本日のテーマは「欧米のデンタル認識」というお話です。
日本は先進国でありながら、デンタル(歯)についての意識は後進国です。もちろん私たちは日本に居住していますから、何もおかしくない事という錯覚を起こすでしょう。では世界に目を向けた際に、欧米の先進国はデンタルに対してどのような認識を持っているのでしょうか…?
本記事では「3つのデンタル認識」・「欧米の矯正事情」という2項で、欧米の人たちのコモンセンスを覗いていきましょう。
3つのデンタル認識
まず欧米の人たちの、デンタルへの3つの認識を見ていきます。
①教養・家柄のシンボル
1つ目のデンタル認識は「教養・家柄のシンボル」であるということです。
彼ら欧米人は相手の歯を見て、その人の育ちの良さを測るのだそう…。なぜなら予防歯科医療への受診や、キレイな歯並びのために歯列矯正することが常識となっているからです。私たちの常識の具体例に当てはめるのなら「シャツのシワにアイロンをする」・「寝癖をしっかりとなおす」・「ヒゲ・鼻毛の処理をする」などに該当するでしょう。
とどのつまり「デンタルへの意識が低い=育ちが悪い・お金がない」などと、見られてしまう訳ですね。
②日本人への不思議&嘲笑
次に2つ目のデンタル認識は「日本人への不思議&嘲笑」です。
冒頭でも述べたとおり、日本は先進国でありながらデンタルに対しては後進国です。それを見た欧米人たちは「なぜ世界的にみて貧困層でないのに、歯への意識が希薄なんだ…?」と不思議に感じ、嘲笑の眼差しを向けているのですね。
なぜなら欧米では、低所得者で今を生きるのに必死な人だけが、歯や健康に向ける資金や労力がないと感じているからです。これは、大きなカルチャーショックの1つですね。
③外資系ホテルの目線
最後に3つ目のデンタル認識は「外資系ホテルの目線」です。
一流ホテルである程に、お客様の質を吟味していると言われます。ではチェックイン・チェックアウトの僅かな時間で、どのようにして質を吟味するのでしょう…?
その手段が「歯を見ている」というから驚きです。
以前は足元(靴)を見れば、人間性が映し出されると言ったものです。それは服装やヒゲなど、誰しもが目につきやすい部分には配慮できても、目に入りずらい靴は疎かにしがちにするのが人間の性だから…。
ですが歯周病撲滅への動きからか、その靴が歯へとパラダイムシフトしています。更にはIT革命により、グローバル化の波が速度を上げて押し寄せてきている。つまりは日本でも予防歯科に注力する歯医者が増え、この価値観はきっとすぐに伝播していくことでしょう。もしも「歯磨きに10分もかけられない」と言っていたら、怠惰な人というマイノリティに分類される未来は近いのかもしれませんね。
欧米の矯正事情
では次に、欧米の矯正事情について覗いていきます。
歯並びの悪さは、口内のプラーク残存率と因果関係があることは自明です。なぜなら歯ブラシが食べカスまで届かず、歯の中に残り続けてしまうからです。そうなれば食べかすはプラークとなり、歯周病原細菌は歯肉・歯槽骨と破壊することでしょう。
そんな不幸を防ぐため、欧米では歯列矯正に対して関心度が高めです。
①価値観ではなく責務
例えば子供に歯列矯正を受けさせることに対して「価値観ではなく責務」だと、皆が捉えています。逆に日本では、まだまだ価値観の色が濃いように感じますね。その証拠に歯列矯正を受けさせない親を見ても、あなたはひどい親だと認識するでしょうか…?
ですが欧米では「なんてひどい親だ」と、軽蔑の眼差しを向けるという差異があります。
②離婚慰謝料に歯列矯正費用
更には離婚慰謝料に、子供の歯列矯正費用が計上されるのだとか…。
日本でも、子どもの養育費が離婚慰謝料に計上されますね。ですが歯列矯正費用を含むべきという認識の人は、きっとマイノリティなはず…。ですがこの事象は欧米人が知ったら、前項でもお話したとおり、不思議・嘲笑の眼差しを向けるはずなのです。
それくらい欧米では歯列矯正を含む、歯が大切だという認識が強いのです。つまりは生活の一部になっているということですね。
最後に
本日は「欧米のデンタル認識」というお話、いかがでしたか?
もちろん歯への意識が高いか希薄か、これも価値観によるもので答えはありません。希薄な人は「歯磨きの時間や手間」・「歯科医院に受診する時間やお金」の面で、得している部分もあるでしょう。マジョリティの価値観に迎合することが正しい訳でもなく、逆にそのような人は搾取されるケースも多々あります。
ですが私の主観では、この歯への意識を高く持つというコモンセンスに迎合した方がお得だと感じます。理由としては、自分の未来のための行動を促す価値観だからです。決して博識が情弱から時間・お金を強奪する、プロパガンダ的なマインドではないのです。
もちろんそこまで理解した上で、今の楽な時間を選択するのであれば、それも1つの自由です。その回答に対しては、自分の頭で考えて、これからの主観・行動を決めてくださいね。
本日はご精読ありがとうございました。
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