本日は「サウナの効能②アイデア創出」というお話です。
前回から始まった、サウナによる日常生活への効能シリーズですが、本章も気合を入れてお送りしていきます。第2回目は、誰もが求める力「アイデア」というテーマです。
アイデアとは、この世に新たな画期的発明品を残すというイメージをお持ちではないですか…?実はそんな大きなモノだけでなく、日常生活や仕事で何か障壁にぶつかって、それに対してブレイクスルーの手段が浮かんだのなら、それも立派なアイデアの形です。つまりは万人全てが、想像力・発想力という力を持っているとお得なのですね。
ではなぜサウナに入ると、アイデアが閃きやすくなるのでしょうか…?
発想エリアにβ波
その理由は「脳の発想エリアの部位にβ波が流れる」から…。
①脳波について
β波と言っても、多くの方はピンと来ないかもしれません。そこでまず脳波についての説明をしていきます。
脳波とは、脳の活動によって引き起こされる波のような信号のこと。この波の揺れ具合により、私たちの精神状態と相関しているのですね。波が激しいものから列挙していきますと「γ波(30~70Hz)」・「β波(14~30Hz)」・「α波(8~14Hz)」・「θ波(4~8Hz)」・「δ波(0.5~4Hz)」と並びます。
波が激しい方が精神は興奮に傾き、逆に波が緩やかであれば精神はリラックスに運ぶのです。
②全体α波・右側頭頂葉一部β波
そしてサウナでは「脳全体に10Hz程度のα波」が流れて、リラックスをもたらします。しかし右側頭頂葉一部のみ例外的に、波長が少し激しいβ波が流れることになるのです。
とどのつまり、そこの部位だけ活性化しているということ。そして右側頭頂葉は発想も担っているエリアなので、まさにアイデア創出で使用する部位です。他の部位はリラックスしているのに発想エリアだけ活性化すれば、自ずと人を魅了するようなアイデアや打開策が生まれやすくなるという訳ですね。
アイデアへの流れ
では具体的に、アイデアへの流れを覗いていきましょう。
①CENでの驚異的な集中力
まずサウナに入ると「CEN(セントラル・エグゼグティブ・ネットワーク)」という、集中時に活性化する神経ネットワークが優位となります。そのことから仕事でも趣味でも勉強でも、目の前のことに没入することが出来るのですね。これがサウナに入ると、集中力が高まると言われている所以です。
②DMNのプラスな活かし方
次にサウナにより「DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)」を、プラスの活かし方に転換できます。
DMNとは、ぼんやり時に活性化する神経ネットワークであり、短所が多く語られることが多いもの…。例えば目の前のことに集中できず、無意識に自動的に操られるように「過去の後悔・未来への不安・利他ともへの責め」など想像して、自分で自分を苦しめるなどが挙げられます。これを反芻動物が何度も食べ物を「口(咀嚼)と胃」への往復を繰り返すことに比喩して、反芻思考と呼ばれるのです。
ですが、DMNにも長所はあるのです。DMNが活性化したとき、私たちは自分が知っている情報・知識を、玩具のブロックのように組み合わせて無意識に思考します。そしてその組み合わせは予想できるものでなく、自分でも思いがけないような新たな組み合わせを作るのです。これこそがアイデアの正体ですね。
私たちが文明を進化させてきたのも、DMNが活性化して無意識の思考が新たな組み合わせとなる発明品を生み出したから…。CEN優位だけでは、既存の環境に滞在して終わりなのです。
③鍵はサウナ
ですが常時DMNが活性化していれば、多くの知見を集中して吸収することが出来ません。そうなれば所有しているブロックは限られるので、生み出される想像品もたかが知れていますよね。
ただCENをフル活用して、多くの知見となるブロックを手に入れる。そしてDMNとなる無意識の思考がそれを組み合わせるからこそ、本来の威力をDMNは発揮出来るのではないでしょうか…?そしてサウナこそがCENを活性化し、DMNをプラスな活かし方に誘うキーとなり得るアイテムです。もうサウナを始めない理由を探す方が、逆に難しいのではないですか…?
最後に
本日は「サウナの効能②アイデア創出」というお話、いかがでしたか?
あまりアイデアが閃いた経験がない方は、きっとDMN活性で反芻思考だけ用いているのだと思います。それを抑えるために、とりあえず人と群れてその苦しさを解消する。私が周りを観察する限り、そんな人が多いように感じるのです。
ですが本来の無意識の思考とは楽しいものであり、それを苦しくしているのは疲労しきった脳だから、また思考の材料となる知識が少なすぎるからです。CENで目の前のことに集中して休息し、DMNで画期的な考えが浮かぶ。そんな喜びをあなたもサウナで一緒に味わってみませんか…?
本日はご精読ありがとうございました。
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