仮説づくりは消去すること

問題解決

 本日のテーマは「仮説づくりは消去すること」というお話です。

 答えが分からない課題・問題を解決することは、とても骨が折れる作業でしょう。なぜなら解決ルートとなる仮説づくりは、多くの人が苦手としている分野だから…。やりがちなミスとしては網羅的に情報収集をして、たくさんの解決策を吟味していくことではないでしょうか。しかし、この解決ルートでは多すぎる選択肢により迷い、自分を立ち止まらせてしまうことでしょう。

 そして仮説づくりの中でも、仮説の選択肢が増えすぎてしまえば、そこに迷いが生じます。どの仮説に検証作業を使うかを決められないので、結局は網羅思考と同じ状況に陥ってしまう。ではどうすれば、1つの仮説にフォーカスを当てることができるのでしょうか…?その疑問点を、本章では解決していきたいと思います。

消去の法則

 早速、結論からいきましょう。仮説づくりでは「消去の法則」を用いていきます。

 「仮説づくりなのに、消去…?」と、懐疑心を抱いた人もいるかもしれませんね。ですが書き間違えではありませんよ。紛れもない事実として、消去する意識を持った方が仮説づくりが捗るのですね。

 ではここで2つの具体例をご紹介しながら、消去の法則の重要さをご紹介させて頂きます。

①やらないことリスト

 1つ目の具体例は「やらないことリスト」です。

 1日の作業を円滑に進めるためには、やることを書き出した「ToDoリスト」を用いるというテクニックは有名ですよね。なぜなら、人は書かなければ作業内容を忘れてしまうから…。ですがこのテクニックだけでは、全てを消化できずにやり残しが生まれてしまう。その盲点となるのが、消去する意識がないことに由来するのですね。

 時間・労力ともに、1日のキャパシティは決まっています。その中でやることだけを書き出していても、物理的にキャパ超えで不可能であったというケースも多々あるでしょう。まず第1にやらなければいけないことは、時間・労力を使用している無駄なタスクを排除していくこと。そして余白となる時間・労力を作ることが、最初の課題なのですね。

 つまり作成の前に、消去のプロセスがある。逆に消去さえできれば、時間・労力を持て余すことになりますから、何かやろうという気持ちになるでしょう。するとToDoリストを仮に書かなかったとしても、作業の進捗が進むというのは良くある話なのですね。

②文章の推敲

 2つ目の具体例は「文章の推敲」です。

 推敲とは、下書きで書き出した文章を、相手が読みやすいようにまとめていくこと。

 ここでも消去の法則は当てはまり、大量に書かれた文字・情報の中から、どれを消去していくかという意識を持った方が重要なことを残しやすいのです。もしも仮に重要なことを残そうという意識を持てば、どれもこれもが重要な情報に見えてしまうことでしょう。全てを伝えたくなってしまう…。

 しかし、人は1度に新しい情報に出会う量が多すぎると、脳のキャパシティ超えで何1つ頭に残らなくなってしまう…。そうならないために、少ない量で重要なポイントだけ伝えようと決める。だからこそ、ほとんどは消去していかねばいけない内容です。ここで消去するぞという意識を持てなければ、相手に分かりやすい文章を提供することは出来ないのですね。

仮説消去

 では本題の仮説づくりで、消去の法則を採用しながら考えていきます。すなわち仮説づくりではなく、仮説消去と言っても過言ではありませんね。

①無数の解決案

 なぜなら、仮説を作ろうという意識では必ず失敗します。課題・問題と向き合っていれば、頭にはいくつもの「こうすれば解決するのでは…?」という案が無数に浮かび上がるからです。どれもこれも重要な解決案に見え、結局どれから検証・行動していけばいいのか分からなくなってしまう。

②不要な解決案消去

 そうではなく、不要な問いや解決案を消去していくというイメージを持ちましょう。その中で残ったものが、心の根底から自分自身が重要だと感じる仮説なのです。

 このように消去で絞り込めば、幅広いテーマで複雑な内容であっても、コンパクトに扱えるようになります。是非とも消去の法則を意識して、仮説づくりではなく仮説消去をしてみてくださいね。

最後に

 本日は「仮説づくりは消去すること」というお話、いかがでしたか?

 様々な分野に共通する原理「消去の法則」を、是非とも仮説づくりでも体現してみてくださいね。すると問いや答えが分からなくても、次々と問題・課題が解決でき、あなたの人生の難易度はどんどん下がっていくはずだから…。多くの人に、快適な毎日が訪れることを心から祈っています。

 本日はご精読ありがとうございました。

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