本日のテーマは「2種類の労働者②レイバラー」というお話です。
労働者にはタイプが存在し、性質により「ワーカー」と「レイバラー」に分かれます。そして前記事のお話では、目指すべき働き方・ワーカーについてお話をさせて頂きました。本記事では反面教師視点からの学びのため、レイバラーについても性質を学んでいこうと思います。
では一体レイバラーとは、どのような働き方をする労働者なのでしょうか…?
時間ベース
結論から述べますと、レイバラーは「時間ベース」で仕事をする労働者のことです。
①労働時間の対価として金銭
この結論文を読んで、冷や汗をかいた方も多いのではないでしょうか…。そう、このレイバラーは大多数の日本人の働き方に該当するのですね。雇われの立場ですと、どうしても労働時間(拘束時間)に対して意識が向きます。そして時間の対価として、金銭が授与されている錯覚に陥るのです。
ですが仕事の本質は、商品・サービスを経由して顧客に価値(喜び)を与えることです。そして価値の対価として金銭を頂いており、これが前記事のワーカー的な働き方です。ですがレイバラー的な働き方は、仕事という概念の中では反した意識なのですね。
②体力限界検証作業
このレイバラー的な働き方が板につくと、体力限界検証作業に躍起します。
ワーカーホリックの多くの人の心理が、フラフラになるまで仕事をしないと充足感が味わえないといいます。これは時間ベースの価値観に囚われている証拠であり、体力の限界を毎日検証できるくらいしか恩恵がないのです。
そしてパフォーマンスレベルは疲労・徒労により右肩下がりになりますから、なかなか価値を創出しにくい。だからこそ、レイバラーの思想から脱却する必要性があるのですね。
③ライン工・レジ打ち
ただレイバラーの思想にメリットがないかというと、そうとも言い切れません。
ライン工やレジ打ちなど、時間=金銭の形がジャストする仕事だってあります。もしもこれらの職業に従事して、ワーカーの思想を描いていたら苦しみを感じることでしょう。元々レイバラーのボキャブラリーを紐解くと、作業員・肉体労働者という言葉が出てきます。つまりは反復し続ける作業は、時間ベースのほうが奏功するのですね。
現在のサラリーマン
では日本の、現在のサラリーマンについて解説していきます。
サラリーマンの中にはホワイトカラーと呼ばれ、スーツで仕事をこなしている人もいるでしょう。この職業は一見、レイバラー(ブルーカラー)の定義から外れてみえます。なぜなら、作業員や肉体労働者ではないからです。ですがマジョリティのサラリーマンは、ホワイトカラーであってもレイバラーです。なぜなら「労働時間=金銭」の常識が、頭から離れていないから…。
①残業
まず現在のサラリーマンは、残業でお金を稼ごうという発想を持っていますよね…?
ですが「価値=金銭」なら、いくら長く働いたところで給与は変わりません。これはレイバラー的な思想を信仰しているからこそ、湧き上がってくる感情なのですね。
本来、給与を上げたいのなら、自己投資して自分の価値を高める。それ以上でもそれ以下でもありません。そして未来の自分が、多くの人に価値(喜び)を提供できるような人材になる。このモノの見方のほうが、長い目で必ずお金が稼げます。ただこの考えに至るには、ワーカーの思想を胸中に刻み、実践しながら強固なものにするしかないのです。
②ベア交渉
またベア交渉(ベースアップ交渉)という意識も、レイバラー的な考えです。
ベア交渉とは、基本給が一律で上がるように交渉すること。例えば物価高騰が起こっているなら、それに対して給与の反映を交渉する。他にも会社の業績が右肩上がりなら、社員全体に対しての分配を交渉するなど…。
ですがワーカーの思想を描いているのなら、自分が価値を生み出せていないのなら、外部要素は関係ないと認識しているはず…。このベア交渉をしようという発想にはなりません。ただ多くのサラリーマンは、インフレ時に給与の一律UPを、無意識のうちに当たり前と感じていないでしょうか…。
③長時間労働アピール
最後に長時間労働アピールする人って、日本のサラリーマンで多くないですか…?
彼らも、紛れもなくレイバラーです。人間は長時間、集中力が高い状態で働けるようにはできていません。その自然現象を無視して長時間労働に手を出せば、集中時間は下がりただ仕事をしているように見せている、そんなファクトが浮き彫りになるでしょう。ですが長時間労働アピールするのは、レイバラーの思想を描いているから…。
本来のかっこいい働き方とは、限られた時間の中で、どうすれば価値を生み出せるのかマネジメントしながら働くこと。そして労働時間が長くなり疲労を感じたのなら、そこは諦めて明日に持ち越すこと。
これは「ゴルフのラウンド」のようなものだと思います。18ホールという限られたコースを、ミスしてもホールのやり直しはできません。1日の労働時間も限られた時間の中で、無駄なことに労力を使ってもやり直しはきかないものです。ゴルフで「打ち直したい、もう1ホールやり直したい」といっても、無理なことは明瞭です。
ですが仕事となると、長時間労働でやり直しをしようとしてしまう。そして翌日の生産性がガタ落ちするという、負のスパイラルに陥ってしまうのです。ではなぜこうなるのか…。それは長時間労働を美徳とする、レイバラーの思想だからです。
最後に
本日は「2種類の労働者②レイバラー」というお話、いかがでしたか?
もちろんワーカーの思想が絶対的正義で、レイバラーの思想が絶対的悪な訳ではありません。あくまで価値を提供するという目的をもった際に、ワーカーの思想が解決策となるだけです。
ですが仕事は、人生の大部分を占めるファクターです。それならばゲームのように価値を手にする(クリアする)ことを楽しんだ方が、お得だと思いませんか…?ただ拘束時間を憂鬱な気持ちで過ごすより、きっと幸福度は上がるはず…。そして価値が提供ができなかったとしても、所詮はゲームであり、人生という暇つぶしのため人がつくった虚構です。
これらを踏まえて、一度自分の働き方と自問自答して、自分だけの仕事に対しての答えを見つけてくださいね。
本日はご精読ありがとうございました。
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