「神戸大学・同志社大学の共同研究」①幸福影響順位

客観力

 本日のテーマは「神戸大学・同志社大学の共同研究・①幸福影響順位」というお話です。

 上記2つの大学が共同で、人間が感じる1つの感情を統計として研究しました。その感情とは「幸福感」です。とどのつまり、幸福感に影響を与えるものを統計でランク付けしたのですね。

 日本人2万人を対象として行われたこの研究では、統計により5つのファクターで幸福感を与えるものが順位付けされました。では一体、どのようなファクターがランクインしたのでしょうか…?

幸福影響順位ベスト3

 まず幸福の影響順位「ベスト3」のお話です。

 ランクインした5つのファクター上位3つであり、幸せになりたければ抑えておきたい要素ですよね。では、1つずつ覗いていきましょう。

①健康

 幸福の影響順位1位は「健康」です。

 それもそのはずであり、健康は幸福の要です。想像してみてください。不健康な心身の状態では、どんなに他の物事が恵まれていたとしても、それは幸せと対極の状態に位置しませんか…?

 健康か否かはいわば自然現象としてのファクトであり、人が考えた解釈ではありません。その自然現象がプラス・マイナスに傾ければ、自ずとその人の幸不幸に影響を与えることは自明ですよね。だからこそ、No1の幸福影響要素が健康なのですね。

②人間関係

 幸福の影響順位2位は「人間関係」です。

 私たちは、群れを作って進化してきた動物です。とどのつまり、人と繋がりたいという根源の欲求を持っているということ…。この繋がり欲を満たす方法として、承認欲求と主観的貢献感の2つがありますが、深掘りすると長くなるので今回は割愛させて頂きます。また次回記事でお話をするので、楽しみにして頂けると嬉しいです。

 そして遺伝子レベルで組み込まれた欲求なのですから、幸福への影響度合いが高いことも必然でしょう。もちろん健康第1位は揺らぎませんが、第2位こそ人間関係というのもご尤もではないでしょうか…。

③自己決定

 幸福の影響順位3位は「自己決定」です。

 自己決定とは、自分が生きる上で進みたいと思う方向で毎日を過ごしていること。自分軸の価値観を持ち、好きなことをやっている人は輝いてみえます。なぜなら彼らは、自己決定が毎度満たされていることから幸せだから…。

 ただ自己決定を満たせていない人が、マジョリティではないかと周りを観察していて感じます。なぜならこの時代の常識・世間体・お金という他人がつくった物語を真実だと錯覚し、そのために毎日を生きているから…。

 顕在意識では自分自身で選んでいるつもりでも、それは思考力の高い人に選んだつもりにさせられた道です。きっと潜在意識には、自分が進みたい道がある。ただ自己洞察する営みをしていない人がほとんどなので、自分で自分が分かっていない。これが日本人で苦しみを感じている人が多い、1つの核となるポイントではないでしょうか…?

幸福影響順位ワースト2

 次に幸福の影響順位「ワースト2」のお話です。

 ランクインした5つのファクターの下位2つであり、これら2つには共通点があります。その共通点は、承認欲求という結び目で繋がっているのです。では2つの要素を、深掘ってみていきましょう。

④所得

 幸福の影響順位4位は「所得」です。

 やはりお金があれば、様々な商品・サービスを享受することが可能です。また「所得が多いぞ」と大多数の人に対して、自分自身の承認欲求を満たすこともできるでしょう。そして私が周りを見る限り、この所得の要素に幸福を見出している人が多くいるなとも感じます。

 「いやいや、そんなことないよ…」と、反論もきっと返ってくるでしょう。しかし「車があれば幸せになれる、結婚できれば幸せになれる、マイホームがあれば幸せになれる」など、全てにおいてお金と直結するものばかりです。表面的には所得を求めていないように見え、深掘りしていくと根源には所得への渇望があるのですね。なぜなら、私たちを取り巻くコモンセンスの価値観は資本主義なのだから…。

⑤学歴

 最後に幸福の影響順位5位は「学歴」です。

 学歴とは、まさに承認欲求を満たすための最大の武器でしょう。また高所得との関連性だってある。つまり人から承認を得ることを目的とするのなら、所得と並んで大きな力を有します。しかし、ここで1つ疑問が浮かびませんか…?

 多くの人が渇望している、承認欲求を満たす活動が4位・5位なのですよ。みんなが信奉している承認欲求は、幸せへの影響度合いが少ないということ…。なのになぜ大勢の人は、健康・自己決定を捨ててまで承認を目指すのでしょう…?

 摩訶不思議なこの現象には、理由があります。その理由については、次回記事でホルモンの視点から詳しく解説していきたいと思っています。楽しみにして頂けると嬉しいです。

最後に

 本日は「神戸大学・同志社大学の共同研究・①幸福影響順位」というお話、いかがでしたか?

 もちろんここでご紹介した幸福のランキングは、あくまで統計以外の何者でもありません。多くの人が当てはまるだけで、もしかすると自分は違うランクをつけているかもしれない…。

 だからこそランクインを鵜呑みにせず、自分自身と向き合う時間をつくりましょう。そして自分は、何に幸福を見出すのか、自己洞察の作業を必須で行ってくださいね。自分を知らずに他人が提唱する幸福の道を進むこと以上に、不幸なことはないのですから…。

 本日はご精読ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました