本日のテーマは「酸化ストレス・影響&対策」というお話です。
老化の種類の1つ「酸化」について、全記事でメカニズムを深掘りさせて頂きました。ですが前回までのお話だけだと、具体的に自分自身の肌への影響をお話していません。また酸化を防ぐための、酸化対策はないのでしょうか…?
そこで本章から、酸化ストレス実践編となる「肌への影響」と「酸化対策」を、それぞれお届けしていきます。是非とも未来の若々しいあなたを手にするために、アンチエイジングへの自己投資を今ここから始めましょう。
肌への影響
まず酸化ストレスによる「肌への影響」についてです。
大きく4つの影響に分けて、順にご紹介していきましょう。
①しわ・たるみ「コラーゲン・エラスチンの酸化」
酸化ストレス・肌への影響1つ目は「しわ・たるみ」です。
しわ・たるみの原因としては、「コラーゲン・エラスチン」が活性酸素により酸化してしまうことにより起こります。
コラーゲン・エラスチンとは、表皮よりも奥側の「真皮」を形成している繊維状のタンパク質です。真皮の大部分をコラーゲンが網状に分布しており、その繋ぎ目の位置にエラスチンが止めの役目を果たして、コラーゲンの伸びを助けているのですね。そして結果的に、肌のハリ・弾力を生むのです。
ですが繊維細胞が酸化してしまうと、ダラ~ンとふやけてしまいますよね。これこそが「しわ・たるみ」の正体です。この事象を他のモノに例えると、紐とフックのような関係性でしょうか…。紐やフックが劣化していれば、きっとピーンと伸びずにダラァーっとした印象になってしまいますよね。
②くすみ「血管酸化によりターンオーバー乱れ」
酸化ストレス・肌への影響2つ目は「くすみ」です。
肌のくすみの原因は、ターンオーバーが阻害され、古くなった角質が蓄積してしまうことにあるでしょう。ではなぜ酸化とターンオーバーに、どのような関連性があるのでしょうか…?
その理由は、血管が酸化してしまうことに起因します。血管が酸化すれば、血液循環は悪くなりますから、肌に必要な酸素や栄養素が届きづらくなりますよね。また老廃物の回収もできず、肌に滞在してしまうことでしょう。このようにして皆が酸化という老化で歳を重ねると、くすみが増えてしまうのですね。
③シミ「活性酸素でメラノサイトが反応」
酸化ストレス・肌への影響3つ目は「シミ」です。
シミはくすみ以上に、その人を老けて見せるファクターです。ではシミの原因とは、一体何なのでしょう…?
それは過剰な活性酸素による肌細胞への攻撃により、その攻撃から肌細胞を守ろうとするメラノサイトの役割に原因があります。メラノサイトはメラニン色素を大量に発生させ、肌細胞を保護している。ですが戦後の代償として、シミという事象も私達は受けなければいけないのですね。
ですので活性酸素VSメラノサイトの戦争になる前に、活性酸素を過度に生み出さない生活習慣が大事と言えるでしょう。
④毛穴「酸化で皮脂固く」
酸化ストレス・肌への影響4つ目は「毛穴」が開くことです。
毛穴が開いて目立つと、それだけで美肌から遠ざかってしまいますよね。では活性酸素と毛穴に、どんな因果があるのでしょうか…?
それは酸化により、皮脂が固くなることに原因があります。固くなった皮脂は、柔軟性がありませんから、毛穴を開きっぱなしにしてしまいやすい…。そして外見として「毛穴が目立つな」となるのですね。
このように活性酸素による酸化ストレスは、肌に様々な負の影響をもたらします。ですが安心してください。次項から、それらを防止するための酸化対策のご紹介です。
酸化対策
酸化対策は大きく分けて2つです。
それは「日焼け対策」と「栄養対策」です。
①日焼け止めは塗りなおす
まず日焼け対策ですが、日焼け止めを塗布することは当たり前にしましょう。
そしてこの対策には、留意点が存在します。きっと多くの人は「朝に1回、日焼け止めを塗れば大丈夫だ」と勘違いしていることでしょう。ですが、実はそれだけでは甘い…。日焼け止めの「SPF」や「PA」の効果を数値通りに発揮したいのであれば、2~4時間ごとに塗布し直す必要性があるのです。
もちろん、最初は「そんな面倒くさいことができるか」と嫌悪感を感じてしまうことでしょう。しかし、人間は習慣の生き物です。1度自分の中の当たり前に落とし込めば、日焼け止めを塗布しなければ気持ち悪くなる感覚まで到達します。今、あなたは外出時に靴を履かずに出かけませんよね…?ですが動物は、靴を履かずにも出かけられる。この差異は、あなたが幼少期に両親から「靴を履くものだ」と教えられ、行動を繰り返し習慣になったからでしかないのです。
また日傘やフェイスガード、サングラスにも力を入れるとなお良いと言えますね。
②ファイトケミカル摂取
次に栄養対策です。
マクロな視点で2つ「ファイトケミカル」と「タンパク質」を摂取しましょう。
ファイトケミカルとは、植物が紫外線・昆虫などから、自分自身を保護するために作り出した成分のこと。植物は自分1人で動いて逃げることが出来ませんから、ファイトケミカルという成分で自分で自分を守っているのですね。
そしてこれらの成分は人にとって必須栄養素ではありませんが、高い抗酸化力を持つことから、活性酸素に抗う最強の矛となるのです。とどのつまり人体で作られる抗酸化酵素が、高齢になるにつれて形成できなくなってしまう。だからこそファイトケミカルで、活性酸素との戦いを有利に進めるための準備をする必要があるのです。
ファイトケミカルで有名なモノとしては「アントシアニン・イソフラボン・カテキン・βカロテン・リコピン・ルテイン」など…。是非とも、果物・野菜・コーヒー・緑茶などを積極的に摂取しましょう。
③タンパク質摂取
そしてタンパク質ですが、肌・筋肉・髪・歯をつくる主となる栄養素です。
そして活性酸素と戦う「抗酸化酵素」も、実はタンパク質でつくられています。つまりはタンパク質不足の人は、抗酸化酵素も減り、どんどん体が錆びていってしまう。
オススメとしては「鶏肉、卵、魚、豆」などを、積極的に摂取しましょう。赤身肉の牛や豚は、WHOが2015年に大腸がんのリスクがあるかもしれないという内容を示唆しています。また赤身肉を摂取しすぎると、腸に負担がかかり、腸内環境が悪化する懸念もあるそうです。腸と肌は密接に繋がっているので、そこも気をつけたいポイントですね。
最後に
本日は「酸化ストレス・影響&対策」というお話、いかがでしたか?
美肌や若さに興味がない人であっても、是非ともこの対策には注力していただきたいと思います。特に栄養対策に限っては…。
なぜなら見た目だけでなく、中身も酸化していくからです。そうなれば慢性疲労を感じたり、脳機能が衰え、ナーバス・イライラも出現しやすくなるでしょう。是非とも、心地よく人生の有限の時間を謳歌するために、酸化ストレスの対策に注力していきましょう。
本日はご精読ありがとうございました。
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