本日のテーマは「あなたの主観はどっち?縦or横」というお話です。
この世界の全ての人間は例外1つなく、縦か横の主観に分かれます。「えっ?縦や横の主観って何?」・「たくさんの人がいるのに、2つの主観に分類できるの?」と、冒頭の断定の言葉に疑問を感じたのではないでしょうか…?しかし、これは客観的事実から断定できる真理です。では縦や横という言葉は、何を対象に指しているのでしょう?
その対象は「対人関係」を指しています。本記事では具体的に、縦の主観と横の主観とは何なのかを深堀りして覗いていきましょう。
縦の主観
まずは「縦の主観」についてです。
縦の主観とは、上下のモノサシで他人と自分を比較する価値観です。
相手が自分よりも上なのか下なのかを、触れ合う全対象に向けていると言えるでしょう。その対象は人間だけに留まらず、実は動物に対しても例外ではありません。例えばゴキブリを見て嫌悪感を感じる人は、自分でも認識できない根底で、下の存在だとゴキブリに眼差しを向けているのですね。
①競争の意識
そして彼らは全対象に向けて、競争の意識を持っています。
自分を含めた全存在を上か下かで認識しているからこそ、少しでも自分がその競争の世界で上に立ちたいと、常に欲望を募らせているのですね。例えば「収入・容姿・能力・所有物」などなど。人によって競争する価値観は違えど、深堀りした先には皆が同じ競争の意識を持っているものです。
②絶対的正義の信奉
そして縦の主観の人は、絶対的正義の信奉に陥る確率が高まります。
絶対的正義の信奉とは、自分の主観を客観視できず、絶対的に正しいものだと視野狭窄に陥っている状態です。
この世の全ての主観は、人間が言葉という発明品で作り出した物語です。つまり創造物であり絶対的に正しいと認識していることは、この事実が見えていないことに原因があるのですね。例えば「人を殺してはいけない」という思想も、戦国時代であれば肯定される思想です。しかし現代の基本的人権が浸透した世界では、絶対悪だと多くの人が認識していることでしょう。
もちろん上記の思想を擁護している訳ではありませんし、私も基本的人権の主観を持っています。ですが絶対悪と認識している、その心が絶対的正義の信奉の証であり、異形の価値観に悪意のない凶器を振りかざす人間になってしまうことでしょう。
③尊敬・見下し
そして描く思想の上下の定義により、上に位置する人を尊敬し、下に位置する人を見下します。例えば「お金持ち・美男美女・能力が高い人・権威ある人」など、これらを尊敬するその心が、もしくは真逆の傾向の人を見下す心が、縦の主観の決定的な証拠となり得るのですね。
横の主観
次に「横の主観」についてです。
横の主観とは、他人も自分も横一線で同じであると感じる価値観のこと。
もちろんここで述べている「同じ」とは、能力の上下や性質が同じであると言っているのではありません。客観的に性質が違うことや、能力が優れているか否かは変えられないファクトでしょう。ここでいう横一線とは「能力の上下」と「価値の上下」が別であることを表しています。
①対等の意識
とどのつまり横の主観の人は、対等の意識を持っているということ。
能力が高い・低いもあくまで特徴であり、それが価値が高い・低いとは全く乖離しているということです。だからこそ「収入・容姿・能力・所有物」などで、他人と競争する必要もない。なぜならこれらがあるか否かは、ただの特徴で価値としては同じなのですから…。だからこそ自分が興味・関心があるものを、自分の世界だけで伸ばしていけるのではないでしょうか。
②物語の俯瞰
もう少し深堀りしていきましょう。
横の主観の人は、物語の俯瞰が正確に出来ていると言えるでしょう。「えっ?物語?」と、疑問符が浮かんだ人もいるかもしれませんね。主観とは、まさしく物語です。ある人はお金がある人を上で、ない人が下だという物語を信じている。また別の人は能力が高い人は上であり、低い人は下だという物語を描いているかもしれません。
これらの物語を人から与えられた人、マジョリティが信じる物語を思考停止で信じる人、自分で物語を描いていくストーリーテラーなど…。それぞれ、主観形成までの道筋は違ったことでしょう。しかし現在に何かの物語を描いて、そこに滞在している事実からは誰も逃れられません。主観がなくなれば、それはもはや人間ではないからです。
そして全ての人がそれぞれの物語を描いていると俯瞰しているからこそ、全ての人は対等であり横一線で同じなんだと認識できる。もっと言えば、価値などこの世のどこを探してもないものであり、ただ人間が作った物語なのだと達観しているとも言えますね。
最後に
本日は「あなたの主観はどっち?縦or横」というお話、いかがでしたか?
縦の主観が根底にあると、他人は競争相手なのでコミュニケーションにおいて心休まる時間がありません。逆に横の主観にパラダイムシフトできれば、相手は戦う必要のない対象です。
そして人間は社会的な動物として進化してきたので、人と繋がりたいという欲求が根底にあります。ではその繋がり欲は、縦と横のどちらの主観を持っていた方が満たしやすいでしょうか…?横のマインドは、相手への受容・感謝・喜びを生み出します。一朝一夕に変えられるものではないかもしれませんが、主観変容の努力を1人でも多くの方がチャレンジしてくれると嬉しく思います。
本日はご精読ありがとうございました。
コメント