サウナの効能⑤「感覚が敏感」

サウナ

 本日のテーマは「サウナの効能⑤感覚が敏感」というお話です。

 複数回に渡ってお送りしている「サウナの効能」も、遂に第5回目に突入しました。まだまだ沢山の効能があるのですが、一旦本章で区切らせて頂きます。

 そしてラストの内容とは「感覚が敏感になる」ことです。5感が敏感になれば「音楽・食事・絵画・アロマ・スポーツ」など、深い視点で様々な物事を楽しめますよね。スキルアップにも非常に役に立つファクターであり、是非とも極めたいポイントです。では、なぜサウナに入ると感覚が敏感になるのでしょうか…?

 その理由は「頭頂連合野にβ波」が流れ、活性化するからです。

頭頂葉と脳波

 この結論だけでは分かりにくいと思いますので、ザッと頭頂葉と脳波の説明を先にさせてください。

①頭頂葉

 頭頂葉とは、大脳を4つに区分した時の1部位のこと。

 3つの大きな脳溝により「前頭葉・側頭葉・頭頂葉・後頭葉」と、大脳は分けられるのですね。その中でも頭頂葉は、全体の役割として「認識」の機能を担っています。また右脳頭頂葉の役割としては「感覚」、左脳頭頂葉の役割としては「情報分析」を担っている。それぞれの入口から、私達の認識(認知)へと繋がるのですね。

②脳波

 そして脳波とは、脳の活動によって引き起こされる波のような信号のこと。脳には1000億個のニューロンがあり、シナプス結合し電気信号を行き来しています。その電気信号と同時に、脳波も流れるのですね。

 波の揺れ具合は、私達の精神状態と相関しています。脳波を順に列挙していきますと「γ波(30~70Hz)」・「β波(14~30Hz)」・「α波(8~14Hz)」・「θ波(4~8Hz)」・「δ波(0.5~4Hz)」と並びます。波が激しい方が精神は興奮に傾き、逆に波が緩やかであれば精神はリラックスに運ぶのです。

③感覚が敏感のメカニズム

 そしてサウナに入ると、全体がα波でリラックス促進効果が得られます。しかし右側頭頂葉一部(頭頂連合野)のみ、脳の活性化をあらわすβ波が流れるのです。全体リラックスで1部のみ活性化しているということは、その一部が突出したパフォーマンスを出せるということですよね。そして感覚が敏感になるのですね。

頭頂連合野にβ波

 では頭頂連合野にβ波が流れた先のことを、少し深掘りしていきましょう。

①5感・感情・記憶を勘案し判断

 頭頂連合野は「5感・感情・記憶を勘案し判断」しています。

 とどのつまり、あるがままをただ認識しているのではなく、個人それぞれの「感情・記憶」によって歪曲された感覚を得ているのですね。だからこそ5つのルートの何かしらから同じ感覚をキャッチしても、人によってプラス・マイナスと感じ方が違うのです。

②歪曲された感覚

 では歪曲された感覚の具体例を、覗いていきましょう。

 例えば、苦手な人との食事は山海の珍味であっても、美味しく感じられないことでしょう。逆に登山頂上での食事は、カップラーメンでも別格な味がするものです。

 他にも注射の痛さも「痛いぞ~」と、心で感じている程に実際より痛く感じるもの。逆に「たいしたことないでしょ」と思っている人は、実際より痛く感じないのです。また不意打ちに注射の痛さがきても、実はあまり痛くないというのも良く聞く話ですよね。

 最後の例としては、ストレッチポールでのエクササイズです。この器具の上に横たわったあとに、マットの上に横になってみてください。きっと不思議な感覚が得られます。その感覚とは、ただマットに横たわった時よりも、体が地面に沈み込んでいく不思議な感覚が得られるのです。この感覚は、少し前に沈み込むという記憶が残存していたからに他なりません。

③俯瞰・ポジティブを通して敏感

 では話を戻して、ここからサウナの出番です。

 サウナはディープリラックスと快楽ホルモンの組み合わせにより、今ここの現実に気づきやすくなります。マインドフルネス瞑想で無意識が生み出す思考に憑依されず、今ここの現実に気づくにはスキルが必要です。スポーツ・音楽のように、少しずつスキルアップして上達していくもの。だから、みんな最初は上手く実行できないのです。

 しかしサウナであれば、誰もが俯瞰した視点で目の前の事象に気づける。つまり感情かポジティブ感情を向き、普段のネガティブ感情・ネガティブ記憶に歪曲されることがないのです。だからこそ、あるがままに5感を敏感にキャッチしやすい。

 仮に俯瞰することが苦手な人であっても、ポジティブ感情にはなっているはず…。そしてポジティブな感覚の歪曲が、起こっているはずなのです。だからこそサウナ中の水の流れの音は心地よく、サ飯(サウナ後の食事)は何を食べても美味しいのですね。

最後に

 本日は「サウナの効能⑤感覚が敏感」というお話、いかがでしたか?

 感覚器官を使用する職業についていなかったとしても、5感が敏感になれば新しく見えてくる世界があります。とどのつまり、好奇心が満たせられるのです。このブログをご精読頂いている方は、きっとワクワクの気持ちが大好きだと思います。是非とも今まで味わっていた体験が、実はもっと深いものだったという経験を味わってみませんか…?

 本日はご精読ありがとうございました。

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