幸福の3タイプ②「愛情の幸福」

脳科学

 本日のテーマは「幸福の3タイプ②愛情の幸福」というお話です。

 幸せについて深堀りしてみると、幸福には3つのタイプがあることに気づきます。その幸福たちの根拠となるモノは、いわば脳内物質です。私たちは脳内に特定の脳内物質が放射されると、その類の幸福を感じ取るメカニズムで出来ています。

 つまり幸せになりたければ、その脳内物質を分泌されるための「特定の行動・環境」に身を置けば、誰でも簡単に幸福感が味わえるということですよね。

 そこで前記事から3回に渡り、幸福の3タイプを深堀りしています。そして第2回目となり、今回ご紹介する幸福のタイプは「愛情の幸福」についてです。では今回は、どのような脳内物質により幸福は生まれ、どのようなアクションを起こせば良いのでしょうか…?詳しく、覗いていきましょう。

オキシトシン

 まず愛情の幸福を感じる、源泉の脳内物質は「オキシトシン」です。

①愛・繋がり

 オキシトシンは、愛・繋がりの感情に直結しています。

 家族や恋人・仲間など、親しい人とコミュニケーションを取ることにより、私たちは温かさに包まれたような感覚になることでしょう。この原理こそオキシトシンであり、私たちが社会的な動物として群れを作って進化してきたことから、触れ合いの営みが心に温もりを与えるのです。

②新コミュニティ所属・ペット・植栽

 では一人暮らしの人や恋人がいない人、また少し寂しい話となりますが親しい人がいない人はどうすれば良いのでしょうか…?

 回答としてはシンプルであり、やはりコミュニケーションをとれば良いのです。そのことから「新たなコミュニティを探し所属する」ことが、オススメと言えますよね。現在はSNSの影響で、社会人サークルもネット上で簡単に見つかる時代です。数十年前のような、偏見もありません。特に趣味を介しての社会人サークルは、共通の価値観で仲良くなりやすいと言えるでしょう。

 また人見知りで、そのような初対面の場に顔を出すことが苦手な人もいますよね…?彼らにもまだ手はあります。それは「ペットを飼う」・「植物栽培」を行えば良いのですね。触れ合う対象というのは、人間に限定されるという原理はないのですから…。他の動物や植物であっても、オキシトシンは分泌されます。

 最初は「他様を育てる余裕がないよ」と感じるかもしれませんよね。ですがなぜ余裕がないかと考えれば、オキシトシン不足が起因しているかもしれません。そのような人は、逆に生きる活力が湧いてきて、動植物を育てならが今まで以上の余裕を手に出来ることでしょう。

③孤独感の正体

 そして孤独感の正体は、オキシトシン不足が原因です。

 ハーバード大学の成人発達研究により、幸福度の1番の要因を統計で調べたものがあります。この研究は80年の期間、724人を対象に行われた大規模な観察実験です。そして結論として「良い人間関係」と示されている。つまりオキシトシン分泌で孤独感解消をする営みが、幸福度のキーとも言えるのですね。

3つの効能

 では次にオキシトシンによる、3つの効能を見ていきましょう。

 オキシトシンは、愛情や繋がりの感情を感じるだけに留まりません。その他にも健康的な身体が手に入り、脳機能もUPします。そんな効能たちを、大きく3つに分けてみましょう。

①血圧・心拍数の低下

 オキシトシンの効能1つ目は「血圧・心拍数の低下」です。

 人・動物・植物と繋がりオキシトシン分泌が達成されれば、あなたの血圧・心拍数は基準値まで下がることでしょう。逆に孤独感を含めた様々なストレスは緊張状態に心身を誘い、あなたの血圧・心拍数ともに上げてしまいます。

 慢性ストレスが長く続くほどに、心筋梗塞や脳梗塞などの血管系疾患に罹患しやすくなると言えるので、是非とも早めにオキシトシン分泌のアクションを推奨します。

②免疫力UP

 オキシトシンの効能2つ目は「免疫力UP」です。

 またオキシトシンは免疫力を向上させ、細胞修復を促進することも分かっています。とどのつまり自然治癒力が正常に働き、すぐに疲労がとれたり、中々風邪を引きにくい体質になるのですね。

 すぐに体調を崩したり、慢性疲労が取れないと悩みを抱えているのなら、もしかするとオキシトンの枯渇が原因かもしれませんよ。

③記憶力と好奇心UP・不安DOWN

 オキシトシンの効能3つ目は「記憶力と好奇心UP・不安DOWN」です。

 オキシトシンには脳機能を活性化する効果もあり、具体的にはあなたの記憶力や好奇心がUPします。好奇心が強い人ほど「勉強・読書がしたいから、群れる時間がない」と考える人もいるかもしれません。しかし記憶力・好奇心が上がれば、タイパ良く知識がどんどん頭に入ってくるもの。またそこから自分の頭で考え、自分だけの見解を作ることも容易くなります。つまり交流とは、記憶力・好奇心UPへの自己投資ではないでしょうか?

 またオキシトシンは、ストレスホルモンのコルチゾール分泌を低下させ、扁桃体の興奮を抑えることでも有名です。扁桃体は「喜怒哀楽の情動」に関与する脳の部位であり、扁桃体が暴走すると不安感が強くなってしまいます。その興奮を抑えるオキシトシンは、まさに天然の抗不安薬と言っても過言ではないでしょう。

 是非とも勉強・読書・安定したメンタルのための自己投資として、人と戯れる時間を作ってみてはどうでしょう…?

最後に

 本日は「幸福の3タイプ②愛情の幸福」というお話、いかがでしたか?

 愛情の幸福は、まさに社会的な動物である人間には不可欠なものです。しかしこの時代のコモンセンス(共通価値観)は、資本主義となるお金です。そしてこの思想の土壌となる考えに「競争」がありますから、中々他人を仲間という認識が出来ません。だからこそ、孤独感が強まる人が多いのも頷けますよね。

 ですので少しずつで構わないので「競争の視点から対等の視点」に、自分自信の価値観をパラダイムシフトしていきましょう。すると無駄なマウントをする気分にもならないでしょうし、オキシトシンで満たされた毎日を送ること間違いないのですから…。

 本日はご精読ありがとうございました。

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