コミット戦法からの護身術「トレードオフの説明」

マーケティング

 本日のテーマは「コミット戦法からの護身術・トレードオフの説明」というお話です。

 コミットメント戦法とは、コミットメントを活用して、相手のマインドを変容させるテクニックのことです。この術はまさに薬にも毒にもなり、使い方次第で相手を良い道にも悪い道へも誘導させることが可能です。

 良い例で言えば、非合理的な方法を取る人や自己否定の信念を持つ人に対して、合理的で自己肯定感が持てるマインドに教育を施していく。他にも人の悩みを解決する新たなイノベーションに興味を持ってもらい、喜びを届けるなどが挙げられるでしょう。

 しかし必要のないモノであるのに、それでも利益のために相手のマインドを変容させるビジネスも跋扈しています。例えば新たな価値(虚構)をつくるブランディング、ネガティブなマインドを植え付けた上で恐怖心を利用する悪徳なビジネスなど…。ではこの世に蔓延るコミット戦法に引っかからず、自分に必要のないモノを無視するにはどうすればいいのでしょう…?

 本記事では、そんな悪徳商法から身を守るための護身術の術をご紹介していきます。

トレードオフ

 まずコミット戦法からの護身術の鍵として「トレードオフ」があります。

 トレードオフとは、あるものを得るためには何かを捨てなければいけないという法則です。

①代表的な原則

 この原理はこの世界の、代表的な原則の1つとも言えるでしょう。

 基本的に私たちは、全てのものを手にすることは出来ません。なぜなら私たちの時間・労力は有限であるし、さらに相反する方向への欲求も無数に存在しているから…。

②一貫性と自由

 では、コミット戦法に足を踏み入れてしまった人の相反する欲求とは何でしょう?

 それは「一貫性を保ちたい欲求」と「自由に行動したい欲求」の2つです。

 これらが互いに引っ張り合って、今あなたは胃が痛くなるような分岐にいるのですね。ここからトレードオフの原理に従い、どちらかを選択しなければいけない。つまり1つを捨てなければならないので、あなたはこの瞬間に心の痛みを抱いているのです。

説明する

 次に本題となる、コミット戦法からの護身術の具体的なお話です。

 そのテクニックとは、上記で述べたトレードオフの原則を相手に説明するのですね。

①嘘つき・無知という認識

 では少し話を脱線させて、1度思考してみましょう。もしもあなたが自由に行動したい欲求を優先させたとして、相手はあなたに対してどのような認識を持つでしょうか…?

 それは「嘘つき」あるいは「無知」という認識を持つことでしょう。

 ここまでのコミットに対して「実は違うんだ」と言い訳を述べれば、あなたは嘘を垂れ流したという事実が残ります。つまり「その時々によって言うことが変わる、一貫性のない人間なんだな」と認識されるのですね。

 また言い訳をせずストレートに断れば、この人は無知なのだと思われてしまう。なぜなら自分の主観で必要がないものであっても、相手は別の主観からの論理で合理性を感じています。そしてあなたは話を合わせただけのつもりでも、その主観にコミットしてしまった訳です。ここで言い訳なしに断れば、メリットが理解できない無知という認識を持たれることは避けられません。

 これら2つの相手からの認識が怖くて、私たちは一貫性を保ちたい欲求を感じるように出来ている。そして他人の目を優先させて、自分の心の声となる自由を放棄するのですね。

自由を重視する価値観の説明

 そこで相手に、あなたの「自由を重視する価値観」を説明しましょう。

 ここまで記載した「トレードオフの原則」・「一貫性欲求」・「自由を求める心」、この全てを包み隠さず述べるのです。すると一貫性欲求から、肩の荷が降りたように開放されるはず…。

 なぜならここまで説明しても理解してもらえなければ、相手が無知な人間であることは自明です。そんな人の承認は、鮮度の落ちた食品に対して食欲が失せるのと同じような感覚になることでしょう。だからこそトレードオフの説明は、あなたを自由に導くのですね。

最後に

 本日は「コミット戦法からの護身術・トレードオフの説明」というお話、いかがでしたか?

 もちろんコミットメント戦法によって、自分の短所に気づかせてくれる人がいるのも事実です。全てに自由を掲げれば、怠惰な人格へ一直線という未来もあり得ます。とは言ってもそれすらが快楽主義という1つの主観で、この世に絶対的な正しさがない以上は間違いではないのかもしれませんが…。

 ただ明らかに慈愛ではなく利己的に、自分から搾取しようとしてくる相手もいる。その策略に引っかからず、主体的で自由な毎日を手にしてください。本記事の内容が、あなたの自由や好奇心の一助になれば幸いです。

 本日はご精読ありがとうございました。

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