魔法の日記③「親切日記」

生活習慣

 本日のテーマは「魔法の日記③親切日記」というお話です。

 3回に渡ってご紹介している魔法の日記シリーズも、遂に最終章となります。内容としては、就寝前に日記を記載するだけで人生が好転する魔法の執筆活動…。そんな最後の魔法は「親切日記」です。

 親切は感謝以上に、人を幸せに導く万能薬です。理屈は基本的に感謝と同じでオキシトシン分泌なのですが、行動することでその効能を最大化させることが出来るのです。また自分だけでなく、相手への幸福伝播にも繋がる。これはまさに一石二鳥でしょう。

 是非ともあなたも今日から親切を心がけ、1日の最後に3つの親切を綴ってみてくださいね。今すぐに立ち上がり親切への意欲が湧くよう、本記事ではたっぷりと親切の魅力を伝えていこうと思います。

他者関心の視野

 まず感謝と同様に、親切も「他者関心の視野」を育みます。

 なぜなら慈愛からの親切という行為により、他人と自分との境界線をイメージで破壊し、1つの繋がりという認識に無意識で感じられるようになるからです。

①ドーパミン→オキシトシン・エンドルフィン

 人は承認源泉となる見返りの親切をすれば、返ってきた承認に対してドーパミンで快楽を感じます。しかし慈愛の気持ちから他者に親切すれば、承認が返ってこなくてもオキシトシン分泌は果たせられる。そして温かい、ほっこりした気持ちになるのですね。そして仮に承認が得られたのなら、ドーパミンとオキシトシンのW効果を得られる。さらにいうと親切の凄さには、エンドルフィンというホルモンも影響しています。

 エンドルフィンとは、ドーパミンの20倍の快楽を私たちに与え、モルヒネの6倍の鎮痛効果があると言われる代物です。分泌方法としては「慈愛からの親切」・「激しい運動」などが一般的であり、「ヘルパーズ・ハイ」や「ランナーズ・ハイ」という言葉でも定義されていますよね。

 そしてオキシトシン・エンドルフィンの分泌には、他者関心の視野が必須です。多くの人は寂しいから人と会うのだけど、逆に疲弊してしまうという経験があるでしょう…?その正体は相手ではなく、承認渇望という自分中心の視野が原因なのかもしれませんね。

②コミットメントと一貫性

 ですが現在、自分中心の視野の色眼鏡をかけている方はどうすれば良いのでしょうか…?安心してください。この項の冒頭でも述べたように、親切が他者関心の視野を育むのです。

 その原理が「コミットメントと一貫性」です。人は特定の事柄にコミットメントをすると、行動と価値観を一貫したいものにしようという力が働きます。なぜならこの2つが乖離していると、人はとてつもない不快感を感じて苦しくなるから…。これを「認知的不協和」と言います。

 だからこそまずは1日3つからの親切が、一歩一歩あなたを他者関心の視野へと導いてくれるのですね。

③歯列矯正の比喩

 しかし、ここで1つ留意点があります。

 それは完璧主義にならず、失敗を受容すること…。なぜなら現在は自分中心の視野なのですから、親切を絶対にしなければいけないという拘束は、あなたを認知的不協和で苦しめます。とどのつまりストレスのキャパを超え、それが原因で精神が病んでしまうかもしれません。

 そこで「歯列矯正」をイメージしてみてください。矯正は約2年という期間をかけて、歯をキレイに見える位置へと移動させます。ではなぜ、それだけ長い期間をかけるのでしょうか…?理由としては、強い力をかけすぎると歯がその衝撃に耐えれずに折れてしまうから…。だからこそ耐えられる強さで、歯に小さな不快を少しずつ与えて良い状態へと移動させていくのですね。

 親切はまさに歯を動かす針金であり、それに伴う歯の痛みは、自分中心の視野でありながら他人へ親切をする不快感です。そして長期間の親切が、知らぬ前にあなたを他者関心の視野へと導いてくれるのです。だからこそフィードバックを得るために、親切日記を1日3つ書き綴っていきましょう。

ハミルトン親切・5効果

 では次に、イギリス・スコットランドのデイビット・ハミルトンが提唱する「親切・5効果」をご紹介していきます。きっとメリットが分かれば、あなたもすぐに親切を遂行したくなるはずでしょう。

①心身への影響・3効果

 まずは心身への影響と称して、3つの効果を見ていきます。

 それは「幸福感・血圧低下・老化遅延」です。

 親切により分泌するオキシトシンは、温かみのある繋がりの主観的幸福感をもたらします。また精神的なモノだけでなくオキシトシンは、血圧を下げて血管を強化し、さらには細胞修復を促進させて老化の遅延すらも果たします。まさに親切とは最高の抗うつ剤であり、最高のアンチエイジングと言っても過言ではありませんね。

②人間関係への影響・2効果

 さらに人間関係への影響として、2つの効果も見られます。

 それは「円滑な関係・他人への伝播」です。

 長期的な人間関係になればなるほど、相手には「慈愛からの親切なのか?、承認からの親切なのか?」を見透かされる可能性が高まりますよね。そして慈愛からの親切を施してくれる相手とは、誰しも積極的に関わりたいと思うでしょう。これが円滑な関係をあなたが他者と築けるメカニズムです。

 そして返報性の原理により、相手は慈愛からの親切を、自分も返したい衝動に駆られることでしょう。そして利他ともにオキシトシンが充満し、そこには幸せなオーラが流れる空間になること間違いありません。

 このように親切は、百利あって一害なしです。是非とも、あなたも親切日記でオキシトシン充満の幸福感を体感してみてくださいね。

最後に

 本日は「魔法の日記③親切日記」というお話、いかがでしたか?

 これを持ちまして、魔法の日記シリーズを締めさせて頂きます。

 余談とはなりますが、最後に書くという行為について少し述べさせて頂きますね。

 私たちは他の動物と違い、考えるという営みを遂行できる唯一の動物です。そして考えるとは言葉という発明品を用いて、様々な能力を研磨すること。それが書くことであり、幸福・感謝・親切の能力も言葉によって、昇華できる。その具体的アクションが日記だということを、胸に留めておいてください。

 本日はご精読ありがとうございました。

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