本日のテーマは「信憑性の低い健康情報源②国のガイドライン」というお話です。
前記事から3回に渡り、信憑性の低い健康情報源のご紹介をされて頂いています。本記事では第2回目となりまして、なんとその情報源は国のガイドラインです。
「えっ?国の?」と疑問符が頭に浮かんだ人も多いのではないでしょうか。しかし言葉どおり、国のガイドラインも誤った健康情報が記載されている1分野なのです。
食事バランスガイド
では国のガイドラインとは、具体的にどの指標を指しているのでしょうか?
①厚生労働省・農林水産省の共同表明
それは「食事バランスガイド」という指標です。
このガイドには健康的な食事の内容や量が記載されており、厚生労働省と農林水産省が共同で打ち立てた指標です。誰でも1度は名を耳にしたことがある、日本の行政機関2つが共同表明したのです。普通は安心しますし、そこをわざわざ深く掘って思考しませんよね。しかし、この食事バランスガイドの信憑性は低いのです。
②古い情報
なぜなら古い情報であるから…。
まず前提として、栄養学を含めた科学は更新されるものです。次々に新たな事実が判明し、過去の健康情報は現在の不健康情報へとなり得る。その最たる例が、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸などではないでしょうか。
そして食事バランスガイドは平成17年に施行したものであり、とてつもない昔のデータですよね。現在は令和5年ですから、この年に生まれた人であれば、もう成人してしまっている程の月日が流れています。
だからこそ、安直に国のガイドラインを信用してはいけないのです。
歪曲された情報
そして古いだけならまだ可愛いのですが、事実はそれよりも深刻です。
なぜなら食事バランスガイドは、事実が歪曲されているのですから…。なぜ捻じ曲げられているのかといえば、ビジネス関連の団体が政治にロビイングしているからです。
①白米の摂取量
具体例としましては、白米の摂取量が挙げられます。
食事バランスガイドによると、白米4杯程度の摂取が推奨されているのです。しかし現段階の膨大な研究論文から導き出されたエビデンスによると、白米は1日2~3杯ですでに糖尿病のリスクは上がり始める可能性があると示唆されています。
②農家・農協の保護
なぜここまでの情報乖離があるのかと言えば、農林水産省は農家や農協を保護していかなければいけない立場だからです。それなのに白米の摂取を控えましょうと投げかければ、農家や農協の首を締める結果になるでしょう。
とどのつまり農業関係者を守るために、トレードオフの犠牲として多くの人の未来の健康を捧げているとも言えるのですね。
③玄米・蕎麦・全粒粉のパン
他にも2015年に厚生労働省が、精製度が低い穀物「玄米・蕎麦・全粒粉のパン」などに、健康マークをつけようという試みを思いつきました。しかし自民党の会合で、農林水産省の意見として「白米の生産に影響がでる」との理由で、取りやめになったのだとか…。
このように国のガイドラインを思考停止で信じるのは、百害あって一利なしなのです。
最後に
本日は「信憑性の低い健康情報源②国のガイドライン」というお話、いかがでしたか?
まさか国が信用ならないのかと、落胆した人も多いかもしれませんね。国と聞けば完璧な存在のように感じますが、所詮は人が作った創造物です。まさに神・仏と同じフィクションであり、戦争中のVTRで「お国のために」と命を捧げた人を見れば、無完璧なモノであることは自明でしょう。
是非とも、健康という最大の資産を守り切るために勉強してリテラシーを向上させてくださいね。次回記事ではついに信憑性の低い健康情報源のラストとなります。国のガイドラインと並ぶほどのビッグネームが登場しますので、楽しみにして頂けると嬉しいです。
本日はご精読ありがとうございました。
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