幸せのマスト「相対的特徴」

客観力

 本日のテーマは「幸せのキー・相対的特徴」というお話です。

 自分とは様々な性質が絡み合って形成された個体であり、人によって得手不得手は千差万別です。そしてこの複雑な自分を正しく洞察し、自分の長所を見つけることは、幸せにとってマストな活動と言えるでしょう。

 そして本章では、自己洞察によって導きだした「相対的特徴」について深掘りしていきましょう。

相対的特徴とは

 「相対的特徴って何?」と、あまり聞き慣れない単語に目を引かれた人もいるでしょう。

 また相対という言葉から「他人と比較した際の、自分の優れた特徴だ」と勘違いした人もいるかもしれませんね。ですが相対的特徴とは、他人との相対比較で見た際に優れた能力ではありません。

①自分の性質で突出したもの

 相対的特徴とは、自分の中の性質を比較した際に、突出した性質のことを指します。

 つまりは他者比較を辞めて、自分の性質を比較した際に見えてくる特徴のこと。なぜ相対という言葉が使用されているのかといえば「自分自身の性質を、相対的に比較しよう」という意味が込められているから…。間違っても「自分自身の性質を、他人と相対比較しよう」と勘違いしないように…。

②長所・短所は環境による

 ではここで長所・短所という言葉について、少し考えてみましょう。

 結論から申しますと、長所・短所は環境により変化するものです。

 これら言葉の意味を単純に知ろうとすれば「長所は突出した能力」・「短所は劣った能力」となりますが、そんな簡単な分かりやすい性質ではありません。例えば「論理的思考力が高い」という能力が、人との対人関係で必ずしも長所と言えるでしょうか…?

 相手が話したいことを赤裸々に話そうとしてくれている最中に、「っで結論は?」と返してしまう。そうなればその人はコミュ障認定され、論理的思考力は傾聴力・共感力が低いという短所扱いのレッテルを貼られることでしょう。

 このように表面でなく、立体で物事を捉えていきましょう。逆に共感力は、コミュニケーションや心理カウンセラー・マンツーマンレッスンなどでは長所になります。ですが経営者や医師など、感情を分離して決断しないと行けない状況では、短所へと転化してしまうのですね。

③相対的特徴発見が幸せ

 そして相対的特徴の発見が、幸せのマストだと言われる所以もここにあります。

 あなたの持ち合わせている性質で突出した能力を、プラスに活かせる環境がなければ、その能力は短所に成り下がってしまう。もしも短所環境に身を置いているのなら、資本主義社会では中々評価されずに苦しみを感じることになるでしょう。

 また他人の評価を気にせず、ありのままの自分が好きでいられるマインドをつくりたい。そう願っている人でさえ、相対的特徴の発見は重要事項です。なぜなら短所環境にいれば、自分はやれば出来るという「自己効力感」が中々得られない。そうなれば長期的に、自分を好きだと胸を張って言えるでしょうか…?

相対的特徴の見つけ方

 では次に「相対的特徴の見つけ方」についてお話していきます。

 幸せのためにまず自分を知り、優れた性質が輝ける環境に身を置く。ここまでは誰もが納得して頂けるかと思います。ですが自分の持ち合わせている性質を客観視するという営みは、ハイレベルで高度な作業なのもファクトでしょう。そこでここから3STEPに分けて、相対的特徴の見つけ方を解説させて頂きます。

①他者比較を辞める

 相対的特徴の見つけ方・STEP1は「他者比較を辞める」ことです。

 日本の教育では学校でも会社でも、他人との相対比較ばかりを強調する価値観が跋扈していますよね。そして知らぬ間に価値観の伝染が起こり、あなたも他者比較の価値観へとパラダイムシフトを受けている。それがマジョリティの日本人の状態です。

 ですが他人の同調圧力に勇気をもってNoと言いましょう。人間の中でも強い欲望の1つ「承認欲求」に抗う活動なので、きっと胸が張り裂けるような感覚に陥るでしょう。ただ1度Noと言えば、思っていたよりも痛みが少ないことに気づく。そして自由・好奇心という大きな喜びに気づき、この世界がキレイに見える主観に変貌すると思います。

②自己肯定

 相対的特徴の見つけ方・STEP2は「自己肯定」です。

 他者比較を辞めた次に行う作業は、自分をありのまま肯定してあげましょう。今の自分を善悪・優劣の概念を取っ払い、評価せずただただ全てを受容するのです。

 少しでも「悪いことをしているな、劣っているな」と認知の歪みが侵入してしまえば、客観的な視点で自分を観察することは不可能です。そもそも善悪・優劣などの感覚は、ある尺度から見た物語に過ぎないのですから…。まずはその物語の外に出ることが重要です。

 とは言っても、すごく難易度が高いなと感じた人もいるでしょう。そう感じた方は「マインドフルネス瞑想」・「禅」・「ACT(アクト)」・「ヨガ」などの理論を、学んでみるのはいかがでしょう。また本ブログでも、これらに関する記事を随時更新する予定です。楽しみにして頂けると嬉しいです。

③自分形成の深掘り

 相対的特徴の見つけ方・STEP3は「自分形成の深掘り」です。

 今の自分を正しく客観視して、それに評価せずに肯定できるようになった。そうなればここからは、学問のように現在の自分を深掘りしていきましょう。書籍で何か1つのことを学ぶときに、結論から何でそうなのだろうと深掘りしていきますよね…?それをロジックチャート・マインドマップなどで、枝分かれにして覚えていくことが学習です。これを現在の自分についても行います。

 なぜ今の「自分の主観・アイデンティティ・好きなこと・生活習慣」などが出来上がったのか、それを「Why(なぜ)・HOW(どのように)」と質問していく。そして過去の記憶を想起しながら、その解答を上記のマップで表していく。更にこの作成した図を見ながら「自分の中の性質で優れた部分はどこなんだろう…?劣った部分はどこなんだろう…?」と考えていくのです。

 きっとここまで来れば、自分の相対的特徴をあなたは発見していることでしょう。

最後に

 本日は「幸せのキー・相対的特徴」というお話、いかがでしたか?

 相対的特徴さえ発見できれば、あとは長所になる環境や仕事に身を置くだけです。そうなれば資本主義社会での、勝ち馬に乗れる確率が飛躍します。

 またそれが不可能だったとしても、長所の能力は成長速度が速いので自己効力感はUPするでしょう。このやれば出来るという自己効力感という名を持つ種類の自信は、きっとあなたの自己肯定感の礎となる。そして強固に、ありのままの自分が好きという境地に達することが出来るでしょう。

 本日はご精読ありがとうございました。

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