本日のテーマは「男女の性欲の違い」というお話です。
イギリスの進化生物学者であるリチャード・ドーキンスは、自身の著書「利己的な遺伝子」の中で「生物は遺伝子の乗り物に過ぎない」という一節を残しています。とどのつまり遺伝子が複製を繰り返し、この世に存続し続けるために、現在の器となる生物を操縦しているとうモノの見方です。
その原則が基盤となり、男女の性欲も存在してお互いが惹かれ合っている。しかし男女それぞれの遺伝子により、遺伝子からの性欲という司令が異なります。理由は単純で最も自分の遺伝子を後世に残せる確率を上げるには、男女別で成功法則が異なるからです。
では遺伝子の観点から、男女の性欲の違いについてお話を紐解いていきましょう。
男性は「不特定多数」
まず男性の性欲は、不特定多数の女性に本能的に向かいます。
「男の浮気は遊びだ」という言葉が跋扈していますが、女性からすれば嫌悪感を感じるフレーズでしょう。しかし、この言葉は遺伝子的には本質をついています。男性は大切なパートナーがいたとしても、他の不特定多数の女性にも性欲が湧いてしまうもの。なぜなら男性の遺伝子が、男性という生物のハンドルをまわしているから…。
①性交渉のリスクが少ない
では、なぜ男性は不特定多数の女性と性交渉を求めるのでしょうか?
その理由は「性交渉のリスクが少ない」ことです。
女性の場合、妊娠したのなら胎児を子宮で育て、母乳を与える期間が存在しますよね。しかし男性は、妊娠をさせたとしても自分自身のお腹の中に子供を身ごもることはありません。また遺伝子を残すために1人子供が宿ったとしても、別の女性に性欲が湧いて新たな子供を生み出す方が、遺伝子複製という目的からみれば理に叶っているのです。
もちろん人間は理性を持った動物ですし、倫理的な問題もあるでしょう。しかしそれでも動物であることは変わらず、遺伝子がそのような本能を感じさせる事もまた消すことは出来ないのです。
②若い女性が好きな理由
また男性は、若い女性が好きな人が多いように見えますよね。
ここにも遺伝子複製の論理は反映されており、若い母体の方が自分の遺伝子を後世にしっかり残してくれる確率が上がるから…。ここまで深ぼると、まさに私達は遺伝子の奴隷なのかもしれません。
女性は「優秀or庇護」
次に女性の性欲は「優秀な人」か「庇護してくれる人」に感じることでしょう。
①それぞれの理由
優秀な人は、生存能力の高い遺伝子を持っている証です。その遺伝子と自分の遺伝子が交われば、きっと自分の遺伝子は未来永劫と長く繁栄してくれることでしょう。
また庇護してくれる優しいパートナーに性欲を感じるのも、妊娠・育児の期間に自分の遺伝子(子供)の育児に協力的か否かの大事な指標だからです。女性1人で子供を養っていくことは、生半可なことではありません。もしも浮気グセの男に捕まってしまい捨てられでもしたら、それこそ大変なシングルマザー生活が待っています。
②性交渉のリスクが高い
だからこそ女性は性交渉で男性よりリスクが高く、恋愛の黎明期には相手を注意深く選ぶ性質が備わったのですね。この両者の違いが、男性がアプローチをして女性がその中から相手を吟味するという縮図が出来上がったのでしょう。
③女性のジレンマ
ただ2つの対象に性欲を感じる女性は、誰しもがジレンマを感じています。それは「優秀な遺伝子」と「庇護してくれる遺伝子」は相反する性質なものだからです。
優秀な遺伝子である程に、自然の摂理から考えれば大多数の人と性交渉をして、多くの子孫を残します。それに対して遺伝子的には魅力はないけれど、庇護することによって女性に好かれようとする男性は浮気は高い確率でしないでしょう。そんな2つの相反する者の中で、女性は恋愛のパートナー選びでジレンマを感じているのですね。
④本気の浮気
ちなみに「女性の浮気は本気」と良く聞く言葉です。これは遺伝子の観点から見ても、実は明らかなのです。
少し話が逸れますが、鳥は一夫一妻で番いをつくるそうです。そして学者がオスの精管を切り取る手術を施すと、それでもメスは卵を産み続けヒナを孵したそう…。これはとどのつまり、外で本気の浮気をしていたということでしょう。
つまり庇護してくれるパートナーで安定を手にして、その一方でやはり優秀なパートナーがほしい。このジレンマを解消するための浮気だったということです。もちろん本能でそう感じていても、理性の力で抑えている人は多いでしょう。またそれを合法的に満たすものとして、ジャニーズなどのアイドルグループがこれだけ人気を集めている証拠です。
⑤どちらが本命?
もしも夫婦で女性が浮気をしていたのなら、夫は金を運んでくる犬のような認識になり、きっと浮気相手の方が本命です。それとは逆に男性が浮気をしたのなら、妻を1番に感じていることは変わらず、浮気相手は遊びの一貫だったということ。同じ浮気と言っても、遺伝子によりここまでの差を生み出してしまうのですね。
最後に
本日は「男女の性欲の違い」というお話、いかがでしたか?
もちろん人間には理性があり、倫理観を理解することができます。だからこそ他の動物のように、無作為に遺伝子の繁殖遂行活動はしないでしょう。しかし消えない本能はそこにあり、それが男女の恋愛の仕方に影響しているというのは周知の事実です。
本日に引き続き、また次回も恋愛関連の記事を投稿します。楽しみにして頂けると嬉しいです。本日はご精読ありがとうございました。
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