情報アンテナが鈍いと起こること

問題解決

 本日のテーマは「情報アンテナが鈍いと起こること」というお話です。

 何かの物事を習得するにも、問題解決のために仮説を立てて検証するにも、情報は絶対に必要な核となる要素です。情報があるからこそ、それに沿って習得への道を歩んだり、思いついた仮説が正しいのか否かを確認することが出来るでしょう。

 しかし情報へのアンテナ精度が鈍いと、いざという局面で必要な情報をキャッチすることが出来ません。そして全く無関係な情報や、今の段階では必要のない情報に意識が埋もれてしまうのですね。情報アンテナの研磨方法としては、過去記事の「仮説のためのアンテナ研磨方法」をご閲覧ください。

 本章では情報アンテナが鈍いと起こることについて、2枠に分けて話を展開していきます。

調べすぎ

 情報アンテナが鈍いと起こること1つ目は「調べすぎ」です。

 アンテナが鈍いということは、一般的な言葉に直せば情報収集能力が低いということですよね。

①必要な情報が分からない

 この能力が低ければ、自分に必要な情報が分からなくなってしまいます。

 現段階での物事習得の課題克服となる情報なのか、まだ先の応用知識の情報なのか、その区別がつかないのです。だからこそ全てを調べて、頭の中が情報洪水で混乱してしまう。

 例えばボイストレーニングの初心者に息のコントロールの話をするよりも、まずは腹式呼吸が出来るようになる方が先でしょう。しかし情報アンテナが鈍い人は、まだ腹式呼吸が出来ていないにも関わらず、全てに目が向いて基礎となる腹式呼吸を蔑ろにしてしまうのですね。調べきすぎの情報は、物事の習得を大きく遅らせること間違いなしです。

②仮説が立てられない

 また情報の調べ過ぎは、仮説が立てられないという負の側面も持っています。目の前に立ちはだかる問題を解決するために、多くの情報こそが悩みを救ってくれると心底信じ切っているのですね。

 本来であれば問題を解決するための自分なりの仮説を立てて、それが正しいか否かの情報収集に従事すべきでしょう。これこそ問題解決の最短ルートであり、情報は調べすぎると時間を大きくロスしてしまうのです。

③インプットで終わってしまう

 また時間はかかりながらも、物事の習得を可能としたり、問題解決を達成する人もいるでしょう。しかし、こちらの道には多くの時間と労力を費やし、とてつもない忍耐強さを持っている人でないと成し遂げられません。

 大抵の人は、インプットだけで終わってしまいます。なぜなら情報収集で疲れ切ってしまうから…。また何かやり遂げた感を、自分の中で感じているのかもしれませんね。そして自分は物事の習得をしていないのに、問題解決をしていないのに、口だけ達者な人が誕生してしまうのですね。

先延ばし

 情報アンテナが鈍いと起こること2つ目は「先延ばし」です。

 調べること自体は悪いことではないのですが、多くの情報を無作為に調べる行為は、本来の目的を必ず先延ばしへと導きます。なぜならインプットとアウトプットを繰り返して現実世界が良くなっていくのに、インプットしかしていないのですから脳内世界しか変わらない。外から見れば、先延ばししているだけでしょう。

①迷って動けなくなる

 また先延ばしの要因として、多くの情報のせいで迷って動けなくなることも1つです。物事の習得でも問題解決でも、ゴール到達の道のりがたった1つな訳がありませんよね。いくつかの道が分岐されており、人の数だけ成功法則があるはずでしょう。

 そんな世界で多くの情報にどっぷり浸かっていれば、選択肢が頭に浮かびすぎてしまいます。そしてどの道にも別のリスクが存在するので、全てのリスクが怖く、迷って動けなくなってしまうのです。

 ではここから解決編です。既にいくつかの情報を頭に刻み込みすぎていて、迷いの気持ちがある人は是非とも参考にしてくださいね。

②ファーストチェス理論

 迷いの打破1つ目は「ファーストチェス理論」です。

 ファーストチェス理論とは、チェスの名人が5秒で考えた1手と、30分かけて考えた1手が86%同じ打ち手だったという理論のこと。

 とどのつまり先延ばしにして迷い悩んでも、実は答えはあなたの心の中で定まっている。その答えとは、1番最初に進みたいと感じた道なのです。先延ばしにかまけて判断が遅れ、傷口が広がるというリスクがあることも念頭に置きましょう。

③羽生善治さんの言葉

 迷いの打破2つ目は「羽生善治さんの言葉」です。

 羽生さんは、将棋の世界で前人未到の7冠達成のプロ騎士の方です。彼はこんな言葉を残しています。

 その言葉は「直感の7割は正しい」というもの。意味としては、先程のファーストチェス理論と基本は同じですね。最初に浮かび上がった直感の1手こそが、彼の経験則では7割正しいと感じている。つまり、先延ばしの無意味を表した言葉と言えるのではないでしょうか。

最後に

 本日は「情報アンテナが鈍いと起こること」というお話、いかがでしたか?

 現代はグローバル化の影響で、人類の歴史上で類を見ないほどの情報化社会となっています。つまり情報を見極める力がない人は、情報洪水に溺れて行動が出来なくなってしまう。また誤りな情報に引っかかり、身を滅ぼしてしまうかもしれません。是非とも情報アンテナの精度を上げるために、自己研鑽に励んでくださいね。

 本日はご精読ありがとうございました。

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