の一片が記憶に残り、その後の判断が一片に大きく影響されてしまう心理のこと。

①最初に印象に残る言葉

 だからこそ、最初に印象に残る言葉を投げかけましょう。

 なぜなら人間は、プレゼンで話された内容を全て記憶・理解することは出来ないから…。多くの一気情報は、脳の性質上では留めておけず流れ去ってしまうものなのですね。

 そこで印象に残る言葉を、頭の中にアンカー(錨)のように引っかける。するとその後に見聞きする情報に対しても、読み手はアンカーと関連付けたり比較したりして無意識に考えます。そしてその営みが、本当に持ち帰って欲しい内容を記憶・理解してもらうことに繋がるのです。

②マーケティングでの活用

 またこちらも余談となりますが、アンカリング効果はマーケティングにも活用できます。

 例えば、最初に提示した金額がアンカーとしての引っかかりをつくりだす。その前提条件が出来たあとに、特別価格として値下げした金額を提示する。すると最初に提示された金額のアンカーと比較して、後に提示された特別価格についてお得だと思考するようになるのですね。

 このように「プレゼンでの情報・知識の伝播」・「マーケティングでの商品・サービス販売」のどちらにも役に立つ理論です。是非習得を目指して、会話の中で試していきましょう。

最後に

 本日は「プレゼン言語テクPart1」というお話、いかがでしたか?

 多彩な語彙を操ったり、心の琴線に響くような表現ももちろん強大な武器です。しかしそれらの能力よりも比較的早く習得が出来て、大きな結果を生み出すテクニックもいくつか存在します。子供のようにオノマトペを活用して、最初に伝えたいポイントの提示だけは厳守していきましょう。

 本日はご精読ありがとうございました。

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