仮説を作れるようになる習慣術

問題解決

 本日のテーマは「仮説を作れるようになる習慣術」というお話です。

 目の前の課題・問題に対して、瞬時に仮説が浮かぶ人はあまり悩みがありません。なぜなら仕事でもプライベートでも、悩みの仮説が立てられれば、すぐさまトライ&エラーで行動に移すことが出来るからです。

 では彼らは、仮説が立てられる天賦の才能を持っていたのでしょうか…?いいえ、そんなことはありません。人間である以上、誰でも仮説を立てることはできるのです。ただ彼らとの違いを挙げるのなら、仮説思考力を鍛える習慣を取り入れているか否かの違いでしかないのですね。

 是非ともあなたにも、本章でご紹介する仮説を作れるようになる2つの事柄を、自分自身の習慣に落とし込んで頂きたいです。

情報へのアンテナ

 仮説を作れるようになる習慣1つ目は「情報へのアンテナ」です。

 仮説がすぐさま頭の中に浮かぶ人は、課題・問題が起きてから情報収集しているのではありません。まだ何も課題・問題はないけれど、普段から情報へのアンテナを張り巡らせているのですね。多くの人が、歯磨きしない日がないのと全く同じです。

 マクロな視点では、主に2つの分類でアンテナを張っています。

①仕事

 1つ目のアンテナは「仕事」です。

 自分自身が従事している仕事に関する情報や、全ての仕事の土台部分となるソフトスキルなど、これらの情報を息を吸うように集めています。だからこそ課題・問題が目の前に立ちはだかったとき、すかざす多くの情報を基に仮説を立てることが出来るのですね。

②アイザック・ニュートンのリンゴの木

 イギリスの物理学者アイザック・ニュートンは、庭にあるリンゴの木から実が落ちるのを見て、万有引力の法則が閃いたと言われています。

 しかし彼は、普段から自分の研究分野に対してのアンテナを張り巡らせていた。だからこそ偶然のリンゴというトリガーによって、この仮説が思い浮かんだのでしょう。そして正解だった…。やはり普段の自己研鑽は、とても大切だということです。

③この世の全て

 2つ目のアンテナは「この世の全て」です。

 仮説思考力の高い人は、様々な分野の知識が抽象的な要素で繋がっていることを熟知しています。例えば、集中力を鍛えたいときにマインドフルネス瞑想がポピュラーな方法です。しかし1つのことに集中しているという点では、マッサージやアロマオイル、サウナでも良いのです。これらは物事の共通項を探す癖がない人には、気づけないことでしょう。

④私の体験談

 ここで1つ、私の体験談をご紹介します。

 それは片付けという分野へのアンテナが、文章という分野に役立ったお話です。部屋をキレイな空間に保つには、残すものを決める意識よりも、捨てるものを決める意識を持つ方が良いと言われます。だからこそ、本当に大事なものだけが残る。

 これは、文章のまとめとなる推敲でも同じです。内容を残す意識を持っていると、どれもが良いものに見えてしまう。しかし捨てる意識を持つと、本当に大事な内容だけが見えてくるのです。結果的に、本当に有益な情報だけを相手に届けることが可能となる。

 このように日頃からこの世の全てにアンテナを張ることは、仮説の精度・スピードという分野にも必ず活きてきます。是非とも抽象的概念で多くの分野を結びつけ、自分の頭の中に知識の木を作りましょう。

情報の吟味

 仮説を作れるようになる習慣2つ目は「情報の吟味」です。

 アンテナを張って情報収集するだけでは、ただの情報コレクターになって終わりです。その情報の本質理解まで落とし込んでいないので、仮説を瞬時に立てることは出来ないでしょう。

 では本質理解のために、どうしたら良いのか…?それは頭の中で吟味を繰り返すのです。考えて考えて、その先に情報の本質を理解することができる…。

①全体像の把握という地図

 さらに複数の情報の本質は、その分野への全体像の把握へと繋がります。全体像の把握とはいわば、仮説を考えるための地図です。問題を抱えている現在地から、問題解決という目的地に行くための地図なのです。

 地図を読むからこそ、たくさんの道の中から、どの道が最短なのかのルートが決められます。あなたも見知らぬ目的地に向かうとき、地図なしで辿り着くことは出来ないはずです。それと同じで全体像の把握をしているからこそ、問題解決の最短の仮説が浮かぶのですね。

 だからこそ常に集めた情報たちを、紙に書き出して吟味する習慣は必要不可欠なのです

②仮説の精度&スピード向上

 吟味となるメモ書きが習慣になると、仮説の精度もスピードも格段に向上することでしょう。毎日の吟味が、ぼんやりとした地図をはっきり鮮明な地図にしてくれる。

 仮説思考力もスポーツ・音楽と同じく、一朝一夕で身につくものではありません。日々の積み重ねとなる「アンテナ・吟味」の習慣が、少しずつあなたの能力を育んでいくものでしょう。

最後に

 本日は「仮説を作れるようになる習慣術」というお話、いかがでしたか?

 私は幸いにも好奇心が強い性格だったので、アンテナというポイントはクリアしていました。しかし吟味の習慣がなかったので、最初は「仮説ってどう立てるの?」と未知なるものを見るような感覚です。

 しかしメモ書きや文章作成などを通して吟味を繰り返し、仮説の精度・スピード共に向上しています。是非あなたにも、この未知なるものを知る体験をして頂きたい。天賦の才能ではなく、努力で必ず報われる分野です。多くの人が、仮説を作れるようになる習慣に取り組んでくれると嬉しく思います。

 本日はご精読ありがとうございました。

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