本日のテーマは「あなたはどれ?問題解決思考3選」というお話です。
プライベートであれビジネスであれ、生きていれば必ず何かしらの問題にぶつかります。そして人間は考えることに秀でた生物なので、問題に対して思考して乗り切ろうと試みます。
その思考方法ですが、皆が同じように思考しているように見え、実はいくつかの型があるのです。問題解決への思考の型は、3つもの種類に分岐します。そしてその中でも、1番合理的な思考法があるのもファクトであり、成果を出している人程その思考法を忠実に厳守しているでしょう。
では本章では問題解決思考3選として、それぞれどのようなアプローチで問題に取り組んでいるのかを覗いていきましょう。
網羅思考
まず問題解決思考1選目は「網羅思考」です。
網羅思考とは、問題に対して出来るだけ多くの情報を集めて分析してから、行動に移す思考法のこと。
①幅広く情報収集
この思考の主人は網羅という言葉どおり、幅広く情報収集する性質を持っています。もちろん俯瞰した視点を持つという目的は達成できますし、あながち間違いな思考法とも言えません。
しかし文脈が変われば、合理的な正攻法も変わるのは世の常です。目の前の問題が立ちはだかっているのにも関わらず、それに対する情報を網羅的に集めて吟味していては、きっと上手くいかないでしょう。とてつもない時間・労力がかかるのは自明です。
②精神への影響
そして多くの人は、精神的に問題解決というフィードバックが得られない環境に耐えることが出来ません。人間は最終目的の問題解決というフィードバックがなかったにしろ、途中経過でのフィードバックが適度にあるからこそ、モチベーションを維持して走り続けることが出来るのですね。
それが網羅思考の人は途中経過のフィードバックもなく、やれば出来るという自己効力感が低下してしまいます。さらにはストレスがどんどん蓄積して、長期的に問題を放棄してしまう可能性は上がるのです。
③手遅れの可能性アリ
さらにビジネスという分野でいえば、手遅れの可能性もありえます。
なぜならビジネスは人との競争が土壌にある分野ですから、ゆっくりと作業していたのであれば、相手に取り分を全て奪われてしまいます。「先行者利益・ブルーオーシャン」などの言葉がビジネス書で飛び交っていますが、やはり失敗してもいいからまず行動に移すという行動力こそ、ビジネスでの最大の力なのですね。
そして網羅思考は3つの問題解決思考の中でも、1番行動力が低い思考法と言っても過言ではないでしょう。
表面思考
次に問題解決思考2選目は「表面思考」です。
表面思考とは、問題に対してあまり深く考えずに、とりあえず行動に移す思考法のこと。
①安直な思考
思考放棄しているとも言い表せられますが、無意識化で多少なりとも思考はしています。だから行動に移れるのです。しかし意識して深く吟味したものではない安直な思考であり、後先を考えないとはまさにこの事…。
②好み・浅い経験則
表面思考の参考材料としては、自分自身の好みや、ここまでの浅い経験則です。だからこそ成功率は大きく下落するでしょうし、仮にとてつもない強運で成功を手にしたとしても先は見えています。
なぜなら本人が、なぜ上手く言ったのかを頭で理解していないから…。自分で自分が認識できていないので、無意識に少しでも自分自身の行動を変化させたり、周りの環境が変化すれば、手にした成功は砂場で作った城のように崩れ落ちてしまうでしょう。
③失敗から学びなし
そして速度思考の最大の汚点は、失敗から学びが得られないこと。
「失敗は成功の母」という言葉がありますし、ユニクロ創業者・柳井社長も「1勝9敗を受け入れる」という言葉を残しています。そう、失敗はして良いのです。失敗するから、そこから考える材料を手にすることができる。そして成功への架け橋となる。
しかし速度思考の人は、あまり思考をしていないので、失敗したら根性でまた挑みます。そして叩きのめされ、いつかは行動を辞めてしまうのも自明です。
このことから網羅思考の考えすぎも、表面思考の考えなさすぎも、問題解決には良くないという事実が分かります。では問題解決の、1番の正攻法とはどんな思考法なのでしょうか?
仮説思考
その回答こそ、問題解決思考3選目の「仮説思考」です。
仮説思考とは、問題に対して最低限の情報収集で仮説をつくり、それを基にスムーズに行動に移す思考法のこと。
①最低限の情報は必要
行動力が大事だと言っても、やはり最低限の情報は必要でしょう。
問題に関係性が強そうな核となる情報だけ集め、自分の頭で考えて問題解決の方法を仮説として立てていきます。言葉どおりに仮の説なので、間違えてもいいのです。とりあえず自分で解決法を、最低限の情報から作ってみましょう。
②不安を乗り越える
しかし多くの人は、最低限の情報から作った仮説に不安を感じます。なぜなら時間をかけていない解決案で、いきなり成功できるとは思えないからです。
ですが不安を乗り越えてください。先程少し触れた内容ですが、失敗してもいいのです。問題はその失敗から、また新たに必要な最低限の情報を集めて、仮説を再度つくること。そしてまた行動すること。
この「最低限の情報収集→仮説作成→行動→失敗→最低限の情報収集」のサイクルを回していけば、いつか行動の先が成功となる。これこそ行動力という言葉の真意です。
③達成感・進捗感
そして仮説が間違っていたとしても、1つの答えが間違っていたことを知ることになる。または次の吟味する材料が見つかったという進捗です。つまり不正解は無意味を意味しない。
このようにして達成感・進捗感が得られて、どんどん自分はやれば出来るという自己効力感が向上していきます。さらに前に進んでいるので、最終的な問題がまだ解消されていなかったとしても、ストレスは網羅思考ほどはかからないでしょう。
是非とも多くの方に、仮説思考を手にして自分に降り注ぐ多くの問題を、1つ1つゲームのように解決していって欲しいと思います。
最後に
本日は「あなたはどれ?問題解決思考3選」というお話、いかがでしたか?
精度の高い仮説は、一朝一夕で作れるものではありません。何度も失敗して、失敗して、そしてその先に仮説の精度が上がっていくもの。正解率が上がっていくものなのです。
スポーツや音楽と同じで、いきなりハイパフォーマンスにはなれません。思考という分野も全く同じ意識で、他者と比較せず自分を伸ばしていく活動に注力してくれると嬉しいです。
本日はご精読ありがとうございました。
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