「ソーシャル・スタイル」の4タイプ(前半)

対人関係

 今回のテーマは「ソーシャル・スタイルの4タイプ」です。

 軽くソーシャル・スタイルについて復習をすると、「自己主張」と「感情表出」の2軸により、人は4つのタイプに分かれるというものです。もちろん完璧に4枠に分かれるというわけではありません。そこまで人間は機械的なものではないですよね?

 しかし、どこかのタイプの傾向が強めであるという客観的事実もあるはず。そしてそれを知ることは「対人関係の攻略術」となり得るのです。

 では本題となる4つのタイプを見ていきましょう。今回の記事で2タイプ、次回の記事で2タイプと記事を分割させてお話させて頂きます。

ドライビング・タイプ

 ソーシャル・スタイル1つ目のタイプは「ドライビング・タイプ」です。

 このタイプは「自己主張」が強く、「感情表出」が弱いタイプの人をそう呼びます。

①リーダー・経営者

 ドライビング・タイプは、自分の思想や意思などの自己主張はしっかりと明言しますが、そこに感情が乗らずに話すことも多々あります。

 自分が上に立ちたいという欲求が強く、他人に指図されることを嫌う人が多いところも特徴。つまり「リーダー」や「経営者」に自ら進んで立候補する人は、ドライビング・タイプが多いのです。

②興味・関心は「コト」

 ドライビング・タイプの興味・関心は「コト」です。

 「経済・スポーツ・パソコン」など、自分が興味・関心を持つものは「出来事や分野(コト)」であり、人間や動物・植物に対してはあまり興味・関心を持ちません。

 対人関係でも「相手が好きか嫌いか?」ではなく、「好きな関心事が共通であるか?」・「好きな関心事を得るために会う必要性があるか?」、それらの要素で相手と関わりを持つかを判断します。

③理論で話す

 ドライビング・タイプの人と話をする時は、理論的に話すことを心掛けましょう。

 感情表出が強いタイプの人は、きっと感情を共有しながら温めながら会話したくなるでしょう。しかし、自分の感情を出しすぎないことがポイントです。ドライビング・タイプは、感情を共有したいから会話しているのではありません。関心事について話したいから、関心事を得ることができるから話しているのです。

 感情にフォーカスした話ばかりだと、彼らと円滑なコミュニケーションをとることはできません。もし相手に特定の行動を促したい時も、感情で訴えかけるのではなく、合理的に話すように心掛けてみてください。

エクスプレッシブ・タイプ

 ソーシャル・スタイル2つ目のタイプは「エクスプレッシブ・タイプ」です。

 このタイプは「自己主張」が強く、「感情表出」が強いタイプの人をそう呼びます。

①フレンドリー・ムードメーカー

 エクスプレッシブ・タイプは、自分の思想や意思をしっかりと明言し、さらにそこに感情も付与させながら伝えてきます。

 早く自己開示してくれますし、感情も乗っているので、味方・敵がすぐにハッキリするところも特徴です。そのことから初対面からフレンドリーな関係を築きやすい人であり、団体を作りあげてムードメーカーになるような人はエクスプレッシブ・タイプの性質が強めです。

②興味・関心は「ヒト」

 エクスプレッシブ・タイプの興味・関心は「ヒト」です。

 「どんな性格の人間(ヒト)」なのかに興味・関心があり、動物・植物に興味を抱くのも感情表出が強いタイプの特徴です。

 コミュケーションをするかしないかの尺度も、「相手が好きか嫌いか」など、性格の相性で判断します。他者を見るときに「地位・名誉」などの肩書きはあまり重視しません。ドライビング・タイプを含めた感情表出が弱めのタイプは、相手の肩書きを重視しますが真逆となるのです。

③感情で話す

 エクスプレッシブ・タイプの人と話をする時は、相手の感情を大切にしながら話をしましょう。

 彼らは「特定の関心事の話だけのため」に、「関心事の情報を得るため」に、人と会っているのではありません。ただ居心地が良い人と、楽しい時間と感情を共有したいだけなのです。

 自分の意見と相手の意見が違っていたとき、「論理的・合理的」に説得してもプラスには働きません。その時こそ、「アサーティブな自己表現」を身につける必要性があるかもしれませんね。アサーティブな自己表現については、また別記事でお話したいと思います。

 もし相手に特定の行動を促したい時も、ポジティブな感情とメリットを伝えることを心掛けてみてください。

最後に

 ソーシャル・スタイルの4タイプ(前半)のお話、いかがでしたか?

 今回は「ドライビング・タイプ」と「エクスプレッシブ・タイプ」について述べさせて頂きました。次回の記事では、遂に「ソーシャル・スタイル完結編」となる残り2タイプを解説します。楽しみにして頂けると嬉しいです。

 本日はご精読ありがとうございました。

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