本日のテーマは「共通言葉と揺らぎ言葉の仕分け」というお話です。
唐突となりますが、あなたが誰かに物事の説明を受けているイメージを膨らませてみてください。きっとその会話の中で物事の説明がとても分かりやすい人と、分かりにくい人がいるでしょう。または読書をしていて明瞭に内容が理解できる書籍と、何が言いたいのか少し考えねば分からない書籍もあります。ではこの両者には、一体どのような差異があるのでしょうか?
その答えの要素の1つとして、共通言葉と揺らぎ言葉の仕分けが、上手く行えているか否かというポイントがあります。「共通言葉…?揺らぎ言葉…?」、あまり聞き慣れない2つの名称が出てきました。一体どのような意味なのでしょう…?
本記事では言葉の意味から仕分けを行う理由まで、深く掘り下げていきたいと思います。
言葉の定義
まずは「共通言葉」と「揺らぎ言葉」の定義を覗いていきましょう。
①共通な認識
まず共通言葉とは、共通な認識が持たれている言葉のことです。
例えば「パソコン」という言葉は、大半の人が共通な認識を持っていることでしょう。この言葉を耳にして、きっとスマホを思い浮かべる人はいないと思います。他にも「午後」という言葉を聞けば、昼の12時以降のことを指しているのだなということも分かります。
これらのほぼ全ての人が共通な認識を持つ言葉を、共通言葉と定義しています。
②個人・団体・分野により異なる
次に揺らぎ言葉ですが、個人・団体・分野により認識が異なる言葉のこと。
例えば「頑張る」という言葉を用いたとして、人によって意味の捉え方が違うことに気づきます。なぜなら頑張るという言葉が、具体要素より抽象要素が強いからです。ある人は頑張るという言葉を聞いて、1日中頑張ることをイメージするかもしれません。またある人は1日のうち3時間程頑張ったら、自分は頑張ったと認識するかもしれませんよね。
他にも団体や分野だけにしか通じない、揺らぎ言葉も存在します。ゴルフが大好きな人にとって「ドライバー」と聞けば、すかざすティーショットで使用するクラブが思い浮かぶでしょう。しかしDIYが趣味な人にとっては、工具の「ドライバー」が浮かびます。
③揺らぎが理解を壊す
ここで取り扱った「頑張る」や「ドライバー」の具体例は、分かりやすいモノを挙げたので、状況に合わせて誰もが順応して理解できるかもしれません。
しかし、このような認識の揺らぎによって、相手の言っていることが理解できなくなってしまうというのはよくある話です。だからこそ会話や文章執筆中に言葉の仕分けをしているか否かが、相手への理解度に直結するのですね。
相手の立場に身を置く
では言葉の仕分けを、正確に行うためにはどうすれば良いのでしょうか?
そのポイントは「相手の立場に身を置く」ことです。
①人によって千差万別
なぜなら言葉への捉え方とは、人によって千差万別なモノだからです。
育ってきた環境も所属しているコミュニティも、人の数だけ多様化していきます。もちろん日本語という1つの言語を習得しているので、最低限のコミュニケーションが出来る程には繋がっているでしょう。
しかし、伝えた内容と相手の理解が異なった意味合いで捉えられ、正しく情報が伝播できないことは日常茶飯事で発生している。ここには千差万別の言葉の認識が原因にあるのですね。
②自分と他人は違う
そのため「自分と他人は言葉の捉え方が違う」という前提を置き、会話や文章執筆を進めなければいけません。その前提さえ忘れなければ、強制的に相手の立場に身を置くスイッチが押されます。するとあなたは、分かりやすい説明が出来る人認定されること間違いなしなのですね。
③深い思考と文章理解
また話し手・書き手だけでなく、聞き手・読み手の立場からも良いことは盛り沢山です。
なぜなら相手が述べた言葉に対して「共通言葉か?揺らぎ言葉か?」と考える作業は、表面にある言葉の深堀りです。つまり深い思考を手にするトレーニングを、常に行っている状況がつくれる。
また書籍などの文章を読んでいたとして、著者の込めた想いを正しく汲み取ることも可能となります。実際問題として表面の言葉に囚われすぎて、著者の真意に対して盲目になってしまっている人が非常に多いことも事実です。
是非とも利他共に良い方向へ導くポイントが言葉の仕分けなので、そこへ意識が向けてくださいね。
最後に
本日は「共通言葉と揺らぎ言葉の仕分け」というお話、いかがでしたか?
私の感覚となりますが、言葉の仕分けが習慣になると、相手への思いやりの心も強化された気になります。きっと相手の立場に身を置くというアクションを強制的に行うので、その行動と一貫性を取ろうとマインドが引っ張られて変化するのでしょう。
「分かりやすい説明、深い思考、文章理解、思いやり」と、多くの利益が享受できる言葉の仕分けを、是非とも意識を向けてくれると嬉しいです。
本日はご精読ありがとうございました。
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